栗原俊秀のレビュー一覧
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利潤を生む実用的な知識ばかりに目を奪われ、人文学のような「実用的」ではない知識を「役に立たないもの」として切り捨てる現代社会の傾向に警鐘を鳴らし、社会の発展に不可欠な「無償の知」の持つ価値の再評価を主張する一冊。
著者はシェイクスピアを始めとする古典文学や、アリストテレス、ハイデガー、荘子、岡倉天心といった古今東西の哲学者などの言葉を引用しながら、人間が古くから”知を活用した価値の追求”と”知そのものの探求”との間で揺れ動いてきたことを示すとともに、”私利に基づく所有”という概念が支配する近代以降の資本主義社会において、実用的知識を尊重する傾向がより強まり、大学における一般教養教育や、基礎的科学研究といった経済価値とは無縁の知識探求の場が失われていく現状を批判する。
人間の尊厳は”何を所有しているか”とは無縁であり、愛は”所有すること”を欲した瞬間に崩壊し、真理は”それを所有している”という確信が紛争の火種となって結局は真理そのものを破壊する。著者は、「確かさ」を所有したいという思いを手放して、無償の知を探求し続けることこそが、多言的な社会を維持するための寛容の精神を育むのだと主張する。文学や哲学を通じて実用主義に一石を投じること自体は珍しくないが、引用される言葉の数々が実に味わい深く、ガイド本としての有用性も高い。 -
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物理学を築き上げてきた人々の物語。ニュートン力学からループ量子重力理論まで。
今なお人類が到達していない、現在進行形の知の先端を覗く。直観と異なる世界を理解する難しさ。
無知を受け入れること。
◯特殊相対性理論
「今」は「ここ」にしか存在していない。過去と未来のあいだの中間的な領域である「拡張された現在」が、あらゆる観察者にとって存在。地球上では知覚できない時間だが宇宙では有意な幅を持つ。
→時間と空間が時空間というひとつの概念に統合
→電場と磁場が電磁場というひとつの概念に統合
→質量とエネルギーはひとつの保存則E=mc^2
◯量子力学が発見した世界の三つの側面
1粒性:ある物理学的な系のなかに存在する情報の総量は有限であり、それはプランク定数hによって限定される
2不確定性:未来は過去から一意的に導き出されるのではない。きわめて厳密な規則に従っているように見える事柄も、現実には統計的な結果にすぎない
3相関性:自然界のあらゆる事象は相互作用である。ある系における全事象は、別の系との関係のもとに発生する。
◯事物は、ある事物と別の事物の関係においてのみ変化する。根本的な次元では、時間は存在しない。「流れゆく時間」とは、わたしたちにとってなじみ深い巨視的な視点に立った場合のみ意味をもつ、おおまかな概念である。
⭐︎量子重力理論では、時空間と量子場は、共変的量子場として統一的に扱える。
・世界を構成するもの
ニュートン:空間、時間、粒子
ファラデー、マクスウェル:空間、時間、場、粒子
アインシュタイン(1905年):時空間、場、粒子
アインシュタイン(1915年):共変的な場、粒子
量子力学:時空間、量子場
量子重力理論:共変的量子場
◯科学研究の目的は、未来を予測することではなく、世界の仕組みを理解することである
・兆候と証拠を分けて考える
・無限の概念の退場
・情報、熱
◯科学が信用に値するのは、科学が「確実な答え」を教えてくれるからではなく、「現時点における最良の答え」を教えてくれるからである。 -
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現代科学に最も貢献した人物は、ニュートンでもアインシュタインでもなく、アナクシマンドロスらしい。
彼は、地球を「なにもない空間に浮かぶ円柱」であると予想し、雨は海の水が蒸発したものであると予想し、すべての生き物は魚のようなものから派生したと予想した。
彼の生きた紀元前5世紀では、まだ世界の理解には神が必要不可欠であったが、「自然」にその解答を見出そうとした。(しかもかなり真実に近い)
これは当時にしてはかなりの発想の飛躍であり、常識を疑うという科学の本質を、初めて実践した人物らしい。
こういった予想を立てることができた背景には、彼の天才的な才能だけでなく、当時のギリシャ(のミレトスという都市)の活発な異文化交流、師に対しても異議を申し立て議論する風潮、上流階級による知識の独占が無かったことなどが大きかったのではないかということ。
普通におもろかった。
タイムマシンがあったらどこ行きたいか論争が良くあるが、僕は古代ギリシャに行って、神いない説を打ち立ててみんなで盛り上がりたい。
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良かったことは、相対性理論に初めて面と向かったこと。残念だったことは、本書の主題はループ量子重力理論であって、相対性理論ではなかったこと。つまり、これはワタシが本書の序盤戦(に出てくる相対性理論)で苦戦し、本丸(ループ量子重力理論)までたどり着けなかったということ。
