小林拓己のレビュー一覧
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貧困は家族の絆がなくなったとき
本作では1巻から7巻まで家族をテーマに作品作りをしていると思われるが、それは8巻でも同様であると思う。
8巻でのテーマは貧困は家族の絆がなくなったときに発生するだと思う。
本巻では犯罪組織のトップである女性の回想から始まっているが、今まで生き延びされたのは自分の能力ではなく親からの支援であり、親に感謝する描写がある。また、彼女の組織も社会的には問題のある疑似家族ではあるが家族同士が助け合うことによって貧困とはならずにすんでいる。
その後、彼女は今までの悪行のつけを払わせられるかのように非業の最後を迎えるが、疑似家族を貧困状態に追い込むことはなかった。
それとは対照的に後半部分では家出をして行き -
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7巻のテーマは家族の死別かな
本作品は家族をテーマ描かれている物語であると思っている。そうすると7巻のテーマは、家族との死別がテーマと思われる。
7巻では今までとは比べ物にならないくらい登場人物が死亡する。
そして、ほとんどの登場人物が死の間際に家族への思いを抱きながら死んでいく。
その際に回想で、家族の理不尽な死をきっかけにして狂っていくことが明かされる。
守るべき家族を失った登場人物達は、最後に残された自分自身の命をどのようにして終わらせるというところが7巻の見どころである。
家族とどのように死別するかで、人生は大きく変わるということを作者は伝えたいのかもしれない。 -
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主人公は2人それとも1人
本物語は、竹内ユキと月島冴子の2人が主人公である。
竹内ユキは資産と社会的地位を月島冴子は自由と年齢(見た目という意味ではなく、文字通りの実年齢)相手から奪うために罪を重ねていく。そして、2人の主人公に共通しているのが、「元の自分には戻りたくない」というところである。
作者はかつて「婚渇女子」という、20代にちやほやされていたのが、30歳になったらとたんに相手にされなくなった女性をテーマにした作品をかいていたが、今回の物語も20代で社会的に成功するために努力してきた女性が、30代になったら社会的には成功したが自分と釣り合う男性を結婚できなくなってしまったことの後悔を描いているように思える。 -
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6巻のテーマは「姉妹」かな
朝食会の連載で作者は家族をテーマにしていると思われるが、今回のテーマは「姉妹」だと思う。
兄弟や姉妹は他人とは違い、成人前は関係がうまくいかないからといって距離をとるということができない関係にある。そのため、関係がうまくいかないときは親がなんとかとりもってやる必要があるのだが、親にも問題がある場合は姉妹が不幸になることは容易に想像できる。
自分にとって6巻の見どころは、登場する姉妹がどうして不幸になった理由が徐々に明らかになるところである。
朝食会のような復讐ものは結末がだいたい予想どおりになるためマンネリ化しやすいのだが、登場人物がどうしてこのようなことになった経緯については物語を読み進めな -
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復讐の終結から復讐の連鎖へ
本巻では、穏便な形で復讐を終わらせるところから始まる。あるものは許すことにより終わらせ、またあるものは一からやり直す機会与えることで復讐を終わらせた。運が良かったのもあるが、バッドエンドは回避されたといえる。
ところが、中盤から終盤にかけては展開ががらりと変わり、どちらかが全滅するまで終了しないような激しいものに変わっていく。
このような厳しい状況を主人公がどのようにくぐり抜けていくのかというのが次の巻の見所となりそうな期待を抱かせて、本巻は終了となる。
おそらく意図しているのだろうが、次の単行本を買ってもらうために、次の展開が気になるような状況で巻を区切るような構成になっている。
そのせいで -
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第4巻のテーマは相続
朝食会は家族をテーマにしている作品だと思っているので、今回のテーマは相続だと思う。
相続は家族で協力してつくりだした資産(ここでは負の資産や感情のような無形のものを含む)特定の人に引き継がせるものであるが、その資産が膨大で良質なものであれば、それを奪おうとするものと守ろうとするものの欲望は深くなり、関係者の数は増えていく。
その強烈な欲望が網の目のように絡む様を作者は見事に表現している。
