ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
6pt
温暖化の背後から静かに、しかし確実に聴こえてくる気候変動の足音。地球は、これまでどう変わってきたのか。これからどう変わってゆくのか。その謎の解明にいどむ科学者たちのドラマを、スリリングなストーリー展開で描く。日本の科学ノンフィクションに新たな地平をひらいた、講談社科学出版賞受賞作。(解説=成毛眞)
ブラウザ試し読み
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
気候変動が社会の重要アジェンダになって久しいが、その議論レベルは果たして進歩しているのだろうか? 初版から15年以上経って初読したが、少なくともこれまで読んだ気候変動を題材にした本の中でダントツである。 政治ではなく科学として議論されることがいかに重要かがよくわかるし、逆にこの水準の書籍がどんどん出...続きを読むてくるようにならないと、この課題は先に進まない気がする。
あとがきにも書かれているが、一般向けの気候変動を扱う本で、ここまで深く気候変動の科学史を追っている本は稀有だと思う。気候変動理論は常に科学的挑戦を受けてきて、その科学的ロバスト性は新しい理論とともに紡がれてきている。今後新たな理論が、既存の理論を覆す可能性がないわけではなく、そういう理論を頭越しに否...続きを読む定するのではなく、科学的に評価していきたいと思う。
気候変動に関する研究とそれが生み出されてきた歴史について描かれる骨太な科学読み物。 正直なところ、すべて理解できた訳ではないが、そてでもとても面白く書かれていて、多少飛ばし読みしてもついて行くことは出来た。 地球の過去の温度がどう推定されてきたのか、地球の温度はどうして変化するのか、その変化はど...続きを読むの程度のスパンで起こるのかなど、素人にも分かりやすく説明される。 読み終えると、なんだか賢くなった気がする一冊だった。
気候変動というと、センセーショナルな話題とか、社会的経済的側面からのやや感情的な話題とか、そういうのが多い気がするが、この本はそういったものとは一線を画す。 今だけに限らず長期的な視点でとらえているのと、科学的な見地から冷静に気候変動現象を解説しているところがよい。
正直な所、環境問題に対して意識無かったのだが、若い世代のSDGs熱を感じつつ、満ち足りた世代の興味が行く先で、自分には関係無いとさえ思っていたが、最近読んだイーロンマスクの本で、彼が猛烈に環境問題への意識が高くて更にビジネスとして成立させている様をみて、環境に関する本をあたってみるかと検索してこの本...続きを読むを手に取ってみた。 読み始めると海の底に降り積もったプランクトンの死骸(有孔虫の殻)の成分に含まれる酸素同位体の比率から大昔の気温を調べるアイデアまで一気に述べられる。水温と殻に含まれる酸素同位体には実験の結果相関がある事が突き止められて、大昔に水温の大きく変動した時代が存在する事が証明されたと… そこからは巨大氷床、地球の自転と降り注ぐ太陽エネルギーとバランス、温室効果ガスとあって、気候変動のスイッチとして海洋深層水と氷河(主にグリーンランドをはじめとした北半球)、南極大陸での分析。 第11章の気候変動のスイッチの章では、2021年にノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎氏が、「大気と海洋を全地球スケールで小さな均質な箱に切り分けて気候変動を予測する方法論(大循環モデル)を確立したパイオニアとして紹介されている。 第12章の気候変動のクロニクルでは、中世温暖期と小氷期という文字や絵で記録が残る時代に起きた気候変動も触れられていて、とにかく内容の幅が広い。 一回読んだくらいでは、とても理解しきれない内容なので、そう言う点で何回も読むとより楽しめる部類の本だと思う。 気候変動と聞いて海洋深層水の話なんか絡んでくると今の自分達の世界が如何に絶妙なバランスの上で成立しているのかと思いながら、イーロンマスクが火星に行くしかねーって言う発想になるのも、なんとなくほんの少し分かる様な気がする??火星で生き延びる術が確立されれば、地球のバランスが崩れて氷河期になったとしても生き残れる可能性あるかも知れんし… 少し時が経ってからまた読みたい本。
気候変動のシステムの解明を目指す、一世紀にも渡る科学者達の成果をまとめた本。何故過去数万年の気温を推定することができるのか、目前に生じ得る地球温暖化のイベントとは何か、その答えが分かる、、、?
