大河内直彦のレビュー一覧

  • 地球の履歴書

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    地球が誕生してから今日までの46憶年におよぶ地球の歴史を解説する自然科学書というのは数多く出版されています。ただ、私自身もそうですが、地学に興味がないとなかなか手に取ってまで読んでみようという気持ちになれないケースも多いのではないか、と思います。
    本書は人類が地球の生い立ちを理解するプロセスを、いろいろなサイドストーリーを交えて解説しているので、読者を飽きさせません。恐竜を絶滅させた隕石の衝突だったり、地球を寒冷化させた巨大噴火、氷期-間氷期にまたがる100m以上に及ぶ海面高度の変動、南極点発到達までの探検家たちのドラマ、アフリカのニオス湖で発生した謎の住民大量死亡事件など…。また2015年初

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    2023年11月20日
  • チェンジング・ブルー 気候変動の謎に迫る

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    面白かった!
    いえ、気候変動のメカニズムとして書いてある内容はほとんど理解できていないけど、それにも拘わらず、面白かった!と思わせてくれる本です。

    資料を駆使して、よくわからない読者にも、なんかわかった気にさせてくれる構成力、文章力が素晴らしい。

    海底の資料を顕微鏡で覗く地味な作業を発端に、太古の時、宇宙へと思考が広がっていくのが、なんとも素晴らしい!

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    2022年05月23日
  • 地球の履歴書

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    地球46億年に対して科学が明らかにしてきたこと、その歴史、そしてそれに取り組んできた人々のドラマ。
    有馬温泉に浸かって、思いを馳せたい。

    途方もない年月の中で、今成り立っているバランスは永遠のものでないことを知る。

    海水面、塩分濃度、地軸、地磁気の向きは全て移ろう。

    地球の歴史3%の期間、白亜紀でのみ形成された石油に基づく文明は一瞬のものであり、また変わっていく。

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    2022年03月06日
  • 地球の履歴書

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    大河内直彦(1966年~)氏は、東大大学院博士課程修了、京大、北大、米国ウッズホール海洋研究所などを経て、海洋研究開発機構生物地球化学研究分野・分野長。
    本書は、季刊誌「考える人」の2013年春号~2015年冬号の連載をまとめ、2015年に出版されたものである。
    著者は「まえがき」で、本書について、「紆余曲折を経て発展を遂げてきた科学を通して、私たちの暮らす星を覗いた短編を集めたものである。地球上の珍奇な場所や驚くべき出来事について、科学の視点を交えながら紹介する八つのストーリーである」と語っており、初出の連載の性格から、体系だった地球の地理・地形や歴史とはなっていないのだが、取り上げられた「

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    2021年06月09日
  • 地球の履歴書

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    文系な私にとって、科学だの物理だのと言われてもねーと思っていたが、ざっくり地球46億年の歴史を理解したつもりになれる。
    パラリと興味ある項目だけ読んでも価値があると思う。
    そして、本書に出てくる世界各地を旅したくなる。

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    2020年06月14日
  • 「地球のからくり」に挑む

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    地質学の見地から地球のエネルギーについて書いた一冊。

    海洋無酸素事変、炭素の地球深部循環、メタンハイドレートの成因など最新の地質学の知見を解説しており、とても勉強になった。

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    2017年12月08日
  • 「地球のからくり」に挑む

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    文系の僕には難しかったが、知ることも多かった。
    植物の成長には窒素が必要で、窒素を取り出すためにアンモニアを作るとか、メタン・ハイドレートがメタンガスが凍ったものだとか。
    「宇宙全体で見ると物質は増えておらず、形を変えて存在しているだけ、つまり我々の体も元は別の物質だった」という話を過去に聞いて「なるほど。そういう意味では輪廻転生もありか」と考えたことがあったが、本書を読んで地球レベルでも物質は回転していることを改めて考えさせられた。

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    2017年05月06日
  • 地球の履歴書

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    地球のマクロな歴史と、
    それを科学の視点で覗いた8つのトピック。
    一般読者向けダイジェストなので、
    とても読みやすく面白く読める。
    科学の発展が切り開いてきた人類社会の扉。
    ワクワクします。

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    2015年11月25日
  • チェンジング・ブルー 気候変動の謎に迫る

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    地球の気候変動の謎、氷河期と間氷期が繰り返す仕組みや地球温暖化について、そして多くの謎の解明を果たした科学者たちの物語。

    現代の科学では、過去数十万年レベルで地球の気温の変動がわかるらしい。それは深海の海底に沈殿したプランクトンの化石や、極地の氷床から採取したアイスコアに含まれる酸素同位体の比率で、温かい時期と寒い時期ではその比率が異なるのだそうだ。

    地球規模の気候変動については、地球の公転軌道が楕円形である事、公転軌道の中心から太陽がズレている事、地軸の傾きが変化している事などなど、複合的な要因によって起こるらしい。この理論は発見したセルビアの気象学者の名に因んで、「ミランコビッチ・フォ

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    2015年04月29日
  • 「地球のからくり」に挑む

