見田宗介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
社会学に対する興味があって読んだのだが、結論、どんな壁もない(センスは必要ではあるが)ので、この著者のように、哲学志向の人でも、やっていける。ただ、やはり人間という関係を重視するのが社会学の重要な役割と見た。
個人的には時計に針が一本しかないものがあったというのは驚きだった。後はアメリカ人学生が日本に留学したときに「いつ帰るの」と言われたのがショックだったらしい。というのも日本に定住したい程、日本を愛していたから。帰国の後の不幸に衝撃を受けた。
内容は古くミレニアムのころである。同時多発テロと報復テロだが、今のロシアとウクライナのあり方と変わりないし、今、タリバンがアフガニスタンを圧政して -
Posted by ブクログ
社会学者の大澤真幸が、日本の戦後~現代を代表する社会思想家として柄谷行人と見田宗助の両名を選び、対談及び自身の解説文によって両名の思想を描き出す一冊。
両名の著作にあまり触れたことがない人でも理解できるように書かれた解説文や、大澤真幸自身の優れたインタビュアーとしての論点設定により、両名の思想の入門書として確かに良い一冊になっている。
柄谷行人については、2010年に発表された『世界史の構造』以降のテーマである交換様式論が主に解説の対象とされ、かつ自身の恩師である見田宗介の思想との接続を図る最後のパートが非常に面白い。
少なくとも研究室のメンバーで柄谷行人を読んでいなかった人は相当少ない -
Posted by ブクログ
大学入試対策本カンザキメソッド「志望理由書のルール」で社会学部の参考図書として紹介されていた本。
社会学の入門書なるものを読みたくて、文字通り「社会学入門」という本書を手にしたが、うーん、これが入門書なのか。私にはやや難しく感じた。さらっと読んでわかろうとする安易な気持ちを反省しつつ、なんとか最後まで読み進めてみた。歴史的な流れを知ることができたのは、頭を整理するのに役立った。そして、最後の章、現代社会のグローバルシステムについての考察は非常に興味深かった。
「グローバル・システムとは無限を追究することをとおして立証してしまった有限性である。」やや哲学的な論理ではあるが、グローバル社会を考える