平岡陽明のレビュー一覧

  • マイ・グレート・ファーザー

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    カメラマンとしての仕事がなくなり、アルバイトのゴミ収集を本業にするしかないのかと思っていた時岡直志。
    妻に先立たれ、一人息子は高校に入って間もなくひきこもりになっていた。
    師である大山にカメラマン廃業を伝えに行ったが、まだ迷いはあった。
    久しぶりの撮影仕事が最後だろうかと思いながら出張に出た直志が、けっして逢うことのない人物と出逢い…。

    16歳で父を亡くした直志が、30年前にタイムスリップして同じ歳の父に逢う。それは父が死ぬ4日前…。
    父の息子の関係がどのようなものなのか、想像でしかないが、父に最も掛けて欲しいと願っていた一言が聞こえたときは最高に嬉しかったのだろうと想像できる。
    父と息子の

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    2025年04月20日
  • 素数とバレーボール

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    タイトルの詩的な表現がきになり、購入。それぞれの登場人物の描写が細かいところがすごい。専門的な用語も多く出てきて、人物像がわかりやすく浮かび上がる。登場人物が想像できるので、物語が入ってくる。大金を得る際、選ぶ未来はそれぞれで大きく異なる。自分の未来を想像する物語だった。

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    2024年12月25日
  • 素数とバレーボール

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    中・高とバレーボールに打ち込み、2月に生誕50周年記念の同窓会をしたオッサンです。
    こんなバックボーンを持っているため、タイトルと裏表紙のあらすじを見て、即買いしました…。
    学生時代はバリバリの文系だったため、素数や数式はよく分かりませんでしたが、非常に楽しめたし、白球を追っていた学生時代を懐かしく思いました。

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    2024年12月16日
  • 素数とバレーボール

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    2024.11.25〜12.01
    初めての作家さんでした。
    素数なんてあるし、ちょっと難しいかな、と思いながらも、購入。
    夢物語的で、本当にそんなことあったら良いよね。
    いや、戸惑うか。
    部員、それぞれの個性がバラバラで、それでいて、チームワークが取れている。ザ青春を送ってきた、41歳、素数年、前厄。
    人間関係、会社、いろいろあっても、生きる。
    諦めないで生きる。
    そう思わせてくれる1冊。

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    2024年12月01日
  • イシマル書房 編集部

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    素敵な作品だった。

    本好きな人であれば、きっと心に響くものがあるはず。

    経営難に陥ったイシマル書房の起死回生を図り奮闘する人達に、心の中でエールを送り続けた。

    一冊の本を世に出すまでの並々ならぬ苦労。
    作者は元より編集者、装幀家、印刷に携わる人達、誰が欠けても成立しない。
    まして本離れが進む今、頑張りだけではままならない現実もある。

    本を愛する、その共通した想いが、人と人を結び付け奇跡を起こす。

    随所に登場する読書メーターがいいエッセンスとなっていて楽しかった。

    涙が溢れるラスト三行。
    本への愛情がぎっしりと詰まった一冊。

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    2024年09月11日
  • ぼくもだよ。 神楽坂の奇跡の木曜日

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    ネタバレ

    古本屋を営む上の知識、盲目の人に関する知識や感覚と読んでいてそうなんだと学べるところがありました。
    話の展開としては主人公の女性の昔の話が出てきたあたりから、なんとなく予想ができる展開ではありましたが、驚きの展開がなかったというだけで、全体的に心温まる話でした。

    若い頃の青春がそのまま身を結ばないというところが、胸が締め付けられる内容ではあるもののそれが何年もあとになって、また当時の二人に戻るという切ないながらもこれからの二人の未来はきっと明るいと感じさせてくれる良い終わり方でした。

    他の本を読んでいても個人的にこの方の文章は読みやすくて良いです。

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    2024年08月12日
  • ぼくもだよ。 神楽坂の奇跡の木曜日

