【感想・ネタバレ】パラノイアだけが生き残る 時代の転換点をきみはどう見極め、乗り切るのかのレビュー

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Posted by ブクログ 2018年08月25日

20年前の書だが、全然色あせることない。20年前、この本が書かれた頃は、Appleの社長はスカリー。Windowsは95、『イノベーションのジレンマ』はまだ書かれていないかなあ。"Intel inside"より前。ポーターの5フォースにひとつ項目を加えて見たりしているが、メモリー...続きを読む企業だったインテルがマイクロプロセッサ〜企業になる決断が「戦略変換点」であったと説く。ハードからソフトまで一企業が支配する縦型から、ハードはハード企業、ソフトはソフト企業と横型になるという考え方は、他の業界でもあることかと。この本にはこれから数年後におこるiTuneやiPhoneの原型も提示されていたりする。ジョブスもこの本を読んで着想したのではないかと思う。いま読んでも良書。

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Posted by ブクログ 2018年01月04日

働いていく中でとても役に立つヒントが散りばめられた内容。タイトルにある「転換点」つまり「潮目が変わった」ことをいかに見逃さないようにするか、そのためには「パラノイア」的素養が重要だよ。転換点を乗り越えるために「死の谷を超える」という話が印象に残った。

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Posted by ブクログ 2017年10月22日

5F+1の環境が大きく変化した転換点をどう乗り切るかを、経験にも続き展開。9章のインターネットに関しては本当に20年前に書かれたものかと思うぐらい正確な話です。

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Posted by ブクログ 2017年09月27日

1996年に刊行された本。でも、古さをあまり感じさせなかった。周囲の意見に耳を傾けながら、小さな懸念事項を一つずつ検討していくのは、文章で読むとさらっとしてるけど、実際はとても大変で疲れることだと思う。だからこそ、健康管理や睡眠が重視される(のかも)。

個人的には9、10章が面白かった。

9章は...続きを読むインターネットに対する筆者の見解がまとまっている。
90年代に出てきた「インターネット」という技術に対する見解も見事だったけど、クラウドやポータブルなパソコンの登場(たぶんスマホではなくて、PDAやポケットサイズのPCだと思う)まで見ていて、すごい人は本当にすごいと思った。

10章は、個人のキャリアを「自分という会社のCEO」という視点でみよう、というお話。副業とまではっきり言ってないけど、20年前からいろんなことをやってみることを勧める人はいたのだと思った。

20年近く経っても、全く色あせない本だった。

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Posted by ブクログ 2022年11月01日

起業のこころ


インテルがメモリー事業からの撤退を決めた場面、1985



「もし我々が追い出され、新しいCEOを任命したら、そいつはどんな策を取るだろう」
「メモリー事業からの撤退だろうな」
「だったら一旦ドアの外に出て戻ってこよう!そして、撤退を我々の手でやろうではないか!」

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Posted by ブクログ 2022年02月09日

銀の弾丸、仮にピストルの弾がひとつしかなかったときにどの競争相手を仕留めるために取っておくか。

戦力の転換点を見分けるためにどうするか?
・主要なライバル企業の入れ替わりがありそうか?
→銀の弾丸をとっておく相手が変わっていないか?
・今まで大切な補完企業とみないしていた相手が入れ替わろうとしてい...続きを読むないか?
→今まで大切だったが今はそうでもない、追い抜かれそうになっていないか?産業界の力関係に変化が起きている兆候かもしれない。
・周囲にずれてきた人はいないか?

10Xの変化

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Posted by ブクログ 2019年05月20日

戦略転換点をどう見極め,どう乗り換えたのかについて著者の体験を元にまとめられている.
本質をまとめているので身の回りの人と認識を合わせる際に紹介したい.実際に行うには難しく悩ましいが.

