見田宗介のレビュー一覧

  • 現代社会の理論 情報化・消費化社会の現在と未来

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    「社会学入門」よりよほどおもしろい。おすすめ。10年前の書籍だが、先見の明とはこいうことをいうのだと思った。すごい。現代社会の病巣がすぱん!と切り取られ整理されている。消費のための消費の思想、というのと、相対的な貧困の構造、に感銘をうける。

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    2011年06月18日
  • 社会学入門 人間と社会の未来

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     第一章が印象的。現代に生きる私たちは、時間を「過ごす」ものではなく「消費する」ものとして捉えてしまっている節がある。自分のコントロール外にあるものを無理に自分の支配下にいれ、制御できない(時間を無駄にする)ことに苛立ちや不足感を覚える。手放すことで得られるものもあるのかもしれない。

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    2026年06月13日
  • 現代社会はどこに向かうか 高原の見晴らしを切り開くこと

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    人口のロジスティック曲線を紹介しながら、人類の発展過程をまず押さえる。
    徐々の変化から爆破的時期に至る。爆発は世界、資源の発見による。しかし、その資源の有限性に突き当たるとき、曲線は徐々に増加をやめ定常状態に至る。この定常状態を論じたのが、本書だ。

    最後に、否定主義(批判主義)、全体主義、手段主義に対して、肯定主義、多様性、コンサマトリーという指針を打ち立てるものの、まだ社会構想にはいたっておらず、この手の本の陥りがちな理念のみでロードマップや具体例なしという結末になってしまっている。

    問題意識は切実で正しいので、読む価値が全くないわけではないのだが。

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    2026年02月06日
  • 現代社会はどこに向かうか 高原の見晴らしを切り開くこと

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    昔と現代における考え方の変化をもとにした内容で面白かった。それを踏まえて今の時代、新しい時代を作るために必要なことを最後に整理されていたので考え方として参考になる。

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    2026年02月04日
  • 社会学入門 人間と社会の未来

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    社会学と私たちは見て聞いてどのような学問かを想像するのは、学部生然り、社会学を知る機会がある人、または書店等で見かけて手に取ることから始まる。本著は、わかりやすく社会学について広く学ぶことができ、私たち人間という生き物の行動や習性、癖なども見ることができる良書である。
    さて、本著では、時代やその時の環境が及ぼした影響が過去の歴史からも多分にも影響を受け前に進んできて現在に至る証拠と言え、今という時代も歴史の一部だと知ることができる。社会とは言っても様々な形や状態、習性などそれぞれの社会で色があり、形も、文化も違う。今、私たちがいる社会とは異なる社会と触れ感じ学習することで、自明性(当たり前だと無意識に思う癖)から別の角度で物事を見る大切さと重要性を主張する。私も同意見だ。別に海外へ行くとかの話ではない。日本全国津々浦々、仮にとなり街へ移動するだけでも景色や文化が違ったりする。都心だったり、地方でも随分違う。住むとなったら尚更だろう。そこから得られる情報や体験や経験は莫大だ。本著で言うところの「比較」にあたるだろう。多様な価値観と文化を知ることで心や思考の視覚が広くなり、現地の方々と接することで知見や見聞が多角的となり物事を見る解釈の多様な視点が得られるだろう。
    それらの多くことを知り学習し考える力を養い、行動に移すことで未来の社会構造を意識して日常に取り入れることができるだろう。社会とは人間だ。優劣はない。人間の営みの集合体であり意識なのだ。
    歴史の当時の今を構想した人がいたからこそ現代があり、そして、そのバトンは未来への今へ繋がる歴史を示す良書といえよう。

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    2025年08月11日
  • 社会学入門 人間と社会の未来

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    純理系です。社会の問題点を学際的に(哲学や経済学、心理学といったさまざまな学問を領域横断的に)考える、という社会学の側面に魅力を感じ、手に取ってみました。

    まず、「文章が読みづらいなあ」というのが率直な感想です。やはり文理の壁のせいか、比喩の多さや文章の長さ、定義の不確定性に苦労しました。

    しかしながら一方で、社会を(私にとって)斬新に捉えていたことや、やはり領域横断的にさまざまな学問を利用して物事を述べるその文章は大変魅力的に映りました。

    個人的に、序章、一章、二章、そして補章が面白かったです。
    もう一周必要だ、これは。

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    2025年05月30日
  • 現代社会はどこに向かうか 高原の見晴らしを切り開くこと

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    一冊の中でわかりやすくスッと入ってくる部分と、難解でなかなか読み進めないところがある一冊だったような気がする。山登りのような成長時代の終焉と、緩やかな高原的なありようになることは実感や個人的な気持ちとして相関する。何に対して幸福感を感じるのか。世代や年代によって異なるのは当然と思うが、今の社会を考えると高原という響きには共感する。

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    2024年11月17日
  • 現代社会の理論 情報化・消費化社会の現在と未来