それでも、投げ出さずに最後まで読めたのは、物理学と哲学には共通するものがあるという著者の指摘に共感できたから。時間と空間に関する議論は物理学のものだけではなく、古くから哲学者が取り上げてきた。その事実をデモクリトス、ダンテからプルーストまで引用して語っている。
第9章には「科学とは、「技術」を提示するより前に、まずもって「見方」を提示する営みなのである。」という一節がある。「見方」を提示する営み…これはまさに哲学そのもの。物理学と哲学は、実は同じ目的を共有していたのだ。 -
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よく耳にする移民難民のニュース、迫害されたり、自国にいられないそれぞれの理由があるんだろう…くらいだったけど、その背景、集団墓場に漕ぎ出さざるをえない決死の選択を思い知った。
国籍も何もわからない移民の、しかも海難事故…確かに、ちょっと考えただけでも、どの国の誰が?どの予算で?引き揚げたとして、どこに遺体安置?どうやって引き取り手を探すの?…って難しすぎる。
サクサクと描かれているけど、並大抵の努力や交渉ではなかったはず。でも、人として国として、見過ごすことができないほど、この手の事故が増え続けている背景もあるんだろう。
様々なプロフェッショナルの仕事ぶりにも感銘を受けた。 -
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本書のテーマは「科学的思考の歴史」。
著者のカルロ·ロヴェッリはその科学的思考の一大転機を、古代ギリシャの都市国家ミレトスのアナクシマンドロス(BC610生まれ)とする。
その時代は、あらゆる事象はギリシャ神話に出てくる神々の意思と結びつけられてていたが、彼は
1.雨水は元々海や川の水で、それが太陽の熱で蒸発して降ってくる。地震は酷暑や豪雨が引き金。
2.大地は有限で宙に浮遊し、落下しない理由は落下さる特定の方向わ持たない=他の物体に支配されていないから。
3.太陽、月、星は地球の周りを完全な円を描いて回っている。
4.自然を形づくる事物の多様性は、全て唯一の起源(アペイロン)から生じている。
5.ある事物が別の事物に変化する過程は必然に支配されている。
6.この世界はアペイロンから「熱さ」と「冷たさ」が別れた時に生じた。これにより世界に秩序がもたらされた。
7.あらゆる動物は、海かかつて大地を覆っていた原初の水に起源を持つ。
と言うことを初めて提唱した。
また
8.人類史上初めて世界地図を作成した。
9.ギリシャ世界に太陽の高さを棒の影の長さで図ることが出来ることを広めた。
10.横道の傾きを初めて測定した。
人為的に整えた物理的状況下で実験を行うという発想が欠落しているとは言え、この時代にこれらの着想が出来るのが素晴らしい。
著者がアナクシマンドロスの功績の中でも特に貴重なのは、「私たちの考えは間違える。しかも極めて頻繁に」と言う。間違いを認めつつ、修正を加えることで科学は前進する。現行の知に敬意を払うが、一方で徹底的な反抗の身振りから新しい知識が生まれると言う一貫した主張が、全体に流れていることを感じた。 -
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カルロ・ロヴェッリさんの言えば「時間は存在しない」の著者
何か読んでみたいと前々から思っていた
たまたま書店で目についたのでこちらが1冊目のカルロ・ロヴェッリ氏
アナクシマンドロス
紀元前610年、ミレトス出身の古代ギリシアの哲学者
著者によれば、科学史における、最初の概念上の革命を実現し、物理学、地理学、気象学、生物学の先駆けとなった人物とのこと
さらには世界像を捉え直すことへの道を切り開いた科学的思考の源流に立つ思想家とする
そのアナクシマドロスの今もなお影響が生きている革命について語られるのが本書だ
アナクシマドロスの時代は巨大な宮殿も、半神のような王の存在も、組織化された宗教的権威も聖職者階級もない新しい時代(ちょうど暗黒時代の終焉後)である
経済と文明が再生したギリシャはいわゆるポリス(都市国家)が形成され、民主的な政治プロセスが形つくられていった
このような新しい社会・政治の構造と科学的思考の誕生は関連がある
自由に批判を表明させ、議論を受け入れ、誰に対しても発言の権利を認め、あらゆる提案を真剣に検討する
このポリスという仕組みが民主制や多くの哲学者を生んだのだ
〜上からの軋轢のない新しい社会 その代わり自分達の手で全てやらなくてはいけない社会 常に人任せにせず考え議論が絶えない社会であったことが想像できる
さらにアナクシマンドロスと師のタレスの密接な師弟関係に著者は注目する
師の教えを徹底的に学び、我がものにする
その知を土台にして、師の思想の間違いを発見し、修正し、世界をより良く理解する方法を探求する
これこそが知の発展への扉を開く鍵だという著者
最初に実感したのがアナクシマンドロス
古代の世界に溢れかえる師弟関係でこのような関係性を築いた例はないだろう
孔子と孟子、イエス・キリストと聖パウロ…
〜アナクシマドロスも凄いがタレスの懐の広さが探求の道を広げたのだ!