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Posted by ブクログ 2017年12月05日

20年前に書かれた本と途中で知りびっくり。
今でも色褪せないどころか、変化が激しい今の時代こそますます重要と思われるようなメッセージがたくさん込められていた。

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Posted by ブクログ 2017年11月29日

原著発刊が1997年で、同時期にクレイトン・クリステンセン氏が「イノベーションのジレンマ」という概念を提唱している。戦略転換点を担う新CEOは前任者より優秀か否かではなくしがらみがないことに優位性があるとは、両者とも全く同じことを主張している。

グローブ氏の語る「戦略転換点」はひっそりと忍び寄り、...続きを読む振り返ったときの景色は一変している。そうした事業環境をどう乗り切るか、実際にインテルのかじ取りでチップバグの経営危機とCPUへ戦略転換した経験を持つグロープ氏の発言は重みがある。「1103という時刻を見るたびに当時が蘇る」という一文はそれだけ修羅場の意思決定であることを示唆している。大企業の経営者は「イノベーション促進」と気軽に謳っているが、戦略転換点に対峙する痛みを現経営者が英断するか新経営者が刷新するか、本書を読んで血肉にすべきであろう。米国半導体産業が日本メーカーに浸食されていく様が描かれているが、2000年代には全く同じことが日本と韓国で起こった。大袈裟ではなく経営に命をかけられるかどうかが戦略転換点が味方になるか敵になるかの重要ファクターなのであろう。

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Posted by ブクログ 2017年10月26日

経営者として書かれている本ですが、個人のキャリアの話としても読めると思う。
10xという急激な変化は気づかぬうちにくるので、それを乗り越えるために、普段から兆候を見つけるための情報収集を欠かさないこと、変化への対応をシミュレーションしてみること、目標を立ててコミットしたら、邁進すること。などが大事な...続きを読むのかなと理解した。
90年代当初のインターネットの変化の話も書かれていて興味深い。

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Posted by ブクログ 2023年05月27日

本来なら平時と有事の二つがあるはずですが、テクノロジーの進化やら何やらで、世の中ますます平時が少なくなってる感じです。著者の言う10Xの変化の要因となる候補が次々と現れてきます。それがシグナルなのかノイズなのか見極め正しい方向に経営の舵を取る、経営者に必要な心構えを本書は教えてくれます

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Posted by ブクログ 2023年02月25日

「パラノイア(病的なまでの心配症)だけが生き残る」。これは私のモットーとしてよく取り上げられることだ。初めてこのことばを口にしたのがいつだったかは覚えていないが、ビジネスの世界において、パラノイアでいることには十分な価値があると私は信じている。事業の成功の陰には、必ず崩壊の種が存在する。成功すればす...続きを読むるほどその事業のうま味を味わおうとする人びとが群がり、次々に食い荒らし、そして最後には何も残らない。だからこそ、経営者の最も重要な責務は、常に外部からの攻撃に備えることであり、そうした防御の姿勢を自分の部下に繰り返し教え込むことだと思う。
 私がパラノイアのように神経質になってしまうことはいろいろとある。製品に問題がないか、発売時期を誤ったのではないか、工場は計画通り稼働しているか、工場の数が多すぎはしないか、適任者を採用しているか、士気が落ちていないか―。
 そしてもちろん、競合企業の動きも気にかかる。われわれと同じ仕事をよりよく、より安く行う方法を見つけてはいないか、顧客を奪われるのではないか、などである。
 しかし、こうした懸念も、私が戦略転換点と呼んでいるものに比べれば大したことはない。詳しくは後で述べるが、戦略転換点とは、企業の生涯において根本的な変化が起こるタイミングである。その変化は、企業が新たなレベルへとステップアップするチャンスであるかもしれないし、終焉に向けての第一歩ということも多分にありうる。
 戦略転換点は技術的変化によってもたらされることがあるが、通常の技術革新よりも深刻な事態を招く。また、競合企業によってもたらされる場合もあるが、単なる競争にはとどまらない。戦略転換点は事業のあり方を全面的に変えてしまうので、それまでのように新技術を導入するとか、競合との争いを激化させるといった方策だけでは十分対応できないのだ。変化をもたらす力は音もなく静かに蓄積していくため、何がどう変わったのかは見えにくい。ただ、「何かが変わった」ということだけがわかるのである。
 回りくどい言い方はやめよう。戦略転換点を見過ごすことは、企業にとって命取りになりかねないのだ。この変化の結果衰退しはじめた企業は、まず、かつての栄光を取り戻すことはできないのだ。
 しかし、戦略転換点が常に災いをもたらすとは限らない。事業の手法が変化すれば、新しい方法に精通している者にはチャンスが生まれる。新規参入企業であろうと既存企業であろうと同じことだ。これらの企業にとって戦略転換点は、新たなる成長への好機となるかもしれないのである。


