マシュー・サイドのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
★ひと言でまとめると
多様性は可能性の宝庫
故にgiverの精神で味方を増やすべし
◆実行アイデア
部屋を豊かな環境にする/緑や絵を飾る
DayTwoで腸内細菌を調べる
▼日常に多様性を取り込む3つのポイント
1.無意識のバイアスを取り除く
2.陰の理事会(年功序列撤廃会議)
3.与える姿勢(社会科学の知見からも言える)
多様性がある人と交流せよ
偏らない、いろんなプロと交流する
普段全く読まない分野の本を月に1週は読む
◆考え方
前提を疑うのがイノベーション
タクシー会社にはタクシーが「ない」→Uber
偶然の出会いがイノベーションを生む(ネットワーク科学)
→ジョブズがピクサーアニメーションスタジオを考える際にトイレを1箇所にあえてした
→MITの研究棟ビルディング20
個性を重視せよ、標準化の罠から逃れよ
人間が発展した理由は集団内で情報が蓄積伝播され文化として定着して遺伝的な進化に拍車がかかったから
→火を使う文化の承継により消化器官が簡素化され脳にエネルギーを割けるように変化した
識字能力で脳そのものが変わっていった
人間が唯一優れている能力
→社会的学習能力「他者の言動を模倣して学習する力」
人間が高度な知能を備えているのは
他者の脳とつながり合いながら進化したから
◆トーク
フォーチュン500のTOP35の内
57%は移民により創業されている
→アウトサイダーマインドセット
→2つの文化でアイデアのセックス
*生物の進化はセックスにより累積的に進むより
創造とは融合である
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Posted by ブクログ
失敗そのものが問題なのではなく、「失敗から学習できるかどうか」が成果を大きく左右することを学んだ。
特に印象に残ったのは、医療事故の事例である。人命に関わる仕事であっても、適切な手順や知識があるだけでは十分ではなく、緊急時には思い込みや焦りによって判断を誤ってしまうことがあると知り、大きな衝撃を受けた。私は、人命や重大な損失に関わる仕事では、特殊な事情がない限り標準的なフローに従うべきだと考えていた。しかし本書を通じて、フローを作るだけではなく、状況が悪化したときに確実に次の手順へ移れる仕組みや、誰でも異議を唱えられる環境づくりまで含めて設計することが重要なのだと理解した。
また、人は一度努力したことほど「間違っていた」と認めにくくなるという点も印象に残った。時間をかけて考えた方法や、自分が作り上げたものほど執着してしまい、客観的な判断が難しくなる。この考え方は、私がプレイしているシャドウバースにも当てはまる。時間をかけて調整したデッキほど、「運が悪かっただけ」と考えたくなるが、本来は結果を客観的に分析し、必要ならデッキ自体を見直す姿勢が重要だと感じた。今後は、自分の考えに固執するのではなく、「仮説が正しかったか」を検証するという視点を持ち続けたい。
さらに、本書を読んで「失敗がないことは成長していることではなく、挑戦していない可能性もある」と考えるようになった。もちろん同じ失敗を繰り返すべきではないが、適切な難易度の挑戦を続ければ、新しい失敗が生まれ、それが次の成長につながる。この考え方は非常に前向きで、自分も積極的に挑戦しようという気持ちになった。
そのため今後は、何となく行動するのではなく、「仮説を立てる→検証する→考察する」というサイクルを高速で回していきたい。ゲームでも仕事でも、目的を持ってデータを集め、結果を分析し、改善につなげることを意識する。また、失敗を記録し、原因と改善策を残す習慣を身につけたい。さらに、自分一人の視点だけでは思い込みに気づきにくいため、AIなども活用しながら客観的な意見を取り入れ、より良い判断ができるようになりたい。
本書を通じて、失敗を避けることよりも、失敗から学び続けることの方がはるかに重要であると学んだ。今後は、多様な知識を吸収して考察の質を高め、仮説・検証・改善を繰り返すことで、仕事や日常生活においても判断の質を高め続けていきたい。 -
Posted by ブクログ
当初タイトルを読んだ時に、環境生態学か生物学の本だと思っていた。けれども手にとってみたところ、副題である『画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』という一文で、これが実用書・ビジネス書であることに気づいた。生物学の本だと思い込んでいたので、表紙を開いたもののあまり気がすすまない。CIAの逸話など持ち出されても、縁遠すぎてピンとこない。とはいえ折角借りたのだし、読むだけ読もうと少しずつ読んでいったところ、これがなかなか面白い。
多様性というものが、なにかと俎上に上げられるようになって久しく、その反動なのか多様性に対してヘイトが向けられることも多い。移民問題はなにかと取り沙汰される。しかし、この本にあるように、人間というものの特性を考えるに画一化というものは、なかなか厄介なものなのだなと実感した。
8章で章立てされているこの本では、多様性というものの本質と、それが失われることの問題についてが丁寧に解説されている。特に平均値を採用した標準化の罠などは、考えてみれば当たり前なのだけれど、あらためて理論的に解説されうるものなのだと実感する。
男尊女卑の問題は、それ自体の透明化が悪意で生じているわけではない。この事実が繰り返されていて、問題の深刻さと身近さが興味深く感じられた。
