石井登志子のレビュー一覧
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光村教科書 6年生紹介本だが大人に向けられた内容。
児童文学作家のアストリッド・リンドグレーンが、1978年にドイツ書店協会平和賞受賞した授賞式で、子供への躾という暴力撲滅を熱く訴えたスピーチを本にしたもの。
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リンドグレーンは語りかける。
「人類は何千年にもわたって戦争をしてきたいうことは、絶えず暴力に訴えてきたということだ。しかし人間はみんな平和を望んでいる。手遅れになる前に人間が生まれ変わることはできないのだろうか。
将来この世界を動かすことになる子供たちはどんな社会を望むのか?暴力がのさばり続ける社会なのか、平和な連帯感を持った社会なのか。
子供たちが接する家庭が愛情を示すこ -
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やまかし村はやっぱりいいなあ。
湖でたべものをちょっぴりお母さんから奪ってきて(全然奪ってないとこがまた可愛い)晩ごはんとか憧れるなあ。またこの晩ごはんの美味しそうなこと!
よろこんでもらうって、たいへん!の章も心が溶けた。リーサのお母さんの返事がよすぎて幸せになった。
結婚の話も可愛すぎて、この子たちは大きくなったらどうなっているんだろうと、思わず考えずにはいられなかった。男の子たちは照れながら、なんだかんだで女の子たちにおされてくっついたりしてたらいいのに。
おじいちゃんの
「おまえさんたちが、できるかぎり子どもでいられるのは、すばらしいことなんだよ」
という言葉がとても印象に残っ -
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とても懐かしかった。
やかまし村の子どもたちの映画も大好きで、何度も見たことを思い出す。あの生活は本当に憧れで、私も干し草小屋で寝たかったし、手紙のやりとりがしたかったし、野イチゴ食べたいし、あんな楽しそうな登下校がしてみたいと思った小さい頃のままの気持ちが蘇ってきた。
そういえば忘れていたけど、リーサと私の名前が似てるからそれも好きなポイントだったなあ。
イングリッド・ヴァン・ニイマンの挿絵もとても可愛くて、ほっこりするし、小さい頃のわくわくを思い出させてくれる。
いまとても満ち足りている。いい本を読むってなんて幸せなことなんだろう。 -
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あれっと思ったけど、あのリンドグレーンだった。“ピッピ”や“カッレくん”を書く前の家庭の主婦だった頃の第二次大戦記録。手紙の検閲という臨時業務で得られる情報の他は、新聞とラジオだけで戦争全体を客観的に論評できるリンドグレーンの慧眼はすばらしい。中立国としてのスウェーデンのしたたかさと、冷酷にも感じる立ち回り方を客観的に捉えながらも、戦火に巻き込まれる他の北欧国、特に独ソ及び連合国に蹂躙されたフィンランドに対する深い同情と戦争に対する憎しみが切実に記録されている。
人はだれもが、酢漬けニシンのサラダやバターがたっぷり乗ったパン、記念日のお菓子、家族で映画やサイクリングに行くことで十分な幸せを得る -
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『何より恐ろしいことに、いまやもう、みんなドイツの敗北を願っていないのだ。理由は、いよいよロシアが再び動き始めたからだ』―『六月一八日(1940年)』
自身の性格として物事に白黒つけたがると自覚しているが故に、なるべく自分自身の判断ではなく他人の主張を総合して結論付けるように心がけている。それは様々な人々が出入りしながら一つの目的を達成するという仕事のやり方、環境の下で働いてきたことによる癖でもあると思う。その癖を多様性という言葉に託して必要以上に肯定的に捉える傾向も、ついでに言えば、ある。しかし多様性の重要性が声高に叫ばれるようなご時世とはいえ、多様性を功利に結び付ける話ばかりが目立つ現実 -
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「長くつ下のピッピ」の作者アルスレッド・リンドグレーンは、1978年にドイツ書店協会平和賞を受賞しました。
授賞式でのスピーチがこの「暴力は絶対だめ!」です。
1978年のスピーチですが、2015年の今の世界の状況や、日本の政治状況、家庭、教育現場や、職場の人間関係など、悲しいほどに当てはまることだらけです。
まずは、このリンドグレーンのスピーチを読みあわせて、家族で、今国会でおこっていること、沖縄の基地のこと、シリアの難民のこと、ISのこと、はなしあってみたらどうかな?とおもいました。
「暴力は絶対だめ!」が、大前提になれば、たいがいの社会問題は、解決できるような気がします。
ユートピアかも -
Posted by ブクログ
『長くつ下のピッピ』の生みの親で、私生活では二児の母でもあったリンドグレーン氏。
彼女の名前を聞いてまず思い浮かべるのは、子どもや木登りが大好きな元気いっぱいのおばあさん。何年も前に絵本雑誌MOEで見た肖像写真はどれも表情豊かで、幼少期に知り合っていたら、間違いなく懐いていただろうなーと思う。
だが本書での彼女は、一貫して文章がこわばっており、のちの児童文学作家像とはなかなか結びつきにくかった。(当時の肖像写真も凛としていてイケメンなんだけど、私のよく知る屈託のない笑顔からは程遠かった)
第二次世界大戦の開戦(1939)から終戦(1945)までを日記に綴っていたというリンドグレーン氏。日記に -
Posted by ブクログ
シンプルな言葉で、とてもシンプルなことを言っているのだけれど、それができないまま何千年も過ごしてきた人類。
本書に収められている演説はもう40年くらい前のものだけれど、これまでの歴史同様、彼女が危惧していることが何も変わらないまま、暴力による支配が今現在も世界で起こっているという悲しい現実。
国と国などに限らず、家庭という小さな単位ですら、力の強い者が弱い者を暴力でコントロールしようとする愚行がまかり通っている。
この前は親が「いい暴力と悪い暴力がある」なんて大真面目に言って、子どもを暴力でコントロールしようとした自分を正当化してたからね。自分の親としての能力の無さを露呈させているだけだってこ -
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