マシュー・サイドのレビュー一覧

  • 失敗の科学

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    特定の業界についての失敗事例を小説形式で具体的に紹介した後、失敗へのアプローチについて一般化して記載されるため、読みやすく理解しやすかった。

    失敗=判断ミスが命に関わる業界として、医療業界と航空業界があるが、失敗に対する考え方が大きく異なる。医療業界はクローズドループ(失敗や欠陥に関わる情報が放置や曲解され、進歩に繋がらない状態)であるが、航空業界はオープンループ(失敗に関わる情報を後日解析し、同じ失敗を繰り返さない)である。
    航空業界は失敗を真摯に受け止める文化や体制が整っている(フライトレコーダー、航空システムでのリアルタイム監視、失敗を報告しても咎められない組織文化)のに対し、医療業界

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    2025年12月20日
  • 失敗の科学

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    恥を捨てて失敗と向き合おうと感じました。
    なんとなく失敗をするのは必要なことだよなぁ、くらいの認識で本書を読んでみました。
    読んでみると、如何に人は失敗と向き合うのが苦手なのか、そしてなぜ失敗に向き合わないことで成長機会の損失に繋がるのかを理解できました。なお、科学的な検証が大切と本文でも述べられているくらいなので、ある程度関連研究によるエビデンスにも触れながら論理が展開されていました。
    また、成長型マインドセット(人は努力で能力を習得できるというマインドセット)の人の方が失敗を受け入れやすいというのは、興味深かったです。個人的には運命論者なのでモノによっては才能がなくて成長できないこともある

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    2025年12月18日
  • 失敗の科学

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    まず興味深い事例がたくさんあり、読み物として面白い。かつ、組織運営する立場からすると、組織学習(フィードバック)をいかにデザインするか、多くのヒントと示唆に富んでおり、実務にも活かすことができる良書。おすすめです。

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    2025年12月14日
  • 多様性の科学

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    チームビルディングにおける、メンバーの多様性、心理的安全性の価値がよく理解できた。
    自分自身を、情報が集まる場所に配置することが極めて重要であると理解した。

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    2025年12月11日
  • 失敗の科学

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    めちゃくちゃ勉強になりました。

    ■ ポイント
    - 失敗を許容し、失敗経験を前向きに捉えてデータとして分析して次に活かす文化がない環境だと、認知的不協和、外的非難などにより失敗が隠される→クローズドループにより失敗が認識されない状況となる、すなわち失敗の再発防止がなされない=失敗確率が減らない

    - メソッド
    - マージナルゲイン→分割した小さい成功の積み重ね
    - リーンスタートアップ→アジャイル
    - RCT(ランダム化比較試験)→反事実取得
    - 事前検死→実施前失敗シミュレーション

    ■ アクション
    - 失敗を認め、データとして分析、そこから学ぶ
    - そういっ

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    2025年12月06日
  • 失敗の科学

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    ネタバレ

    とにかく面白いのでどんどん読める感じ。

    失敗を恐れる、失敗を恥じる、社会に属する人間の心理。これにより失敗を隠してしまい改善のチャンスを逸してしまう。クローズドループ。もし、無人島に1人だったら人は何度も失敗してサバイバルするだろうに、と思った。それをうまく実践できているのが航空業界。

    洗剤メーカーのノズル形状の改善の話では、流体や数学の専門家による改善案ではうまくいかず、生物学者らによる考えうる形状を多数試して、その中で一番良い結果が得られた形状をベースにさらに様々な改善を施した形状で試して、を繰り返して、最終的に改善に至る。まさに生物の自然淘汰である。採用されなかった形状は全て失敗であ

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    2025年12月01日
  • 失敗の科学

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    大切だと思ったこと
    ・質より量
    用意周到に準備して臨むよりも、試行錯誤を繰り返しながら成功に近づく。最初の一歩をいかに早く実行に移せるか。

    ・成長型マインド
    失敗は欠かせないもの。学習のチャンスと捉え多面的に分析する人こそ成長していくということ。

    ・データで分析
    検証する時にイメージと感覚だけで行うと人間は都合のいいように作り替えてしまう。航空業界のブラックボックスのように動かし用のないデータで検証することでより信憑性の高い振り返りとなる。データがない場合は意図的にデータを取り入れる仕組みを作れ。

