アンドリュー・S・グローブのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
◼︎ Q.(問い)
エンジニアがマネジャーになるために身につけるべき「マインドセット」は何か?
◼︎ A.(答え)
組織の成果を大きくすることがマネージャーの仕事の本質
◼︎ What(どういう意味?)
- マネージャーの成果=個人のアウトプット ではない
- 組織の成果に影響を与える(テコ作用を及ぼす)ことがマネージャーの成果
- 「より多くの付加価値をどうやって付けるか」を考える
◼︎ Why(なぜこうまとめた?)
- エンジニアとしては個人の成果を優先したくなる
- マネージャーになったらそのマインドセットの転換が必要(個人 → 組織へ)
- 「どうすればマインドセットを切り替えられるか?」は考えるべき課題
◼︎ How(何を実践する?)
- 自分の仕事内容を振り返る(個人のもの / 組織のもの を区別する)
- 目標設定の仕方を変える → 組織への影響を明記する
- マインドセットのスムーズな転換方法を考える
◼︎ Keywords
- マネジャーのアウトプット=自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接諸組織のアウトプット
- 「仕事の価値」に対する考え方を転換する → 「価値を生み出す」仕事から「付加価値を高める」仕事へ
- レポートを "書くこと" は重要だが "読むこと" は重要でないことが多い → レポートは思考整理(自己規律訓練)の手段
- 部下・関係者の力を結集できる知識や能力がマネージャーとしての能力
- マネージャーのアウトプット=組織のアウトプット
- アウトプットに影響を与える(テコ作用を及ぼす)活動をするのがマネージャーの役割
- 部下の教育とモチベーションの向上
- 情報収集と提供、意思決定とナッジング、ロールモデルになる
- 「より多くの付加価値をどうやって付けるか」を考える
- ミーティングはマネージャーの仕事を遂行するための手段(知識共有と意思決定)
- 「将来」の問題解決のために「今」何をすべきかを考える(Working Backwards)
- 部下に任せる仕事は「自己利益:高, 複雑さ:低」から「企業利益:高, 複雑さ:高」に徐々にシフト
- 企業文化(価値・目標・手段)を明言し範を示す → 複雑化での判断基準になる
- モチベーションの向上 ≒ 環境整備
- 本人の「やる気」を無理やり引くだすのは不可能
- 最適なマネジメントスタイルは部下の成熟度次第
- 考課の目的も部下の業績改善 → そのために必要なフィードバックは伝えるべき -
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インテル CEO の アンディ・グローブによる、マネージャー向けの指南書。
「マネージャーのアウトプット=自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接諸組織のアウトプット」と定義し、それを達成するための各論を展開している。
書籍全体を通して、ゴールドラット博士の「The Goal」に通じる考え(「企業の最大の目的は利益の最大化である」と「制約理論」)が根底にあるように感じた。
【学びメモ】
「検査」において、欠陥材料をその蓄積価値が最も低い段階で拒否することが絶対に重要である(補足:パイプラインの初期段階の方が、足切りのコストは低くなる)。
「可変式検査」の考え方は、生産管理にも、マネジメントでのチェック頻度にも適用可能である。
マネージャーは、その影響力に対して使用できる時間が限られているため、レバレッジの効く動き方をすることが求められている。
MBO は現在行っている特定の仕事に関連するフィードバックを提供するために考案されたものだる。それは「どんな」進み具合か、調整が必要なら「どんなことを」調整すべきか教えてくれるものである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本書は、マネジメントを「才能」ではなく生産システムの設計と運用として扱う点に最大の価値があります。経営者目線では、書かれている内容は単なる管理手法ではなく、組織の出力を最大化するためのオペレーション理論と捉えるべきものです。
特に重要なのは、マネージャーの成果を「自分の行動」ではなく“自分が管理する組織単位のアウトプット” と定義している点です。この考え方は、組織のスケールを前提とする経営と完全に整合します。マネージャーの仕事は、作業ではなく“再現性のある仕組み”の構築であることが明確に示されています。
また、本書が示す目標設定・プロセスのボトルネック分析・1on1の構造化・意思決定のスピード管理といった手法は、いずれも組織運営の標準化に直結します。特に、1on1を「情報交換のための重要なプロセス」として設計する視点は、現代経営において依然有効です。
本書の価値は、感覚的なリーダー論を排し、“組織の成果を数字で動かすためのマネジメント工学”として落とし込んでいる点にあります。経営における管理職教育の基準値として活用できる内容です。総じて、本書は、現場レベルから事業全体までマネジメント品質を底上げするための基礎フレームであり、組織を仕組みで成長させたい経営者にとって不可欠な一冊と言えます。 -
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インテル元CEOであり創業者アンディ・グローブのマネージャー向けの本。
〇マネージャーはアウトプット命
・マネージャーのアウトプット=自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接諸組織のアウトプット。