中国の引き合いが面白い
中国文明は何世紀もの間さまざまな分野で西洋文化より優越していた
しかし科学革命に比する変革は起こらなかった
なぜか
中国の思想において師が決して批判されず疑義が呈されなかった
既存の思想の深化、肥沃化のみに特化された
(アナクシマンドロスが中国に居たら皇帝に首を刎ねられていただろう 現代の社会で言えば会社で上からの反発にあい解雇されちゃうタイプですね)
そして資源現象を常に神話的、宗教的に結びつけた時代にも関わらず、(雨降らすのはゼウスであり、風を吹かすのはアイオロスであり海の波を揺らすのはポセイドン)
「資源現象は神の意志や決定ではない」とする
この立役者がアナクシマドロスなのだ!
具体的なアナクシマンドロスの発見
異なるものもあるが現代とイコールな科学的思想
・生命が海から生じ、大地が乾燥すると海の中にいた生物が移動して大地に適応した
・大気現象 雨は太陽の熱を浴びて大地から立ちのぼった蒸気に由来
・大地はなにものにも支配されず、宙づりであり、自らの居場所にとどまる
・物体は「大地の方へ」落下する
つまり「下方」に向かって落ちるのではない
星の観察結果程度の乏しい素材から、世界全体を描き直した偉大さ
わたしたちが暮らす大地は開かれた空間に浮遊している…
〜凄い!表現力はともかく全てが本質を突いている
イオニア学派3名の万物の基礎にある「唯一の起源」の追求
※備忘録
■タレス…水
「すべては水でできている」
■アナクシメネス…空気
空気を圧縮すると水が得られ、水を希釈すると空気が得られる
水をさらに圧縮すれば大地が得られる
■アナクシマンドロス…アペイロン
アペイロンとは「無限」、「不特定」
存在の起源は、限界の持たない自然であり、天地に存在する万物はそれに由来する
アナクシマンドロスがどうしてパイオニアなのか環境や時代背景などさまざまな角度から理解できた
今を生きる我々にとって当たり前のことを紀元前160年頃、世の中や自然の仕組みの本質を理解するというのは桁外れの知力である
他にも宗教との絡みや哲学、科学だけではない歴史が散りばめられており、思わぬ勉強になった
勉強と言っても実にわかりやすく楽しめる
ところどころ理屈が理屈で塗り重ねられ、結局何が言いたいのかよくわからない部分やあったが…
知的レベルの高い方のお考えは難しいです(笑)
全く思っていた内容とは違ったものの、知らない世界の知的好奇心を満たしていただき満足である
そうユヴァル・ノア・ハラリ氏の「サピエンス全史」を読んだ感覚に似ている
引き続きカルロ・ロヴェッリ氏の著は読んでいきたい -
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<上下巻合わせての評です>
これは、戦後イタリアではじめて真正面からファシズムを描いた小説である。では、今までなぜそれができなかったのか。それは、偏にムッソリーニという人物のキャラクターにある。ある種の能力に恵まれてはいても、等身大の彼はどこにでもいるイタリアの大衆の一人に過ぎない。こんな人間を真正面から取り上げれば、いくら反ファシズムの思いで書かれたとしても、読者がムッソリーニに、ひいてはファシズムの荒々しい魅力に魅了される危険性がある。現にこの小説が評判になると、そういう批判が起きたという。
ベニート・ムッソリーニが、戦闘ファッショを立ち上げ、ファシスト党独裁政権を樹立するまでを描く全四部作の、本作は第一部にあたる。上下巻合わせて約千ページ。圧倒のボリュームながら、これでも一九一九年から一九二四年に至るわずか五年間を扱っただけにすぎない。小説と銘打ってはいるものの、著者曰く「あらゆる出来事、人物、会話、作中で交わされる議論は、史料か、信頼の置ける複数の証言に依拠している」ノンフィクション・ノヴェルである。
ヒトラーと比べるとムッソリーニは影が薄い。映画や小説にしても圧倒的にヒトラーの方に分がある。どうしてそうなったかは知らないが、この本を読んでみると、ベニート・ムッソリーニはなかなかの傑物である。何でも呑み込んでしまうファシズムという融通無碍な大風呂敷を広げ、党勢拡大のためには、何度でも倦むことなく妥協を繰り返し、二股も三股もかけて、粘り強く交渉をする。規律正しく政務をとる一方で、複数の女性とのつきあいも欠かさない。一語一語をはっきり区切る演説は聴く者を魅了してやまない。