    ・失敗を受け入れる風土作りが全て
    懲罰ではミスの報告が減っただけで実際のミスは減らない。組

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    2025年11月27日
  • 失敗の科学

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    「失敗は成功のもと」が丁寧に解説されている。
    実際の航空事故、医療事故などが臨場感たっぷりに描かれていて引き込まれるし考えさせられる。

    ・進化・成功のカギは「失敗とどう向き合うか」

    ・チームワークが機能すれば、緊急事態でも部下は意見を言いやすい。

    ・フィードバックが無ければ何年訓練や経験を積んでも向上しない。

    ・失敗に対してオープンで正直な文化があれば、組織全体が失敗から学べる。

    ・失敗から学ぶには、システム(失敗を最大限に活かすシステム)、スタッフ(躊躇なく情報提供できる)の2要素が不可欠。

    ・フィードバックを重視し新たな状況への適応を続ける姿勢が進歩や進化をもたらす。

    ・認知

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    2025年11月27日
  • 失敗の科学

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    失敗を前向きに捉え、失敗から学ぶことの重要性を論理立てて腹落ちさせてくれる。多くの人にとって失敗はネガティブなもので無意識のうち避けてしまうものだと思う。側から見れば明らかな失敗でも認知的不協和のために受け入れられないのも人間の性質かもしれない。しかし失敗を直視し、そこから学ばなければ進化は無い。本書で印象的だったのは失敗から学ぶカルチャーがある航空業界と反対に失敗を隠蔽し直視しない性質がある医療業界。どちらも人命に関わる重大な業界である点は共通しているが、失敗に対する姿勢が異なる。もちろん失敗を受け止め、改善する姿勢の航空業界の方が進歩を続けてきた歴史がある。個人としても失敗を恐れず、むしろ

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    2025年11月09日
  • 失敗の科学

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    沢山の事例と共に失敗から学ぶことの大切さを理解させられた本だった。
    最後に失敗を想定し、失敗ありきで設計することの大切さが書かれている。
    まさにこの本が沢山の失敗の事例を並べ、そこから学びを得るという構成になっている。

    失敗と向き合うことは時に難しいし大変だ。
    失敗を公にすれば、人に非難され、自分の評価がさがるかもしれない。
    大きな失敗になればなるほど人には言いにくい。
    しかし、失敗と向き合わないと成長はない。失敗を前向きに捉える個人になり、組織もそのように変えていくことが大事なのだと感じた。

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    2025年11月01日
  • 失敗の科学

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    ネタバレ

    失敗から学ぶことの重要性、いかにして失敗を活かせる組織に変えていくかを述べた、得るところの多い本。

    失敗から学習することができた業界として航空業界が、学習できない組織として、医療業界や警察、検察が例示されているのも、すごく説得力がある。

    "人は誰でも、自分の失敗を認めるのは難しい。•••特に、何かミスをして自尊心や職業意識が脅かされると、我々はつい頑なになる。"
    そして、"人は失敗を隠す。他人から自分を守るばかりでなく、自分自身からも守るために、失敗を記憶から消し去る"こともしているらしい。

    だからこそ、検証すること、立場や組織の上下関係に関わらず

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    2025年10月28日
  • 失敗の科学

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    引きずり込まれるように一気に読んだ。

    人は緊急時には、たとえその道に熟練していても、平時には考えられないようなミスをすることがある。一種の心理的なバイアスがかかるから。
    ところがその道に熟練している人であればあるほど、そして権威になればなるほど、そうしたミスを認めようとしない。本人は本当に「ミスの原因はほかにあるのだ」と信じ切っているのだ。これも一種の認知のバイアス。
    また正しいと思われていることでも、対照実験を行うと実は正しくなかったとか、効果がなかったというケースも実に多い。
    だから失敗は重要な学びの機会なのだ。失敗を深く分析することによって人は進歩できる。
    個人レヴェルでも組織や業界の

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    2025年10月24日
  • 失敗の科学

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    掛け値なしに面白く、学びの多い一冊でした。
    原題は「Black Box Thinking」というもので、「失敗」から学ぶことの大切さが、様々な興味深いエピソードから示されます。