また、4巻は3巻までとは異なり、様々な登場人物が異なった思惑で動く展開になったため結末が読みにくくなってきている。そのため、予定調和のない面白いストーリーになった。
次回作も期待できそう。
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様々な形の家族が描く愛憎劇
本作で3巻目であるが、ほとんどの登場人物が家族としての関係を持っている。(敵対する犯罪組織ですら疑似家族)
これは、作者が家族をテーマにしているものと思われる。そのため、復讐物としては珍しく、家族間や家族内の愛憎劇が中心として描かれている。
本巻で特に目を引いたのが「結婚」で、母親は「結婚は家同士を結びつけるもので、当人だけの問題ではない」と考えているのに対して、娘は「自分とパートナーだけの問題」で考えているところである。このすれ違いが悲劇を生むのだと思われるが、続きは4巻でいうことなのだろう。
そういえば、最近、某ロイヤルファミリーでも同じようなトラブルがあったがネタ元はもしかして・・・
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復讐物としては斬新です
本作は復讐代行を描いている作品だが、斬新な視点で作品を描いている。
復讐代行を描くのであれば、依頼者、復讐代行者、標的の3者と復讐代行を依頼する経緯を物語の中心に据える必要があるが、本作品では依頼者の描写が薄くなっている。そのため、依頼者に感情移入できない分、復讐代行者と標的に対してより強く感情移入し易い構成となっている。
従来の復讐代行作品が第3者視点なら、本作品は主観視点と言っていいと思う。
また、本作品は共通のテーマを家族としているように思う。依頼者、復讐代行者、標的の3者と依頼の経緯のほとんどが家族と何らかの関係があり、作者から家族をテーマに物語を描きたいいう強い意思を感じる。これから -
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マーケティング大事
今作では安倍川先生の絵が完成します。
素晴らしい絵ですが、人によっては最初の絵と二番目の絵のほうが好きだったのではないかと思います。
芸術家というのはどんなにいいものをつくっても、見てもらう人に評価されなければ無価値であるという残酷な現実をみせつけられました。
双方の合意が必要な恋愛や結婚と似ています。
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安倍川先生の内面の惚れました
今回のエピソードで披露した安倍川先生の内面は、魅力的で正直惚れてしまいました。(外面の魅力は前回のサービスショット)
次回からは本作品の本題であるかわいい女の子をかくことが始まると思っていますが、安倍川先生という魅力的な女性を御手洗先生(作者)がどのようなテーマでどのように描くのか楽しみです。 -
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今後が楽しみです
朝食会の活動を中心にした「外道の歌」のスピンオフ作品。
絵の作風が全く別の雰囲気を出しながら、「外道の歌」のスピリットはそのまま。
今後の展開がとても気になります。
定期購読決定! -
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レビューが書きたい
絵が随分と綺麗で、最初は戸惑った。
が、読むうちに本編と同じ空気を感じ気にならなくなった。
これはいい。
これはお金出して読む価値がある。 -
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復讐は蜜の味?
本巻では、幼少期に虐待を受けた主人公が、朝食会という復讐代行組織に勧誘されるところから始まります。
自分が虐待した相手に復讐するのではなく、他人が復讐を成し遂げることを手伝うということに生きがいを見いだしていくところを小林拓己先生が巧みに描いています。
最後の主人公の笑顔は本当にゾッとしました😱 -
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交錯と
本編でも描かれた衝突未遂がこちらでも出てきて、
本編ではただプロに見えていた「朝食会」の心情が細かに描かれて終幕。
絵が綺麗なだけに、逆にそこまで描くか、という気にさせられた
独特のスピンオフでした。お疲れさまでした。
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BFC始動
鶴巻が登場して BFSが始動。
ラスボスっぽいものも提示されて、BFSが代行を果たすのか?
時事ネタぽい弱者女性救済ビジネスとつながるのだろうか?
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