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    よかった。
    ようこさんの書く文章に何か胸ときめかせるものがあり、それが此の本全体にオーラをかけているような心地よさ、もっとこの世界にいたいと思わせてくれました。
    本屋で食べてく難しさも改めて認識させられましたが。。。

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    2024年05月18日
  • 僕が死ぬまでにしたいこと

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    1番応援してしまったキャラクター
    →カンちゃん 

    まさかの
    キャラクター全員と同じ経験&境遇の人達が 
    リアルライフで身近にいるので 
    私の日常を見ているようでした。 

    そしてリアルライフは読み切ることができなくてどろっとして痛い。 

    あ、でも、ライター転職後の小野さんと同じ境遇の方とはまだお知り合いじゃないかも。 

    人間やってりゃ 
    色々あるよね...
    が一番の感想でした。

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    2024年05月06日
  • 道をたずねる

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     本書は、大分別府の幼馴染である俊介、一平、湯太郎の友情、そして住宅地図会社「キョーリン」の苦難と発展の歴史を描いた物語です。
     父の背中を追うようにキョーリンの調査員となった俊介の視点で、中学時代から人生の節目節目を切り取り、軌跡が綴られていきます。

     キョーリンのモデルは明らかに『(株)ゼンリン』で、本作の読み処は、住宅地図を作るための調査員の仕事でしょう。

     江戸時代に日本国中を測量して周り、初めて実測による日本地図を完成させた伊能忠敬。住宅地図作成の調査員の仕事の根幹は相通じるものがある気がします。地道な作業以外の何者でもありません。

     ただただ、人々の生活に役立ち、喜ばれる地図

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    2024年02月04日
  • 眠る邪馬台国 夢見る探偵 高宮アスカ

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    邪馬台国論争、夢判断のどちらも関心があり興味深かった。 ホテルのバーでまた銀座の寿司屋で食べたり、羨ましいの一言でした。

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    2023年07月09日
  • イシマル書房 編集部

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    七千万円を用意しなければ身売りになる出版社に採用された絢子。起死回生のために社員だけじゃなく書店員、他社社員までも奮闘する。
    今の時代書籍の売り上げだけで経営するのは書店も出版社も大変、作家も専業で食べていけるのはほんの一部の人間だけ。とにかく「生き延びること」で文化を守る。
    親会社IT社の人間がものすごーくわかりやすく嫌われキャラね。最後は唐突に都合のいい話、て感じもするけど小説の中だけでもハッピーエンドで嬉しい。

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    2023年05月28日
  • 眠る邪馬台国 夢見る探偵 高宮アスカ

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    邪馬台国がどこにあったのか昔は正確さより美しい文を好んだとの事であいまいであるために邪馬台国が論争となった。難しい話の合間に夢の分析、何故亡くなった妻が何も言わずに現れるのか、脳が連想しているからとのこと。そんな蘊蓄もあり楽しく読めた。軽めの本といえる。

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    2023年05月07日
  • ぼくもだよ。 神楽坂の奇跡の木曜日

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    盲目の書評家よう子がエッセイや小説を書くことに挑戦するのと並行して、古書店を営むバツイチの本間が一人息子と元妻との関係に悩むストーリーが展開され、最後には2人が繋がる話。神楽坂に馴染みがあるので手に取ったが、想像以上に面白かった。
    まず神楽坂のお店が随所に出てくるので、思い入れのある人にはたまらない。龍公亭やボン・グゥ、テオブロマなどなど現存するお店ばかりで情景が目に浮かんだ。
    盲目の方がどのように本を読み、文章を書くのかについてもリアルに描写されており、なるほどと思った。また古書店を営む本間は自分の店の本一冊ずつへの思い入れが強く、開催するフェア案の内容はなかなか興味深かった。妻を亡くした夫

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    2023年03月01日
  • イシマル書房 編集部

