譽田亜紀子のレビュー一覧
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グアテマラに行ったことがある割に、マヤ文明のことはよく知らないと思い、とりあえず読んでみた。図版が多く読みやすい構成で、生活、文化、技術、暦、遺跡など、マヤ文明について一通りのことはわかる。また、著者の専門が縄文時代であるためか、縄文文化とマヤ文明を対比する視点があり、この点が最も本書で新鮮だった(156-157頁)。
タイトルにある通り、私も行ったことのあるグアテマラのティカルのピラミッドは、マヤ文明が健在の時は赤色に塗られていたということが本書の一番驚かせたいポイントらしく、確かにジャングルの中のあのピラミッドが赤かったら驚くとは思うものの、個人的に一番驚いたのは、「サクベ」と呼ばれる漆 -
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チチェン・イッツァ遺跡に行ったことがあるので懐かしくて、ブク友さんのレビューを見て読みたくなった。
この本はイラストが多く、わかりやすくて楽しい。気分転換にピッタリだった。
私が行った時は遺跡の階段で頂上まで登れたけど、その数年後に転落事故があって今ではもう登れなくなっていた。
確かに手すりのない365段を登るのはすごい怖かったし、何より降りるのが恐怖で座りながら一歩ずつ降りたことを思い出す。
この本には球技場で「負けた戦士」のリーダーは生贄になると書いてあったけど、現地では「勝った戦士」のリーダーが生贄になると言っていた。
それならわざと負けるけど…と思うけど、当時は生贄になることは名 -
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山と渓谷社の「ときめく図鑑」シリーズで、何故か「縄文」が出ていた。紐解くと、案外トキメク内容だった。
薄い本ではあるが、構成としては充実していた。土偶だけを「美」の視点から眺める本は既に出ている(「土偶・コスモス」MIHO MIUZIUM編)。しかし本書は土偶の他に、土器や動物形土製品や土版、装飾品などの「美」を、縄文ファンに寄り添った文章で紹介している(誉田亜紀子は研究者ではなく縄文ライター)。縄文の美は土偶だけではない!ということが、とっても説得力持って展開された。
ライターが書いているので、所々断定しすぎなのでは?というところはある。けれども「土偶を読む」(竹倉史人)のように、考古学 -
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いま人気を呼んでいる縄文時代。その魅力をわかりやすい文章と、かわいらしいイラストで紹介しています。
狩猟採集民といわれる縄文人。それは間違えてはいませんが、一般的に思われているほど彼らの暮らしは原始的ではなく、むしろ自然との調和に根差した、現代人にとってはある意味「理想的」な暮らしであったことがわかります。
一万年以上もつづいた縄文時代には、単なる懐古趣味にはとどまらない何か特有の魅力があることを伝えてくれる一冊です。作者は「はじめに」で次のように述べています。
「文字としては残ってはいませんから、彼らが残したモノでしか、私たちは当時の様子をしることが出来ません。それも、確かなことはわか -
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考古学特に縄文文化に親しむにはとても良い入門書と思います。
考古学と言うと 日本では 相沢さんが旧石器時代の 石器を発掘したことからそれまでの日本の考古学が天と地がひっくり返る如く 書き換わりました。 その時に 権威主義的な東大の学説から相沢さんの発見を世に出すために明治大学が協力し日本にも旧石器時代があったことが証明されました。
しかし残念ながら、 前期旧石器時代の 発掘競争をめぐり 捏造事件が発生してしまい日本の考古学が大きく 失墜しました 。
旧石器時代から続く縄文時代も 石器を使っているわけですが 打製石器ですから 旧石器時代であるわけです 信用を失ってしまって自信を失くし -
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現在の縄文ブームを牽引した「知られざる縄文ライフ」のコンビが、弥生ライフを出してくれた。弥生ファンとしては、有り難いことです。
現在は縄文時代入門編は多々あれど、弥生時代は少ない。弥生といえば、みんな邪馬台国ぐらいと思っている。でも、当然生活の隅々を見てみれば、現代の生活を準備したワンダーな(驚きの)遺物がたくさんある。古墳のように現在に形として残っているのは少ないけど、とっても面白い遺跡がたくさんある。見開きページで一つのテーマを誉田さんが書いて、スソアキコさんがとってもわかりやすいイラストで補ってくれる。「住居は円から四角へ」や「弥生のイチオシ便利グッズ」や「バラエティ豊かな祭祀道具」な