地球温暖化、異常気象という単語は誰もが耳にしたことがあると思います。これらの現象を研究対象とする科学がどのように進歩してきたかを辿る科学ノンフィクションです。 誇大に危機感を煽るような書き方を一切廃し、気候変動をどのような方法で観測し、研究を積み重ねて来たのかを分かり易い文章で解説しています。取り扱...続きを読むうテーマは非常に広範で、地球の軌道や太陽活動に関する天文学、南極やグリーンランドの氷から過去の気候を研究する気候学、化石などの試料の年代を放射性同位体の性質を利用して特定する分析法、過去の気候を定量的に評価する古気候学などの基本的な考え方や過去の研究者の試行錯誤の様子の人間ドラマも交えて描いています。 このような科学読み物は海外で出版されたものが翻訳されるケースが多い中、本書は日本人の著者による作品だけあって文章が非常に読みやすく、その表現方法も教科書的な無味乾燥な文章ではなくて、小説を読むかのような印象を受けます。今の地球が抱えるリスクや、自然科学の研究とはどのようなものか、著者の言葉は端的に表現しており、以下に抜粋します。 「人類が放出した温室効果ガスが温暖化の原因であることが証明できないとしても、このまま放出を継続することは我々の気候に対して危険なロシアンルーレットで遊んでいるようなものだ」、「今年も去年と同じだけの雨が降り、3年前と同じような気温で、10年前と同じような海面の高さである事、これらのことに私たちはもっと感謝しなければならない」、「研究成果だけをつなげたストーリーは研究の本当の姿を物語っていない。自然科学の最先端とは、無数の袋小路に潜む立った一筋の抜け道を探り出す孤独な旅である」」 文庫本で約400ページの大作ですが、情報量、トピックスの掘り下げ度合いともに新書とは比較にならないほど充実しています。気候変動についてマスメディアで紹介されるよりもより本質的な真実を知りたい社会人、理系の大学を進路に考えている高校生などに特にお勧めしたい1冊です。
地球温暖化がCO2の増加だけが影響していると思っている人に読んでもらいたいかな。 ミランコビッチ・サイクル、海洋深層水の動きや火山の噴火等々、色々な研究結果から地球温暖化について考えさせられる本。
面白かった! いえ、気候変動のメカニズムとして書いてある内容はほとんど理解できていないけど、それにも拘わらず、面白かった!と思わせてくれる本です。 資料を駆使して、よくわからない読者にも、なんかわかった気にさせてくれる構成力、文章力が素晴らしい。 海底の資料を顕微鏡で覗く地味な作業を発端に、太古...続きを読むの時、宇宙へと思考が広がっていくのが、なんとも素晴らしい!
地球の気候変動の謎、氷河期と間氷期が繰り返す仕組みや地球温暖化について、そして多くの謎の解明を果たした科学者たちの物語。 現代の科学では、過去数十万年レベルで地球の気温の変動がわかるらしい。それは深海の海底に沈殿したプランクトンの化石や、極地の氷床から採取したアイスコアに含まれる酸素同位体の比率で...続きを読む、温かい時期と寒い時期ではその比率が異なるのだそうだ。 地球規模の気候変動については、地球の公転軌道が楕円形である事、公転軌道の中心から太陽がズレている事、地軸の傾きが変化している事などなど、複合的な要因によって起こるらしい。この理論は発見したセルビアの気象学者の名に因んで、「ミランコビッチ・フォーシング」と呼ばれている。 科学的な仕組みの解説だけではなく、理論や仕組みに迫る人間のストーリーもあり、なかなかスリリングで面白い作品であった、もっと一人づつに焦点を当てた作品も読んでみたいと思った。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
チェンジング・ブルー
新刊情報をお知らせします。
大河内直彦
フォロー機能について
「岩波現代文庫」の最新刊一覧へ
「学術・語学」無料一覧へ
「学術・語学」ランキングの一覧へ
石油のものがたり
試し読み
地球があぶない! 地図で見る気候変動の図鑑
「地球のからくり」に挑む
地球の履歴書
ひと目でわかる 地球環境のしくみとはたらき図鑑
「大河内直彦」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲チェンジング・ブルー 気候変動の謎に迫る ページトップヘ