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    書名から想像してたのとはちょっと違って,人類とエネルギーと地球の話。雑誌連載の書籍化で,一章ごとに区切りがつくので読みやすい。内容もしっかりしてる。
    しかし70億人は殖えすぎた感ある。一億倍も周期の異なる炭素の生物サイクルと地球サイクル。この間をバイパスすることで人類はここまで急速に肥大してしまった。食糧生産のための窒素固定に,原発150基分のエネルギーを費やすようなやり方が,いつまで続くんだろうか。ちょっと先行きが不安になってしまう。

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    2013年09月05日
  • 「地球のからくり」に挑む

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    エネルギーとそれにかかわる人間との歴史という感じ。とてもわかりやすかった。ある面ではこれ以上ない宝だけどその裏面にはとてつもない恐ろしいものだっていう。そうよなーと唸りながら読んだ。

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    2013年05月10日
  • 「地球のからくり」に挑む

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    エネルギーに焦点を絞って人類の歴史を展開した本。
    石油や石炭と人類発展の関係を理系的観点から紐解いている。
    太陽光、地震、火山など様々なエネルギーが数値化されており、新しい視点が得られた。

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    2012年10月29日
  • 「地球のからくり」に挑む

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    地球が誕生してから、46億年程度。地球が誕生してから現在までを1日とすると、人間が誕生してからの時間は数秒のオーダーになります。その間、文明という盾をもとに地球に多くの変化をもたらし、環境の急激な変化を起こしています。それが数秒の間に。

    ただ、地球温暖化も生物の絶滅も今まで地球は経験済み。それを考えると、ちっぽけな自分たちなのですが、ちっぽけなりとも一つの命、それをつなげて何かが達成されるのだろうという壮大感も感じてしまいます。

    いわゆる化石燃料系の生誕と、人類の浪費による環境への影響を知ることができるオススメの一冊。

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    2012年09月30日
  • 「地球のからくり」に挑む

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    エネルギー問題に関連する興味ある話が満載.赤潮のヘドロがシアノバクテリアの作用で石油に変わったこと,17億年前に天然の原子炉が存在し活動していたこと,またそれを予測したのが日本の科学者だったこと など.理系の内容を分かりやく記述しているのは素晴らしい.

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    2012年09月28日
  • 「地球のからくり」に挑む

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    昨年の原発事故以来、原発の危険性が叫ばれる一方、代替エネルギーの供給に関するバランスのとれた議論は途絶えて久しい。そんな時代だからこそ、エネルギーが地球をどのように循環しているかを知ることの意味は大きいだろう。
    例えば、窒素。肥料として非常に重要なこの物質は、大気中に豊富に含まれるにも関わらず、化学的に安定であるが故に、自然界では容易には土壌に固定されない。工業化以前の社会では、事実上、この窒素固定のプロセスが、地球の”定員”を制限していた。20世紀の人口爆発は、人工的な窒素固定法の発見に端を発する。裏を返せば、エネルギーを人為的に投入しない限り、地球は今日の人口を支えることができないのである

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    2012年08月13日
  • 「地球のからくり」に挑む

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    石油・石炭・天然ガス・原子力と、今では多くのエネルギー源を使っている人間ですが、これらはすべて地球が誕生してから長い年月を経て生成されたことをどれほど意識しているでしょうか。少なくとも日本では昨年(2011)の震災以来、原子力以外の発電方法が見直されてきている中で、石油・石炭・天然ガスの重要性が増してくることでしょう。

    この本では、化石燃料がどのように形成されたか、及び日本近海に多くあると言われている「メタンハイドレード」や、原子力エネルギー等が詳しく解説されています。類書を読んできたつもりですが、この本が一番わかりやすかったです。

    また、この本で「赤潮」の発生の仕組み、なぜ赤潮が問題なの

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    2012年06月17日
  • ひと目でわかる 地球環境のしくみとはたらき図鑑

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    ●一分野マスター読書「SDGs」6冊目。
    ●分野横断的に環境問題などを学べるということで、世界の国々が抱える課題を勉強できる。

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    2023年07月29日
  • 地球の履歴書

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    著者の科学に対する信念がよく伝わってきた。僕も科学の価値を信じているので、同じような価値観を共有できたようでうれしい。地球はその物理的な大きさだけでなく、現在に至るまでの人間から見るととてつもなく偉大な歴史があり、それが今さまざまな形で目にできるということがよく理解できた。これまで、なぜ地球の内部が熱いのか不思議だったけど、この本を読んで少し分かったような気がする。

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    2018年12月30日
  • 地球の履歴書

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    文章といい、トピックの選定といい、引用といい、玄人はだしである。うますぎて鼻につくくらい。しかし地学ってやつにはそもそもロマンがあるし、これはよい読み物。数多のギヨーがプレートに乗っかって太平洋の端から端へ横切りながら沈みこんでいく様を想像した。ほかにも巨大噴火、頁岩から作る燃料、干上がった地中海、ニオス湖の湖水爆発など。

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    2018年11月05日
  • 地球の履歴書

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    45億年前の地球誕生から現在までの地球の来し方を8つのエピソードに絞って描く文字通り「地球の履歴書」
    地球の歴史を語ると共にその解明をしてきた科学と技術の物語でもあるところがミソ。

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    2015年11月09日