あらすじ
41歳の誕生日。僕らは青春と再会する。
今年でいちばん癒やされ小説、誕生!
「性善説の小説家が探り当てた、ここが一つの到達点だーー吉田大助」
家庭も仕事もまだ諦めたわけじゃない。
それにしても40代。不惑は過ぎても迷いっぱなし。
ーー四十にして惑わずなんて、嘘じゃん。
高校卒業から20数年。
41歳の誕生日を迎えた朝、高校のバレーボール部の仲間「ガンプ君」からメッセージが届く。
「41」という数字の美しさを讃えたあとに「500万ドルのストックオプションをプレゼントする」と書かれた
謎のメッセージは他の部員たちの誕生日にも届いていたものだった。
真偽もガンプ君の消息も不明のまま「不惑」を迎えた元男子高校生たちは、再会を果たす。
仕事もひと段落。家庭も安泰。興奮するような新鮮な出来事なんて、もう簡単には起こらない。
ちょっと人生がつまらなくなってきた男たち。
「そろそろ隠居かな」と言いつつ……実はまだ「男として」人生を諦めきれていなかった。
不倫、やめる?
離婚、する?
恋、する?
出世、できる?
左遷、された?
様々な「不惑」の人生の岐路に立つとき、届いた旧友からのメッセージ。
彼らは何を選択するのか。
優しさには、力がある。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
高校の部活が一緒だったひとの元に届いたメールによって、メンバーが再び連絡を取り合い、再会し、目的のために日々の生活や悩みを抱えつつもそれぞれが動く。なかなか現実でここまで行動することってないと思いつつ、ちょっとうらやましく思いました。
5万年後ないしもっと早く全員が再会し、幸せな生活をしながらバレーをしたりして過ごしているところを想像しようとしましたが、スケールが大きすぎて全く想像できなかったです。
未来に生きる人の言語、価値観、暮らしなどなどどうなっているのか、そもそも人類や生物はそこまで生きているのかと考えだしたら止まらなくなってしまうので(笑)
Posted by ブクログ
みんみんの本棚から
バレーボールと聞きまして(๑・̑◡・̑๑)
バレーの話ではないですけれど
ボール3球分くらいは、バレーの話(*´꒳`*)
高校時代のバレーボール部のチームメイトの元に41歳の誕生日を迎えた順に元チームメイト「ガンプ君」から同じ内容のメッセージが届く
ガンプ君は若き日アメリカに渡り成功者となり大きな資産を築いていた
天才理系は 素数が好き
ガンプ君の存在はラストまで謎めいたまま
5人のチームメイトの41歳の問題を物語る
会社のパワハラ、不倫、離婚等々現代的社会問題を多岐に
41歳までの人生の選択に溜息をつく男達
そこへガンプ君からのメッセージ
男達はそれぞれの過去と折り合いをつけ始める
そして、その先の(これがすごい先なんですよ!)
未来へ想いを馳せる
素数の孤立性とチームの連携
素数の不規則性とスポーツの規則性
相性が良かったです
Posted by ブクログ
タイトルの詩的な表現がきになり、購入。それぞれの登場人物の描写が細かいところがすごい。専門的な用語も多く出てきて、人物像がわかりやすく浮かび上がる。登場人物が想像できるので、物語が入ってくる。大金を得る際、選ぶ未来はそれぞれで大きく異なる。自分の未来を想像する物語だった。
Posted by ブクログ
中・高とバレーボールに打ち込み、2月に生誕50周年記念の同窓会をしたオッサンです。
こんなバックボーンを持っているため、タイトルと裏表紙のあらすじを見て、即買いしました…。
学生時代はバリバリの文系だったため、素数や数式はよく分かりませんでしたが、非常に楽しめたし、白球を追っていた学生時代を懐かしく思いました。
Posted by ブクログ
2024.11.25〜12.01
初めての作家さんでした。
素数なんてあるし、ちょっと難しいかな、と思いながらも、購入。
夢物語的で、本当にそんなことあったら良いよね。
いや、戸惑うか。
部員、それぞれの個性がバラバラで、それでいて、チームワークが取れている。ザ青春を送ってきた、41歳、素数年、前厄。
人間関係、会社、いろいろあっても、生きる。
諦めないで生きる。
そう思わせてくれる1冊。
Posted by ブクログ
しょっばな、慎介さんはお腹弱いのにそば、バナナジュースをチョイスして大丈夫?と思ってしまいました。
一人ひとりの事情が絡みながら話が進んでいき面白かった。
Posted by ブクログ
41、素数とバレーボール。ガンプ君にとってのかけがえのないもの。
圧倒的に普通で、いや、並よりしょぼくれているかもしれない私でも、誰かの思い出の中にあったり、役に立ったりしているのだろうか。
40歳を“不惑”だなんて、その歳になれば“惑っていない”想像なんて全然できないわ…と思っていた。
そんな歳に、予想もしていなかった大金を手にすることになったら、自分だったらどうするか。登場人物たちそれぞれの考え方や行動が興味深かった。
Posted by ブクログ
中学、高校と今でも同窓会は開かれたことがないが、たまに「あいつはどうしてるかな?」と考えることくらい、誰だってあるだろう。男だらけではあるが、そんな四十男6人の生き様がうまく描かれていて良かった。
この本を購入した理由は、登場人物が41歳で自分も同い年だから、ということに他ならないが、やはり細かい描写は気になった。作者も40代だが、ピンポイントの年齢で当時の流行りや今の41歳が置かれている立場を描くのはとても難しい。
と言いながら、最後に奥付を見て考えた。文庫化されたのが2024年で今年なだけであって、実際は2022年の作品なので、43歳がピンポイントだったのだ。