吉田桃子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
主人公が緘黙症の5年生の女の子。家でも言葉が出せず、心の中では様々に感じていて、細かくその感じを考えたりしているのだが、声が出ない。生まれる前からいて、唯一自分を理解し寄り添い、言葉がなくても分かり合えた犬の死のショックが大きく、遺骨を触って癒されていた。
・卒業式で全員が言わなければならない言葉。
・飼い犬だった子にそっくりの犬と、その飼い主である花屋の女性との出会い。
・愛犬に対する家族の気持ちとのズレ。
などを1人問答のようにモヤモヤと考えながら過ごす中で、変化が起きてくる。
同級生の冷たさや、先生の対応、家族の接し方に違和感があったが、終わりに近づくにつれて家族の思いも主人公が感じていた表面的なものとは違う部分が見えてくる。
緘黙症と言っても人それぞれと思うので、単純に薦められるとは思わないが、そういった悩みを持つ人もいて、結局一歩を踏み出せるにはどういうことが必要なのかを考えるきっかけにはなりそう。 -
Posted by ブクログ
小さい頃から、自分の思いをうまく言葉にして発することができない小5の美咲。
愛犬の死をきっかけに、より言葉が出なくなってしまう。
言葉が喉に詰まってしまうもどかしい思いと、愛犬の死を受け入れられない思いが、切々と語られる。
自分だけが辛い気持ちを抱えている、と思っていた美咲だが、徐々に周囲の人々が抱える辛い気持ちに気付き始め、発語と愛犬の死という二つの困難に向き合い、前を向いて乗り越えようとしていく。
主人公の美咲の言葉が出ない様子を、
言葉はいっぱい自分の中にあふれているのに、喉にビー玉が詰まってしまったようで、出てこない、
というような表現で書かれている。
症状についての詳しい説明はないが、もしかして場面緘黙症なのだろうか、と思った。
家族もそれぞれ心配しながら、どうにか美咲が自分で言葉を発せられるようにと、色々と考えている様子が伝わってくる。
吉田桃子さんは、「ラブリィ」以来。
素直で前向きな中学生男子の話だったが、今回は少女の辛い心情が中心の物語で、全く違う味わいだった。
naffyさんの挿画はとても素敵なのだが、何となくこの物語の家族像と一致しない気がするのが残念。
2022.1.17
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Posted by ブクログ
中2の理沙は、幼稚園のプールで毛深いのをからかわれ、小学の時はモジャとあだ名をつけられてから、夏でも長袖にタイツで過ごしている。お風呂でカミソリで毛を剃っているが、失敗するので傷だらけ。仲良しの友だたちにも打ち明けられずにいた。そんな理沙が、コンプレックスを乗り越え、友人や家族そして自分自身を見つめ直す夏をとらえます。
思春期らしい容姿や体型の悩み。大人から見れば、とるに足りないようなことかもしれないが深刻な問題なのだ。
良かったと感じたところは、親や年の離れた兄弟にも、同じように悩んだ時があったのだと気づかせるところだ。それを理沙がだけだなく、理沙の母親や兄たちも思い出してくれるところだ。
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Posted by ブクログ
ネタバレ井手拓郎、14歳、青少年創作映像コンクールの審査員特別賞を受賞した自称天才映画監督。
その特別賞の受賞作品に主演女優は、だれもがブスと思っていて、いつも1人でいる田沼涼子。でも学校では拓郎の作った映画での主演女優は柚木亜美菜がだと思われているし、亜美菜自身も、次回作を期待するかのように拓郎に部活で作ったお菓子などを差し入れてくる。
今更、田沼涼子が主役とも言えず、しかも、審査員賞を取った時の評に、拓郎の尊敬する映画監督からのコメントとして「・・・主演女優のブス女優がすばらしかった。ラブリー!この映画を見たものは必ず、このブス子ちゃんこと涼子に愛しさを感じずにはいられないであろう。」などと書いているのだ。これを涼子に知られるわけにはいかない。
何と言っても人の「見た目」が気になる中二。拓郎はそれから、まわりの友達の「見た目」と、それによって変わるクラス内での人間関係が気になるようになる。
拓郎と一緒に映画製作のアシスタントをしてくれている榎木は、拓郎の一番の親友。なんでも話せる榎木にも、過去には見た目に悩んでいた事もあり。
人を見た目で評価するのではなく、誰にでも対等に話す拓郎。
読んでスッキリ青春物語。