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    文章が難解で読みにくかった…。現代文の入試問題に使われていそう。。

    同じ筆者のまなざしの地獄という本を読んだので、面白そうだと思ったが、この本はとにかく読みにくかった。

    内容としては、冷戦終結後、この「情報化・消費化社会」がどうなるか、どうあるべきかを論評した本と解釈した。
    筆者は、あくまでこの情報化・消費化社会の原理的な部分を肯定しつつ、環境問題や南北問題に代表されるような他者収奪的な問題をどう解決するかを論評している。
    重要な観点が、原義としての消費=生の充溢と歓喜に直接的な享受にに立ち返ることと、「情報化」のメリット(データによるモニタリングと社会的費用を製品の中に組み込むこと、そして製品情報を組み込むことで資源を凝縮して使用すること)を最大限活かして、資源消費を抑えること。

    書かれた時代が1996年と、ずいぶん違うから、なんとも言えないが、
    ・このことを言うのに、いくらなんでも難解すぎやしないか?(もちろんこの筆者が偉大な社会学者ということは知っているので、おそらくこの本の書き方が私には合わなかっただけだと思う)
    ・果たしてこの抽象的な理論でこの社会は本当に持続可能になるのか?理想的やすぎないか?(個人的には、情報化とか、いわゆるITが社会を変えるという理論には果てしなく懐疑的。あくまで目の前から見えなくなっているだけで、裏ではデータセンターやらで果てしなく資源を消費しているのだから。)
    という観点で、なんとなく同意しかねる。

    山崎正和の「柔らかい個人主義の誕生」でも、同じように消費社会への対峙の仕方が書かれていた。そこでは、自我の確立のために、モノを消費するだけの消費から、消費の過程を楽しむ消費が提起されていた。要するに同じようなことを言っているのだろうなと思ったが、なんとなくこっちの方が自分ごととして考えられるし、わかりやすかった。あと同時代に書かれた本だが、やはり「消費」をテーマにしていることから、当時のモノの消費はとんでもなかったんだろうな、という感覚をいだいた。

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    2024年08月25日
  • 社会学入門 人間と社会の未来

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    出版と共に読み、更に何年か後に再読した。
    合わせて「現代社会の存立構造」「人間解放の理論のために」も再読。

    本書は、薄い新書だが、その奥深さに驚かされる。
    社会学について語りながら、彼のマルクス理論を換骨奪胎した若き著作「現代社会の存立構造」という骨太の仕事にまったく触れていないことに、見田の転回(「気流のなる音」)を思う。
    彼にとって、「存立構造」という仕事は、上に登るための梯子に過ぎなかったのだ。
    登り終わったら、梯子は投げ捨てる。
    そんな、彼の生き方を思わせる。

    見田は、社会学という学問で、二つの課題に取り組んだ。
    ひとつは、ニヒリズムの問題であり、もうひとつはエゴイズムの問題だ。
    何と青春か、と言う勿れ。
    人生の永遠の課題を、社会科学で解決しようとした者など、誰もいなかった。

    「死とニヒリズムの問題系」を解決したのが、「時間の比較社会学」だ。
    そして、
    「愛とエゴイズムの問題系」に決着をつけたのが、「自我の起源」だ。
    本書を読むと、この二つの主著に対する絶対の自信が感じられる。

    「自我の起源」で明らかにされた、生命の驚くべきあり方(共生)が、新たな時代の根幹的人間観となる。
    軸の時代(紀元前5世紀頃の哲学の興隆期)の思想•宗教が、唯一残した課題、それが関係の絶対性だ。
    未来構想の中でその積み残し課題を解決しようという決意が漲っている。

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    2024年08月13日
  • 社会学入門 人間と社会の未来

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    こちらも鈴木涼美先生おすすめの一冊。恥ずかしながらあまり理解出来ず内容もよく覚えていない。またいつか読み直したときにフムフムとなればいいな。

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    2023年11月08日
  • 現代社会はどこに向かうか 高原の見晴らしを切り開くこと

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    高度経済成長を終え高原に辿り着いた現代社会の方向性を憂いながらも若干の希望を持ちながら論じた書籍。全体的に難解で消化不良気味ではあるが、結論的には自分たちの行く末は自分たちが決めなくてはいけない。そのためにどう振る舞うべきかを問われていると感じる。他の社会学者や思想家が書いた本と読み比べ、比較を通して理解を深めたい。

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    2023年08月22日
  • 社会学入門 人間と社会の未来

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    社会学に対する興味があって読んだのだが、結論、どんな壁もない(センスは必要ではあるが)ので、この著者のように、哲学志向の人でも、やっていける。ただ、やはり人間という関係を重視するのが社会学の重要な役割と見た。