    あっ!という面白い気づきがあったのは、米軍の爆撃機について、装甲をどの部分に装着するのが良いのか、というエピソード。
    軍司令部は、「無事に帰還した」爆撃機の損傷具合の検証データを元に、砲撃を受けていないコックピットと尾翼以外の、たくさん穴が開いていた部分に装甲を施せばいい、と判断します。
    ところが、ある人物が、「帰還しなかった」爆撃機のデータを考慮していないことを理由に、その案に反対します。
    すなわち、帰還した爆撃機

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    2025年10月09日
  • 失敗の科学

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    これはとても素晴らしい内容だった。
    もっと早く知っていればと思った。
    義務教育で失敗学として学べば世の中が優しくなると思わされるほど、少しずつ勇気が湧く内容だ。

    第1章
    航空業界はオープンで、失敗から学んでシステムを改善しているので、高い成果を上げている
    医療業界はクローズドで、全く失敗から学んでいないし、学ぼうとする姿勢がない

    ヒューマンエラーの多くは設計が不十分なシステムによって引き起こされる

    フィードバックは道を示す「明かり」

    整理された読みやすい報告書大事

    第2章
    認知的不協和
    冤罪はこれのせいでなかなか解決しない
    エリートほど厳しい加入儀礼を通過しているため、失敗が認められ

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    2025年09月28日
  • 失敗の科学

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    失敗に向き合って学べというシンプルなメッセージだが、丁寧な事例の説明によりとても分かりやすい。暗闇の中でのゴルフ練習という言い方が印象に残る。

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    2025年09月26日
  • 失敗の科学

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    失敗することの大切さを、具体的な事例とともにわかりやすく教えてもらえる良本です。
    何度も読み返したい本です。
    それでも間違えることが怖くて躊躇してしまったり、失敗したことを恥ずかしくて隠してしまう自分がいます。
    なので、何度でもこの本を読み返し、失敗を恐れず、自分の成長のためにどんどん失敗して改善できる人になります!

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    2025年09月16日
  • 失敗の科学

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    ミスを隠す傾向がある医療業界とミスを共有する風土がある航空業界が、結果としてこうも違ってくるのかと序盤から惹きつけられる内容だった。

    個人としてももちろん、上に立つ立場の人には是非読んで欲しいと思った。

    「失敗は成功の元」という言葉があっても、やはり失敗したくないと思うのが人間。でもこの本で失敗から学べることの多さや重要性を多くの具体的な事例から知ることができ、考えさせられることがたくさんあった。失敗を臆することなく、挑戦し続けるマインドが社会全体に広がれば、世界はもっと変わるだろうなと思わされた一冊。

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    2025年09月06日
  • 失敗の科学

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    ネタバレ

     失敗の原因は、失敗を失敗と認めない思考回路、「クローズド・ループ」にある、とする。これにはまり込むと、「失敗から学ぶ」というフィードバックが止まってしまう。

     誤審を認めない検察、医療過誤を認めない医療施設、犯罪者の更正プログラムが機能していると疑わない行政など例が続く。

     逆に失敗を共有し再発防止に役立てる、「オープン・ループ」が機能すると目覚ましい成果が上がる。好例が航空業界、とする。

     人は失敗から学ぶ姿勢がある人とそうでない人に分かれ、会社も成長型企業と固定型企業に分かれる。

     ではどうする?という次の思考につながる、ヒントになる一冊。好著。

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    2025年08月31日
  • 失敗の科学

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    人は成功(結果)ばかりに目が行きがちだが、失敗にこそ目を向けるべきだ。寧ろ失敗からしか学べないし、成長するには失敗が欠かせない。

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    2025年08月30日
  • 失敗の科学

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     失敗に対してはネガティブな気持ちがどうしても湧いてくるものであるが、健全で前向きな姿勢を保つことが失敗から学ぶことの本質のように思える。
     バイアスからは誰も逃れることができない。一度、事象を経験すること、他者からの気付き(観察)、情報共有などによって事前にある程度対策を行うことができるが、初めてのケースについては、自分達が現場で判断しなければならない。その際は何を基準に正しいと思える行動をとることが可能になるだろうか。判断力の軸を作るには、様々な失敗事例を知っておくことが最短なのかもしれない。
     本書は物語調で話が展開されていくため、一冊の読み物として興味深い内容である。客観的に見ればそれ

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    2025年08月17日