高橋典幸のレビュー一覧
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足利家による室町幕府成立から衰退までを主に取り扱っている。足利尊氏からすると源氏の血を引いているので、北条家・鎌倉幕府の味方をすることに納得がいかず、後醍醐天皇側について戦っていたのは面白かった。
足利尊氏も戦を好まなかったが、後醍醐天皇との対立、実弟との戦で南北朝の対立を深めていった。
地方で権力をつける守護大名を征服するために、足利義満は積極的に地方で戦争をするが、守護大名からの反発を招く結果となる。そして、足利義教は守護大名の赤松家に殺害されてしまう。
権力を強化なものにするために、反対勢力を積極的に滅ぼそうとすると、かえって反対勢力が団結し、独裁政権を維持できなくなる、というのが室町幕 -
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源頼朝から始まる鎌倉幕府が元寇をきっかけに衰退していく話。
北条政子の人生は壮絶すぎると思った。
当時は兄弟間、家族間で戦争をするのが当たり前だったかも知れないが、自分の立場なら耐えられない。
以下、北条政子の目線でメモする
■夫の源頼朝は源義経(頼朝の弟)を自害へ追い込み、ゆかりのあった友人(奥州藤原氏)も滅ぼししまう
夫である源頼朝は、弟の源義経が検非違使に任ぜられたことに納得いかず義経を自害へ追い込み、ゆかりのあった奥州藤原氏にも義経を匿った罪で滅ぼす。
■息子の源頼家が父親と兄によって殺される
・頼家は幼いときから病気がち
・頼家の子供(政子の孫)が将軍になると、政子の父や兄が外戚 -
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とっつき辛かった日本中世史
日本史の中世の時代というと、皆さんは何が浮かぶでしょうか。
私は、武士、鎌倉幕府、守護地頭、鎌倉仏教、勘合符、蒙古襲来……。こんな感じでしょうか。
学生時代の日本史の授業では、源頼朝が鎌倉幕府を開いて(当時は大体このあたりからが中世)北条氏が実権を握り、蒙古が攻めてきて神風が吹き、守護地頭(このあたりでごちゃごちゃになる)が○△□◇…。テストで単語埋めるのがやっとでした。
何が分かり辛いかって、平安時代まで政治を行っていたのは朝廷だったのに対して鎌倉時代以降、つまり中世は武士が台頭して政治の実権を握り、統治の機構が複雑になったことです。
荘園制などの土地制度につい -
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ネタバレ<目次>
はじめに
第1章 中世史総論
第2章 院政期の政治と社会
第3章 日宋・日元貿易の展開
第4章 武家政権の展開
第5章 鎌倉仏教と蒙古襲来
第6章 荘園村落と武士
第7章 朝廷の政治と文化
第8章 南北朝動乱期の社会
第9章 室町文化と宗教
第10章 中世経済を俯瞰する
第11章 室町幕府と明・朝鮮
第12章 室町将軍と天皇・上皇
第13章 戦国の動乱と一揆
第14章 戦国大名の徳政
第15章 中世から近世へ
<内容>
特に日本史中世史が今一番見直すべきところらしい。武士の起こりや発展、寄進地形荘園の展開、室町幕府の実態など、示唆されるところが多かった -
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ネタバレ<目次>
第1章 保元・平治の乱
第2章 治承・寿永の乱
第3章 承久の乱
第4章 文永・弘安の役
第5章 南北朝の内乱
第6章 永享の乱
第7章 享徳の乱
第8章 応仁の乱
第9章 明応の政変
第10章 西国の戦国争乱~16世紀前半の中国地方を中心に
第11章 東国の戦国争乱
第12章 石山合戦
第13章 豊臣秀吉の統一戦争
第14章 文禄・慶長の役
<内容>
近年見直しの進んでいる中世史の中で、政治と深い関係の戦乱を取り上げている。第7,8章をのぞけば教科書でも有名な戦乱だが、ほぼすべてが研究の結果、今までの話とは違うことになっている。研究史のまとめでもあるの