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「子どものしつけに暴力は不要」――『長くつ下のピッピ』を生んだ作家リンドグレーンは、1978年にドイツ書店協会平和賞授賞式で力強く訴えた。その提言は世論を動かし、スウェーデンでは、世界ではじめて子どもへの体罰を禁止する法律を定めるきっかけにもなった。子どもとかかわる全てのひとを希望へと導く名演説。
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Posted by ブクログ
平和について 子どもはいつか大きくなって大人になり世界を動かす時、どうなっているか、ゲーテの言葉に人は自分が愛する人からのみ学ぶものとある。家庭であっては自分の親から最初のしつけの暴力をうける。台所の石は特に感動した。
光村教科書 6年生紹介本だが大人に向けられた内容。 児童文学作家のアストリッド・リンドグレーンが、1978年にドイツ書店協会平和賞受賞した授賞式で、子供への躾という暴力撲滅を熱く訴えたスピーチを本にしたもの。 === リンドグレーンは語りかける。 「人類は何千年にもわたって戦争をしてきたいうこと...続きを読むは、絶えず暴力に訴えてきたということだ。しかし人間はみんな平和を望んでいる。手遅れになる前に人間が生まれ変わることはできないのだろうか。 将来この世界を動かすことになる子供たちはどんな社会を望むのか?暴力がのさばり続ける社会なのか、平和な連帯感を持った社会なのか。 子供たちが接する家庭が愛情を示すこと、物事を解決するための方法が暴力以外にあることを子供たちに示さなければいけません。」 スピーチで語られたある母親の話がショッキングだった。 その母親は、体罰は反対派だったが世間で当たり前に体罰が行われていたりむしろ推奨されているので、あるときどうしても子供に分からせるためには体罰を行わなければいけないと考えた。そこで自分の子供に「鞭を持ってきて」と言ったら、庭に出た子供は泣きながら「鞭は見つからなかったけど、お母さんが僕に投げる石はあった」と帰ってきた。お母さんも子供を抱きしめて泣き、その石は戒めとして台所の棚の上に保存されることになった。 私は、自分が母親であり、計らずも自分の子供を傷つけている悪い親の部分がかなりあると思っている。だからこのエピソードの「お母さんは自分を傷つけたいのだ、それなら石を投げていいよ」という子供の絶望には自分が抉られるんですよ。
長くつ下のピッピで著名なリンドグレーンがドイツ書店協会平和賞の授賞式で行った演説を書籍化したもの。子供のしつけに暴力はいらない、家庭内民主主義が社会を、世界を変えていくのだという信念のもと、熱く説かれた名演説です。
「長くつ下のピッピ」の作者アルスレッド・リンドグレーンは、1978年にドイツ書店協会平和賞を受賞しました。 授賞式でのスピーチがこの「暴力は絶対だめ!」です。 1978年のスピーチですが、2015年の今の世界の状況や、日本の政治状況、家庭、教育現場や、職場の人間関係など、悲しいほどに当てはまることだ...続きを読むらけです。 まずは、このリンドグレーンのスピーチを読みあわせて、家族で、今国会でおこっていること、沖縄の基地のこと、シリアの難民のこと、ISのこと、はなしあってみたらどうかな?とおもいました。 「暴力は絶対だめ!」が、大前提になれば、たいがいの社会問題は、解決できるような気がします。 ユートピアかもしれないけど。
シンプルな言葉で、とてもシンプルなことを言っているのだけれど、それができないまま何千年も過ごしてきた人類。 本書に収められている演説はもう40年くらい前のものだけれど、これまでの歴史同様、彼女が危惧していることが何も変わらないまま、暴力による支配が今現在も世界で起こっているという悲しい現実。 国と国...続きを読むなどに限らず、家庭という小さな単位ですら、力の強い者が弱い者を暴力でコントロールしようとする愚行がまかり通っている。 この前は親が「いい暴力と悪い暴力がある」なんて大真面目に言って、子どもを暴力でコントロールしようとした自分を正当化してたからね。自分の親としての能力の無さを露呈させているだけだってことに気づいていない。愚かだ。 まあでも、国家が当たり前のようにそれをやっているんだから、説得力がないよね。 暴力からは何も生まれない。 この事実を全ての人が心から理解してくれる日が来ますように。 願いはかないそうにないけど。
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暴力は絶対だめ!
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アストリッド・リンドグレーン
石井登志子
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