 教訓として残るのは、われわれは誰でも変化という風に自分自身をさらさねばならないということだ。顧客に対して自分たちをさらしていかなければならないのである。わが社についてきてくれる顧客にも、過去に執着していたら失うことになるかもしれない顧客にも。また、管理職でない従業員に対しても胸襟を開かなくてはならない。促しさえすれば、彼らはわれわれが知っておかねばならない多くのことを教えてくれる。さらに、われわれを常に評価し、批判しているジャーナリストや金融関係の人たちの意見にも積極的に耳を傾ける必要がある。時には立場を換えて、競合企業のことや業界の傾向、彼らから見てわれわれが最も懸念しているはずのことを尋ねてみるといい。生の現場に身を置けば、われわれの感覚や直感は再び急速にぎ澄まされることだろう。


■5つの力+「補完関係にある企業の力」


■横割り型業界の新ルール
1 ほかと比べても大差のないものを無闇に差別化しない
2 競争熾烈なこの横割り型業界において、技術革新や何らかの根本的な変化が訪れたとき、文字通り扉を叩いて到来するチャンスをしっかり捕まえる
3 市場に受け入れられる価格をつけること、販売する量を設定して価格をつけること


 彼らの話に時間を割くことは、まわり(地理的・技術的な距離を問わず)で起きていることを知るための投資と考えればいい。こう考えてみよう。春が来ると雪はまず外側から解けていく。その部分が一番露出しているからだ。まわりの情報を吸い上げることは、ノイズからシグナルを選ぶのに大いに役立つのである。
「業界のまわりで起きていることを把握しなさい」と言うのと、「業界で起きていることを把握しなさい」と言うのとでは、まったく意味が異なる。通常の業務として、私は営業責任者や製造責任者、統括責任者と話をする。そこでは、業界で何か起きているかという話を聞くことはできるが、彼らが私の意見とまったくかけ離れた意見を口にすることはない。それに対して、地理的に離れたところにいる者や、組織の中で数段下の立場の者から情報を吸い上げると、まったく異なる観点からの意見を聞くことができ、問題を立体的にとらえることができる。こうして通常の情報収集では得られない洞察が可能になるのだ。


