ステファン トゥンベリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かった。
最後は、あんなもんだよね。小さい綻びから、大きな破綻につながる。意外にあっけないですね。
小説なので、もちろん脚色されていると思うんだけど、この話が事実を下にして描かれたという事が驚きですね。下となった事件当時は、まだ冷戦のころだし、スウェーデンでは徴兵制が敷かれていたので、国中に武器が備蓄されていたという背景があるんですね。だから、こんなことが起きる。
でも、こんな大それた事ができるのであれば、まじめにほかの事に取り組めば上手くできたのではないかと思うんだけど、武装強盗に走ってしまったのは、若さの故なのかな。
もう一つの驚きが、共著者のステファン・トゥンベリが、この作品の下となった事件を起こした兄弟の一人という事。ステファン自身は、犯行に加わっていなかったらしいですが、兄弟が何やらやっている事はしっていたそうです。スウェーデンでは、肉親の犯罪を通報しなくても罪にならないのだそうです。
後日談に相当する作品があるそうなので、そちらも読んでみたいと思います。 -
購入済み
レオの脳内イメージはヨエル・キナマンです
でも私は完全にヨン派(脳内イメージ無し)なので、形勢が逆転する所では、思わずガッツポーズをしてしまいました
ヨン派ならきっとあそこですると思います -
Posted by ブクログ
兄弟が銀行強盗を次々に成功させると同時に、少しずつ明らかになってゆく、その目的。
レオは自身の中に存在する、いくらお金を奪っても決して癒されない深い孤独と、父親への想いに気づき始める。
他の誰よりも父親に認めてもらいたかったのだというレオの心の叫びが、過剰な暴力となって形を変えてゆく様が、何とも悲しい。
この作品では、親子、夫婦、兄弟、親友、恋人など、さまざまな関係性に基づく愛情と暴力の形が描かれている。
言葉では伝えられない感情が暴力となり、その想いが強ければ強いほど、彼らは本当に破壊しているものが何なのか、その実態が分からなくなっているようだ。
一番冷静だと思われたレオが少しずつ感情に飲まれてゆくのとは対照的に、兄弟を想うフェリックスの心の強さが際立っていくのがとても印象的。
銀行強盗がテーマのクライムサスペンスだと思って読み始めたが、思った以上に人間の愛情や絆を深く描いてあってとても楽しめた。上下巻を通して中々にボリュームがあるのだが、一気に読みきってしまう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ(上巻より)
再び一獲千金を狙うレオ、
利用される父親、協力しない弟たち。
途中で少し客観的になれた。
多分、それはヨン警部が暴走しはじめたからだと思う。
ということは、私が肩入れしていたのは、
ヨン警部だったのだろうか。
こちらの作品は小説だそうだ。
そして、最初から二作書くことは決まっていた、とも。
しかし、もしこの「兄弟の血」を読まなければならないとしたら、
「熊と踊れ」を勧めるのを躊躇せざるをえない。
結末が気に入らないとか、
話がつまらないとか、そういうことではないのだが。
さらなる続編はあるのだろうか。
ヨン警部の不正に気が付いたエリサ警部補に
追及をさせてみたい気がする。
そして、もしこの次があるのならば、
レオを安らかに眠らせてやってほしい。 -
Posted by ブクログ
衝撃を持って迎えられた「熊と踊れ」の続篇。
前作は、9件の銀行強盗はじめ現金輸送車襲撃、軍の武器庫からの銃221挺の窃盗、ストックホルム中央駅での爆破事件…と、矢継ぎ早に重大事件が起きてめまいを覚えるほどでした。
今作は、前作と比べると派手さは後退したものの、その分、深度は深まっている印象を受けました。
タイトル通り、血を分けた「兄弟」が大きなテーマとなっています。
刑期を務め、刑務所を出たレオは再び犯罪を画策します(それも驚くような奇策。内容はもちろん、読んでのお楽しみ)。
前作で共に罪を犯した2人の弟は、既に社会生活に復帰しています。
再び、弟たちとともに犯行を遂行できるのか。
このあたりのレオと弟たちとのやり取りは、静かですが、ひとつの読みどころでしょう。
ぼくは、レオたちがあれほど憎んだ父・イヴァンと息子たちの関係性と、レオと弟たちの関係性が見事な相似を成していることに、痛切な思いを抱きました。
もう1組の「兄弟」も存在も忘れてはいけません。
レオを追う刑事、ヨン・ブロンクスと兄のサム・ラーシェン。
サムはかつて弟のヨンを守ろうと、父を殺害し、刑に服しました。
この2組の兄弟の関係が複雑に絡まり、物語は加速度をつけて進行していきます。
読後、レオとヨンが背負うことになった運命の悲しさに、胸が塞ぎました。
「熊と踊れ」を読んだなら、本書も必読でしょう。