・アウトプットを最高に上げる活動に、エネルギーと注意を注がなければならない。
・いかに頭が良いか、ビジネスを熟知しているとは関係がない。マネージャーはチームのパフォーマンスとアウトプットのみによって評価される。
→マネージャーの能力や知識は、部下や関係者の能力を結集できる場合にのみ価値がある。
・マネージャーの最も重要な責任は、部下から最高の業績を引き出すことである。
〇人が仕事をしていないとき、その理由は2つしかない
・単にそれができないのか、やろうとしていないのかのいずれか。
・マネージャーのやるべきことは部下の教育と動機付けだ。他にマネージャーがなすべきことはない。
・実際的な方法として、上司と部下の間で一対一の話し合いの場を持つことを重要視している。
→それがマネージャーの究極的な役割である部下の教育と動機付けの向上に直接つながるからである。一対一の話し合いの場を持つことは、インテル社の経営哲学上の根本綱領。
・人を駆り立ててベストを尽くさせる内面的な力は2つある。「能力」に突き動かされるか、「達成意欲」に駆られるかである。
→そのための手段が目標管理システム(MBO: Management By Objectives)。目標を高いところに置くことでその能力を伸ばすのである。
〇マネージャーの大きな活動と向き不向き
・進捗させる、情報収集、情報提供、意思決定、ナッジング(一押し)。
・アンディ・グローブの一日の大部分は情報収集に使われる。それは同時に相手に対して情報を提供するということでもある。
・好業績を上げる特定のリーダーシップの型というものはないという。
・ピーターの法則が発生することは仕方がない。上げてみて、ダメならリサイクルしかない。
※ピーターの法則:能力主義の階層組織の中において、人は自らの能力の極限まで出世する。しかし、能力を有する人材は、昇進することで能力を無能化していくのでダメな管理者がでるのは当たり前であるという法則。
・マネージャーとして本当の価値を付加しているか、情報収集を怠らないでいるか、新しいことを常に試みているか、ということを責任として問い続けなくてはならないという。
〇会議について
・ドラッカーによると、時間の25%以上を会議で過ごすようなら、それは組織不全の兆候だと言っている。
・アンディはさらに、意思決定のためのミーティングは7人以上になってはいけないと言い、「8人が絶対に打ち切るべき上限である」と言い切る。
・ミーティングを招集する前にマネージャーは、自分が達成しようとしているのは何なのか、と自問しなければならない。
・ミーティングというと無駄の塊のような、少なければ少ないほどいいような語られ方をするがそれは間違い。無駄な会議が世の中に溢れているだけ。
・マネージャーは意思決定もするし、人の意思決定の援助もする。この基本的なマネージャーの仕事はミーティングを通じてのみ遂行できる事が多い。つまりちゃんと行えば無駄なわけがない -
Posted by ブクログ
20年前の書だが、全然色あせることない。20年前、この本が書かれた頃は、Appleの社長はスカリー。Windowsは95、『イノベーションのジレンマ』はまだ書かれていないかなあ。"Intel inside"より前。ポーターの5フォースにひとつ項目を加えて見たりしているが、メモリー企業だったインテルがマイクロプロセッサ〜企業になる決断が「戦略変換点」であったと説く。ハードからソフトまで一企業が支配する縦型から、ハードはハード企業、ソフトはソフト企業と横型になるという考え方は、他の業界でもあることかと。この本にはこれから数年後におこるiTuneやiPhoneの原型も提示されていたりする。ジョブスもこの本を読んで着想したのではないかと思う。いま読んでも良書。
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Posted by ブクログ
1996年に刊行された本。でも、古さをあまり感じさせなかった。周囲の意見に耳を傾けながら、小さな懸念事項を一つずつ検討していくのは、文章で読むとさらっとしてるけど、実際はとても大変で疲れることだと思う。だからこそ、健康管理や睡眠が重視される(のかも)。
個人的には9、10章が面白かった。
9章はインターネットに対する筆者の見解がまとまっている。
90年代に出てきた「インターネット」という技術に対する見解も見事だったけど、クラウドやポータブルなパソコンの登場(たぶんスマホではなくて、PDAやポケットサイズのPCだと思う)まで見ていて、すごい人は本当にすごいと思った。
10章は、個人のキャリアを「自分という会社のCEO」という視点でみよう、というお話。副業とまではっきり言ってないけど、20年前からいろんなことをやってみることを勧める人はいたのだと思った。
20年近く経っても、全く色あせない本だった。
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Posted by ブクログ
インテルの創業者で元CEOのアンディ・グローブがマネジメントについて語った本。非常に実務的なことがことが書かれていて驚いた。中小企業診断士の運営管理や企業経営の科目で学んだ理論の一部が、実際にアンディ・グローブがインテルで実践してきたこととして書かれているように感じた。組織と人に関して自身グローブ自身が経験してきた事例を踏まえて、管理職・経営者が実際に持つべき心得が書かれている。
アンディは、まず朝食工場という朝食を作る仮想の工場を例に挙げて、そこで行われるべき判断や行動について解説する。もちろん、著者が関わってきた半導体工場とは具体的な要素は異なるが、形を変えて同じような判断が行われてきたということだ。この仮想の事例を通して具体的で非常に腑に落ちることが書かれている。