    個人的には時計に針が一本しかないものがあったというのは驚きだった。後はアメリカ人学生が日本に留学したときに「いつ帰るの」と言われたのがショックだったらしい。というのも日本に定住したい程、日本を愛していたから。帰国の後の不幸に衝撃を受けた。

    内容は古くミレニアムのころである。同時多発テロと報復テロだが、今のロシアとウクライナのあり方と変わりないし、今、タリバンがアフガニスタンを圧政しているとも聞く。理想とは程遠いが、我々には祈りしかない。兵器を送るのは少し話が違うと思う。ローマ教皇やダライ・ラマや誰でもいいから、つまらないから、やめとけというだけの人格者が入れないだろうか。よい意味での古典となってくれたらいいと思う。

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    2023年08月17日
  • 現代社会はどこに向かうか 高原の見晴らしを切り開くこと

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    BIBLIOTHECAで紹介された本。
    「高度経済成長」を完了し、「高原社会」に至った現在の日本は、どのような意識で、どんな方向に進めばいいのか考えさせられた。

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    2023年04月26日
  • 社会学入門 人間と社会の未来

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    言っていることは文字の上ではわかるし、大事なことは書かれてるんだけども、自分の中にうまく噛み砕いて理解できてないのですぐ忘れそう...。
    入門とついていますが、大学初年度クラスということで馴染みがないとこれでも難しいですね。補稿でさらにそれを思い知らされました。

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    2020年09月13日
  • 現代社会はどこに向かうか 高原の見晴らしを切り開くこと

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    やや古い印象はあるが、序章は現代日本の置かれた現状の補助線として、多くの人が同意する見解の一つだろう。
    全体のボリュームが少ないにもかかわらず、構成が散漫な印象を受ける。

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    2020年08月09日
  • 戦後思想の到達点 柄谷行人、自身を語る 見田宗介、自身を語る

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    社会学者の大澤真幸が、日本の戦後~現代を代表する社会思想家として柄谷行人と見田宗助の両名を選び、対談及び自身の解説文によって両名の思想を描き出す一冊。

    両名の著作にあまり触れたことがない人でも理解できるように書かれた解説文や、大澤真幸自身の優れたインタビュアーとしての論点設定により、両名の思想の入門書として確かに良い一冊になっている。

    柄谷行人については、2010年に発表された『世界史の構造』以降のテーマである交換様式論が主に解説の対象とされ、かつ自身の恩師である見田宗介の思想との接続を図る最後のパートが非常に面白い。

    少なくとも研究室のメンバーで柄谷行人を読んでいなかった人は相当少ないように記憶しており、彼らほどではないにせよ、『日本近代文学の起源』や『探求Ⅱ』を読み、社会思想の学問としての面白さを知った自身としては、対談で語られる著作誕生のバックグラウンドなども含めて読み応えがある。

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    2020年05月03日
  • 社会学入門 人間と社会の未来

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    大学入試対策本カンザキメソッド「志望理由書のルール」で社会学部の参考図書として紹介されていた本。
    社会学の入門書なるものを読みたくて、文字通り「社会学入門」という本書を手にしたが、うーん、これが入門書なのか。私にはやや難しく感じた。さらっと読んでわかろうとする安易な気持ちを反省しつつ、なんとか最後まで読み進めてみた。歴史的な流れを知ることができたのは、頭を整理するのに役立った。そして、最後の章、現代社会のグローバルシステムについての考察は非常に興味深かった。
    「グローバル・システムとは無限を追究することをとおして立証してしまった有限性である。」やや哲学的な論理ではあるが、グローバル社会を考える上で、重要な示唆になると思う。

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    2020年04月20日
  • まなざしの地獄 尽きなく生きることの社会学

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    永山則夫についての本。
    ラベリング理論についての本として読むことができるが、
    素直だが社会的に弱い立場にいる人間が周りの人からの心無い視線や一方的なラベリングによって苦しみ、自分の精神を守るために非行や不法行為に走ってしまうことを生々しく想像させられる。

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    2020年03月07日
  • 現代社会はどこに向かうか 高原の見晴らしを切り開くこと

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    2011年「定本 見田宗介著作集」第一巻『現代社会の理論』、あるいは2016年「現代思想」総特集『見田宗介=真木悠介』で一度ならず二度までも触れていた論でした。たぶん、前もそう感じたと思いますが、捉えている視野の大きさと視点の能天気さが今回も。そこが社会学ピーターパン(勝手に命名)、見田宗介節の真骨頂かも。

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    2018年10月28日
  • 現代社会はどこに向かうか 高原の見晴らしを切り開くこと

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    文明のパラダイムの転換とでもいうべきものの見取り図を示す。壮大なお話であながち間違っているとも思わないが、やはり日々を生きる我らの関心事とはズレているというかそれらが無視されている観があって、不満も残った。たとえば人口減少にどう対処するかとか、AIが社会や経済をどう変えるのか、とかそうした点への言及はゼロだった。

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    2018年08月15日