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    出版業界の痛さを描写しつつ、ある種のサクセスストーリーに仕上げてる。エンターテイナーとしては構成に感心した。同時に、今の出版業界がいかにどん詰まりか?これは有り得ないシンデレラストーリーとわかるだけに、もうこういう有り得ない話でないと救われないとは如何に絶望的か痛い。

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    2020年01月01日
  • イシマル書房 編集部

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    22才の女の子がそんな言動するかよという位おっさんくさいですが、書いている人がおっさんのまま書いているので仕方が無いかもしれません。肢体とか熟れた体とか言わんでしょう。プロならちゃんとキャラクターになりきって書いて欲しいという切なる希望です。
    ところが内容的には新興弱小出版社の生き残りを掛けた戦いに、ロートル元編集者が参加して、過去に挫折に導いてしまった天才小説家を担ぎ出そうという胸が高鳴る話でした。かっこいいおじさんが大活躍し、しかもちょっと苦味も有る展開なので文句なしです。
    本関系を題材にした小説って最近多いですが、僕みたいなものを獲りこむには絶好の題材です。一般受けってどうなんでしょうか

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    2019年08月09日
  • イシマル書房 編集部

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    「生きのびる」がテーマ。活版印刷や書店の実情、現代の出版社の不況、本の持つパワー、校閲など、本が直面する問題を多角的にとらえながら、幻の作家の歴史小説の文章は読ませるものがあるように見え、クラウドファンディングやSNSといったトレンドも出てくる。何より本が好きだという著者の姿勢に泣きそうになる。読みやすい文体なのであなどってうかうか読んでいると足元を救われる。パズルのようによくできた話。ただいい意味で作りが軽いというか、本当に重厚な話を読みたい人には向かないかも。表紙の印象ほど軽い話ではなくてそのギャップにおどろく。

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    2020年07月16日
  • イシマル書房 編集部

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    弱小出版社・イシマル書房は資金不足で絶体絶命の崖っぷち状態。起死回生のベストセラー小説誕生に命懸けで闘う人たちを描く長編小説。
    本には魔力がある。一度とりつかれると逃れられない。作中に「孤独じゃない人は本を読まない」とあるが、確かにそうかもしれない。それでもどちらかを選ぶなら、私は孤独を選びます。

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    2018年07月13日
  • イシマル書房 編集部

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    神保町が舞台になっていて、つい手に取ってしまった。内容は絶体絶命の零細出版社が生き残りをかけて本を出版するというもの。「本を読まんのはその人が孤独でない証拠や」という太宰の言葉の引用が印象的だった。私は下手に友人をもつよりも本を読みたいけれど。ま、とりあえずボンディ行ってこよ~。

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    2017年12月31日
  • イシマル書房 編集部

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    一気読みしてしまった。作中にある「日本人は孤独でなくなったから本を読まなくなった」という言葉はストンと腑に落ちた。私は孤独癖があるから本を読み続けてるのかも。
    ところで本書は零細出版社の社運かけた本作りを描いていますが、あまり細かい編集に関わる描写が出てきません。よりマクロな視点でダイナミックに書いています。その分スピード感はあって、終盤はもう一気に進みます。一通り走りきった後の余韻もいい。なかなかいい作品です。

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    2017年12月07日
  • ライオンズ、1958。

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    野球の話が続く。
    この前に読んだ本に挟み込まれていた新刊案内で偶然本のタイトルを見つけた。
    全くノーマークの本だったので、得難い出会い。

    贔屓のチームは子どもの頃からライオンズ。だって地元のチームだからな。
    地元って?埼玉じゃなかとよ、福岡たい。
    おいたちにとってライオンズといったら西鉄たい。
    この本でも触れられる“黒い霧”に巻き込まれ弱体化したチームは、西鉄から太平洋クラブ、クラウンライターの手に渡り、それでも本拠地は福岡にあったとばってん、おいが学生の頃に西武に売られ埼玉に行ってしまったと。
    遠くに行ってしまったばってん、どこか他のチームを応援しようかと思うたとばってん、やっぱ、ライオ

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    2017年09月06日