何よりまず、マネジャーのアウトプットは、「自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接諸組織のアウトプット」である、ということだ。つまり、「いかに頭がよいか、いかにそのビジネスを熟知しているとは関係がない。マネジャーはチームのパフォーマンスとアウトプットのみによって評価される」というところが重要なのである。これがマネジャーと個々の社員との大きな違いであり、「マネジャーの能力や知識は、部下や関係者の能力を結集できる場合にのみ価値がある」ということなのである。
そのためには人に仕事をしてもらう必要がある。「人が仕事をしていないとき、その理由は2つしかない。単にそれができないのか、やろうとしていないのかのいずれかである。つまり、能力がないか、意欲がないかのいずれかである」ー したがって、「マネジャーのやるべきことは部下の教育とモチベーションの向上だ。他にマネジャーがなすべきことはない」という。この言葉は、ホロビッツが書いた序文でも言及されているマネジメントの鍵ともいえる金言だ。
そのための実際的な方法として、グローブは上司と部下の間で一対一の話し合いの場を持つことを重要視している。それがマネジャーの究極的な役割である部下の教育とモチベーションの向上に直接つながるからである。一対一の話し合いの場を持つことは、インテル社の経営哲学上の根本綱領のひとつになっているという。
「人を駆り立ててベストを尽くさせる内面的な力は2つある。”能力”に突き動かされるか、”達成意欲”に駆られるかである」
そのための手段として目標管理システム(MBO: Management By Objectives)によって、目標を高いところに置くことでその能力を伸ばすのである。
そして、その人を効果的に動かすには組織が重要である。企業の組織は、主に機能別と事業別、そしてそのハイブリッド型があり、どの形がベストであるということはいえないが、共通の事業目的を持つすべての大組織は、最後にはハイブリッド組織形態に落ち着くことになるという - これはグローブの法則と呼ばれるらしい。 また、マネジメントの型としてはグループメンバーの熟練度によってマネージャが採るべき方針が異なるなど、いった組織論の実際が語られる。
マネジャーの仕事についての分析も実際的な視点で描かれている。アンディによると、マネジャーの大きな活動は、「情報収集」「情報提供」「意思決定」「ナッジング」だという。実際にアンディ・グローブの一日の大部分は情報収集に使われるという。それは同時に相手に対して情報を提供するということでもある。もちろん、それに加えて意思決定とそれを組織に落としていくことはマネジャー本来の役割でもある。それを効果的に実現していくため、絶対的に有限かつ自らコントロール可能な時間の管理の重要性が説かれる。
グローブによると好業績を上げる特定のリーダーシップの型というものはないという。これは最近のGoogleの研究プロジェクトアリストテレスの結論にも近いのかもしれない。また、ピーターの法則が発生することは仕方がない。上げてみて、ダメならリサイクルしかないという。
その上で、さらにCEOはオプティミストでなくてはならないという。トータルで考えればその方がいいのだという。もちろん、勝ち続けるためにはパラノイアでもある必要があるのだが。
さらに、社員の考課についても非常に細かいことまで説明されている。採用や、退職の引き留め、教育などについても具体的だ。人事が会社が成果を出すためにそれだけ重要なタスクだということなのだと思う。人は表に出た結果に対して色々と評価をするが、それを生み出す人や組織についてこそまずは手をつけなくてはならないということなのかもしれない。この辺りの内容ひとつをとっても、いわゆる概念論だけのコンサルが書いたような経営書と一線を画するところである。
なお本書では、ピーター・ドラッカーがたびたび言及される。日本では特に有名なドラッカーだが、米国の経営書で言及されるのは珍しい。ドラッカーによると、時間の25%以上を会議で過ごすようなら、それは組織不全の兆候だと言っているらしい。グローブはさらに、意思決定のためのミーティングは7人以上になってはいけない。「8人が絶対に打ち切るべき上限である」と言い切る。意思決定におけるグループシンクについても言及がある。多人数での意思決定会議の問題をよくよく知っているのである。また、打ち合わせへの遅刻についても他人の時間を奪う行為であるとして戒めている。この辺りは自らの行動を振り返り反省すること大である。またドラッカーが提唱したとも言われる目標管理システム(MBO)についても先に述べたようにポジティブである。
・わたしはどこへ行きたいのか
・そこへ到達するためのペースをどう決めるか(マイルストーンとキーリザルト)
を意識することがMBOに関しては重要なのである。MBOは評価のためのシステムでは本来ない、という指摘はその通りであると思う。変わる環境に応じて変化をさせていってもよいし、変化をさせるべきなのである。この点については肝に銘じておきたいと考えている。
本書の序文にて、マネジャーとして、本当の価値を付加しているか、情報収集を怠らないでいるか、新しいことを常に試みているか、ということを責任として問い続けなくてはならないという。いずれにせよ個人の優位性を保つために、常に自らを磨いておかないといけないのである。果たして自分はできているのか、常に自問をし続けなくてはならないことである。
1983年初版刊行の本だが、古びていない、中身が濃い本。レビューも長くなったが、まだ書き足りないような気がする。自信を持ってのお奨め。 -
購入済み
まあ
結局マネージメントってテクニックというか生き方じゃないか。性格そのまま出るよ。
本読んでどうこうという話ではない。
マネージメントする側であるという意識するきっかけにはなる本だとは思う。