世界が変化していくのは、人のあり方と技術の相互作用によるもので、停滞の袋小路に入り込むことは容易いのだと警鐘を鳴らしている。
2021年発行で、最近といえば最近ではあるが、早くも答えあわせが出来ているようで、ちょっと怖い本でもある。 -
Posted by ブクログ
もっと早く読めばよかった、というのがまず最初に浮かんだ感想です。
本書は、様々な業界で引き起こされた悲劇的な失敗を丹念に紐解き、具体的かつ鮮やかな解決策を提示してくれる一冊です。
物語は、医療事故と航空機事故という対照的な二つの世界から始まります。失敗から学び、システムを改善し続ける航空業界と、個人の責任に帰結させてしまいがちな医療業界。この「失敗から学ぶことができる組織とできない組織」の決定的な違いに、冒頭から一気に引き込まれました。翻訳も非常に洗練されており、難解さを感じさせない読みやすさも本書の大きな魅力です。
中盤では、司法制度や政治の世界における「認知的不協和」が語られます。
かつてソ連で起きたルイセンコ事件や中国の大飢饉の例は、「失敗するチャンス」を奪うことがいかに危険であるかを浮き彫りにしています。
また、データ分析の重要性を説くエピソードとして、爆撃機の弾痕の話(生存者バイアス)も取り上げられており、多角的な視点で「失敗の正体」を科学しています。
「スケアード・ストレート・プログラム(不良少年への更生プログラム)」が、実際には逆効果を生んでいたという指摘には驚かされました。
組織論的な視点も説得力があり共感の連続でした。
なぜ人は失敗を隠したがるのか。その内因には認知的不協和があり、外因には世間や周囲からの非難というプレッシャーがあります。「懲罰はミスを減らさず、ミスの報告を減らすだけである」という指摘は、現代の組織運営において極めて重要な教訓です。懲罰文化か放任文化かという二項対立ではなく、心理的安全性を確保しながら責任を明確にする文化の構築が求められています。
後半では、失敗を科学的に分析する手法が紹介されます。
GoogleのA/Bテストに代表される「ランダム化比較試験(RCT)」の重要性や、特に印象深いのは、小さな改善を積み重ねる「マージナル・ゲイン」という考え方です。
「問題が大きすぎて手に負えないのなら、小さく分解すればいい」というアプローチは非常に実践的です。ただ、個人的には「数値にこだわりすぎて改善コストが無尽蔵に増えてしまわないか」という懸念も抱きましたが、停滞を打破する強力な武器であることは間違いありません。
そして最後に究極の失敗回避策として紹介されている「事前検死(Pre-mortem)」という手法は、プロジェクトの開始前に「あえて失敗した未来」を想像することでリスクを洗い出す、非常にユニークで効果的なアプローチだと感じました。
かつて野中郁次郎氏らが著した『失敗の本質』が、旧日本軍の組織論的視座から現代社会に通ずる高尚な示唆を導き出した一冊であるならば、この『失敗の科学』は、ビジネスの現場から導き出された、我々の日常にもすぐさま適用可能な実践的示唆に溢れた一冊です。
躍動感に満ちた筆致で描かれる数々のエピソードは、単なる知識としてだけでなく、明日からの行動を変える力を持っています。組織のリーダーのみならず、より良い成果を出し続けたいと願うすべての人に、自信を持っておすすめしたい名著です。 -
Posted by ブクログ
濃霧中の誘導灯となる本です。
仕事や人間関係、普段の生活において自分の能力を超えていると感じたときに読みたい。無我夢中、複雑で手一杯の状況に陥ったとき、何もうまくいかないと感じたとき、道筋を示してくれる本。
人生における失敗は、航空機事故のように大きな被害や損失が目に見えるとは限らない。むしろ、医療事故のように失敗を認められなかったり、よくあることだと処理してしまうことが多い。本書で紹介されている事案やマインドセットは、自分が犯してしまっているミスに目を向けるように促してくれる。困難な状況にも、叱咤や追及ではなく、やさしく手を取ってくれている。
目の前しか見えない状況でも、どこへ向かればよいか示す灯りとなってくれる。 -
Posted by ブクログ
オビの文句はダテじゃない!
「失敗の科学(Black Box Thinking)」もとても面白い書籍でしたが、この「多様性の科学」も秀逸な一冊で、大変読みごたえがありました。
原題は「Rebel Ideas: The Power of Diverse Thinking」。
「Rebel」は反逆・反乱・異端などという意味で、様々な事例やデータをもとに、副題にもある「多様な考えの力」や知識の共有の大切さを本書では論じていきます。
・CIAの人材は並外れているが、多様性のなさ故に9.11テロを防げなかったという失態
・エベレストでの大量遭難は支配的なリーダーに意見ができなかった故の結末
・融合のイノベーションは「アイデアのセックス」である
・白人至上主義者の若者が他者との交流を通じて反人種差別主義者になった話
・ダイエットや血糖値にまつわる「平均値」や「標準」の落とし穴(人間は多様であり平均値に当てはまる人はほとんどいない)
などなどのエピソードはいずれも興味深く、とても示唆に富むものです。
知恵やアイデアを集団で共有できるからこそ、集合知が高まり、イノベーションは起こります。
著者のいう「陰の理事会」もとても面白いアイデアだと思いました。
上層部の意思決定に対し有能な若手の人材が意見を述べる、というもので、多様な意見に触れて視野を広げる良い機会になるとか。
同質性が高いだけの集団には進歩もイノベーションもありません。
自分とは異なる人々と接し、馴染みのない考え方や行動に触れることで「集団知」が高まり、進歩をもたらす大きな力になるのです。