■ディベート
 ある特定の展開が戦略転換点なのかどうかを見極めるために最も重要なことは、広く意見を集めて集中的にディベートすることだ。技術的な議論(たとえば、RISCは本当に「10X」の脅威になるほど速いのか)、マーケティングに関する議論(一時的な流行なのか、ビジネスとして成り立つのか)、戦略への影響に関する検討(われわれが大きく動いたら、マイクロプロセッサー部門にどんな影響があるのか、もし動かなかったらどうか)といった議論がそこで行われる。
 問題が複雑になればなるほど、いろいろなレベルの経営幹部が議論に参加する必要がある。というのも、異なるレベルから集められた幹部たちは、まったく異なる視点や経験、あるいはまったく異なる考え方を議論の場に持ち込むからだ。
 また顧客、協力会社といった社外の人たちも、このディベートに巻き込むべきだ。彼らは異なる分野の経験があるというだけでなく、利害も異なっている。彼らは彼らなりの偏った意見や利害を持ち込んでくるが、それで構わない(コンパックのCEOが、CISCをさらに発展させるように要請してきたのもその例である)。なぜなら、外部の利益を満足させなければ、いずれにせよ企業の成功はおぼつかないからである。
 この手のディベートは、かなりの時間と知的エネルギーを要するので、つい尻込みしてしまいがちだ。かなりのガッツも必要となる。負けるかもしれないディベートに入っていく勇気も必要だ。知識不足を露呈してしまうかもしれないし、多くの賛同を得られない意見を支持したために同僚から反発を食らうかもしれない。とはいえ、こうしたことは避けては通れない。残念ながら、戦略転換点を見極めるための近道はないのである。
 あなたが上級管理職の一員なら、専門家の見方、確信、情熱について話を聞くために時間を割くことを恥じることはない。複雑な事態に誤った判断で突進していくような企業リーダーの銅像は、決して立つことはない。一度聞いた話が、また聞こえてくるまで、そして自分が確信を持てるまで、十分に時間をかけることだ。
 あなたが中間管理職だとしたら、決して弱腰になってはいけない。上司の決定が下るまで何も言わずにただ座っていて、後になって酒の席で「まったく、バカな上司だ」と批判するようではいけない。参加するのは今だ。それは会社のためであると同時に、自分自身のためでもある。わからないからといって、引き下がることを正当化してはいけない。そういう時は、誰だってわからないのだ。じっくり考えてはっきりと強い意思を持って意見を言うことだ。その意見が通るかどうかは、話を聞いてもらい、理解してもらって初めて参加しているといえる。当然、ディベートでは全員が勝者になるわけではない。しかし、正しい答えを導き出す過程では、すべての意見に価値があるのだ。
 あなたが管理職でないとしたらどうだろうか。部下のいない営業担当者やコンピューター技術者だったらどうしたらいいのか。ほかの者に決定を委ねるべきなのだろうか。それは違う。第一線で得た知識があれば、明らかにあなたにもノウハウ・マネジャーとしての資格はある。こうしたディベートに参加する十分な資格を持つ者として、ものの見方や広さで欠けるところは、実務経験の深さによって補えばいいのである。
 何がディベートの目的か、あるいは目的でないかを認識することが重要である。ディベートの末に、全員が一致して同じ見解に達するなどとは考えないほうがいい。それは、あまりにも無邪気な考え方だ。だが、参加者たちが自分の意見を発表することを通じて、主張を研ぎ澄まし、事実をより明確にしていく結果、どこに焦点を当てればいいかがはっきりしてくる。そして、すべての参加者が議論からあいまいな点を徐々に除き、問題点やお互いの視点をはっきり理解できるようになるのだ。ディベートとは、写真を現像する過程でコントラストをつけるのに似ている。よりはっきりとした像を浮き上がらせれば、経営者はそれだけ多くの情報に基づいて、正しいと思われる決断を下すことができるのである。
 大切なことは、戦略転換点がはっきりしていることはめったにないということだ。豊富な情報を持ち、目的意識も高い人たちが、同じ状況を前にしても、まったく異なる解釈をする。だからこそ、明確な像を描く過程に、あらゆる関係者の智恵を動員することが何にもまして重要なのである。
 活発なディベートに恐れを感じるのは理解できる。戦略転換点を通過しながら組織を運営していくには、参加者だけでなく上級管理職も含め、参加者がすくんでしまうようなさまざまな要因があるものだ。しかし、何もしないことは、会社にとって悪い結果をもたらす可能性があり、むしろそのほうが恐ろしいはずなのである。


 簡単にいえば、恐怖は自己満足の反対語である。成功の頂点に立っている人々はしばしばうぬぼれという落とし穴に落ちる。特にこのことは、磨きに磨きをかけて、現在の環境では申し分のない技術を獲得しているような企業に多く見られる。このような企業は、環境が変わっても、なかなか適切に対応することができなかったりする。だから、敗北への恐怖感を適度に持つことは、生き残りのための本能を磨くのに役立つといえるのかもしれない。
 われわれインテルが、第5章で述べたような1985年から1986年の大変な時期を経験することができたのは、ある意味で好運だったと考えている。わが社の幹部は、負けた側の気持ちがどんなものかをまだ覚えている。そう衰退するときのいつ果てるともない喚起するのに役立つのである。不安感を呼び起こし、そこに戻らないように起きるのではないかという妙に聞こえるかもしれないが、あの1985年と1986年がまた起きるのではないかという恐怖が、わが社の成功にとって大きな要因だったと私は確信している。

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Posted by ブクログ 2019年06月16日

インテルの元CEO アンドリュー・グローブ氏の著作
競争を根底から覆す転換点をどう乗り越えるか?
20年以上前に書かれたとは思えない臨場感。
素晴らしい出会いに感謝です。

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Posted by ブクログ 2018年02月03日

事業環境を取り巻く6つの力のうち1つが急激な変化を迎え、企業が戦略転換点、10xの変化に直面するとき、どのようにその変化に立ち向かうか・どう乗り切ったか・その際の精神状態はどのようなものだったか、という点について記載がなされた書籍

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