敵、味方に分かれて多くの人物が登場し、同時多発的に事件が展開してゆく。ムッソリーニの手兵は「突撃隊」と呼ばれる元軍人からごろつきまで含む、暗殺、放火、懲罰と何でもありの無法者の集まりだ。ムッソリーニはこれを直接ではなく、同僚や直属の部下に命じて操り、ボリシェビキをはじめとする敵対集団の勢いをそぐために用いる。こうすれば自分に火の粉が降りかかることはない。なんのことはない。やくざ、暴力団、マフィア、ギャング、何でもいいが、同じ手口だ。
ヒーロー物にはライヴァルが付きものだ。ムッソリーニは鍛冶屋の息子である。庶民的な彼には、その対極である貴族や富裕層が相手にふさわしい。上巻でムッソリーニの前に立ちはだかるのがイタリアの国民的英雄であり、大詩人のガブリエーレ・ダンヌンツィオ。あの三島由紀夫も憧れた生粋のダンディーだ。当時イタリアは第一次世界大戦に参戦し、多数の戦死者を出しながら、領地割譲は行われず、国民には負の感情が蔓延していた。ダンヌンツィオは、その国民感情を煽り、イタリア帰属を願うフィウーメ(現クロアチア領リエカ)に進軍、占拠する。人気ではムッソリーニが到底かなう相手ではない。
その、ムッソリーニは、世界大戦参戦を表明したことにより、中立を標榜する社会党から除名された。ロシア革命の成功が世界地に飛び火し、共産主義の運動が大きなうねりとなって押し寄せてきていた。戦時の英雄も戦争が終われば無用の存在。ムッソリーニは、腐っていた元突撃隊員を同志にし、戦闘ファッショを旗揚げし、勢力を拡大してゆく。しかし、国政への参加という、さらに上を目指すムッソリーニの野望を尻目に、突撃隊による暴力はとどまることを知らず、ムッソリーニの足を引っ張っぱる存在になりつつあった。
下巻でムッソリーニの最大の敵となるのが、富裕な階級の出身でありながら貧しい者たちのために働こうとする統一社会党の議員ジャコモ・マッテオッティ。議場や会議におけるムッソリーニの威嚇と恫喝、その裏で、親玉の焦慮を忖度した者たちの示威行動の甲斐あって、他党派は懐柔され、ムッソリーニの独裁は着々と進んでいく。多くの者がその力になびくなか、たった一人でそれに立ち向かうのがマッテオッティ。証拠となる資料を手に、詳細な数字を上げ、独裁者の不正を暴いてゆく。
マッテオッティの追及に焦りを隠せないムッソリーニ。配下の者は、マッテオッティを襲い、汚職の証拠となる書類を奪おうと画策するが、相手の抵抗にあい、やむなく車で誘拐するという暴挙に出る。それまで自分を担いでくれていた暴力集団が、一国の首相ともなればかえって足枷となってくる。マッテオッティの失踪はムッソリーニによるものだ、という声が大きくなり、彼はすべてを失う危機に陥る。これをどう乗り切るか。もう、これはクライム・ノヴェルかギャング映画の世界である。
マッテオッティが議会でムッソリーニに対してぶつけた演説を引用しておく。
あなた方はいま、力と権力を手中に収めている。自分たちの権勢を誇っている。なら、ほかの誰でもなくあなた方が、法を遵守する姿を率先して示すべきなのです……自由を与えられれば、人は間違いを起こすものです。一時的に、放縦がはびこることもあるでしょう。だが、イタリアの民衆は、ほかのすべての国の民衆と同じく、その過ちをみずから正す能力があることを示してきました。しかるに現政権は、世界のなかでわが国の民衆だけが、自分の足で立つことを知らず、力による支配を受けるのにふさわしい国民であることを示そうとしています。
文中の国名を日本に替えてみるといい。今、この国で国会が開かれたなら、こういう胸のすく啖呵が聞けるのかもしれない。しかし、憲法を無視し、総裁選に現を抜かす与党を批判もせず、幇間のように持ち上げる報道機関しか持ち得ないこの国で、それは望むべくもない。彼の国では、ファシストによる独裁政権下であっても、国会が開かれ、これだけの反対演説がなされたことが記録に残されている。『小説ムッソリーニ』は、他国の歴史を描いたものである。それでも、今、この国で読まれるにふさわしい書物であると思う。