見田宗介のレビュー一覧
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第一章:情報化社会、消費化社会の展開とその必然性、卓越性
第二章、三章:現在の形態の情報化社会、消費化社会が生む限界問題
第四章:情報化社会、消費化社会の転換による問題の克服の探究
とてもわかりやすかったし、自分にとってあまりにも有意な内容であった。現代の市場のシステムをベースとした資本主義社会の...続きを読むPosted by ブクログ -
鶴見俊輔さんから、連綿と続くポジティブでラディカルな道が伸びていく。
よく考えればわかること、がなかなかわかられなくてそちらの方向に行かない。
2022年に読んでも新しいというか、10年前から見据えておられたことが今やっと一部の人にとどき共感とひっ迫を持って今まさにの感性として受け止めらる。
よ...続きを読むPosted by ブクログ -
社会学の面白さを教えてくれた本。 授業の教科書として購読したが、初めは堅苦しい本に感じてあまり面白いと思わなかった。しかし、無駄のない簡潔な短い文章でありながら、そこらじゅうに考えさせられる言葉が敷き詰められている。 尽きなく生きるとは何なのか。 何ヶ月後、何年後と何回も繰り返し読んで、自分が今感じ...続きを読むPosted by ブクログ
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増殖する欲望の終着点を私たちは探らなければいけない。
倒さなければいけない敵ではなくて、高歓し得ることのできる相手として捉えたい。
共存共栄を今後実現できるのではないかと少しポジティブに未来を見つめることができた。Posted by ブクログ -
編者のお二人に対する深い造詣と敬意、鋭い切り口から、お二人の考え、概念を分かりやすく掘り下げながらどんどん引き出してくれています。
しかも最終章でお二人の鍵概念をつなぎ合わせ、それぞれの思想が混交されていくところが、なんというか、新たな可能性を感じました。Posted by ブクログ -
2021.10.13 久しぶりに見田先生の本を読んだが感銘を受けた。とてもとても頭の整理がついた。これからの大きな糧になった。いろんな方にも勧めたいと思う。心からありがとうございますと言いたい。Posted by ブクログ
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2021.47
良書すぎた。
・「成長と開発」から、「共存と共生」が基本的価値観に
・人や自然との交歓(交流)こそ、幸福度を高める。
・キーコンセプトはシンプル、ナチュラル、ボーダレス、シェア、脱商品、脱市場経済Posted by ブクログ -
子育てで迷った時に読みたい本。
他者との交歓と自然との交感をたくさん経験させてあげよう。
positive 肯定的であるということ。
diverse 多様であること。
consummatory 現在を楽しむ、ということ。
自分自身でも大事にすることで子どもに伝えたい姿勢。
自分の親たちやさらにそ...続きを読むPosted by ブクログ -
前半は現在の情報化・消費化社会の諸問題を挙げており、後半は前半で挙げた問題の解決の糸口を提示している。
内容もさることながら、文章も難解で一度では理解しきれない部分が多かった。
現代社会(の情報化・消費化)という面について、過去と現在、表と裏、内部と外部など比較や対立を持ちいた表現が多いことが特徴で...続きを読むPosted by ブクログ -
見田宗介氏によると、キリストやブッダが宗教を説いていた人間の歴史の第Ⅰ局面に続く現代の第Ⅱ局面は、持続可能な幸福な世界が訪れるという。
その際のキーワードは、幸福感受性である。
来たるべき未来の目的のために現在の生を手段化し、耐え忍ぶのではなく、現在それ自体を楽しむ。
人々は、経済競争の呪縛から...続きを読むPosted by ブクログ -
予言の書みたいだ。20年以上前にこの本が書かれていることに驚愕する。
資本主義がこれまでぶつかってきた限界と課題
① 需要の限界 → 不況と戦争
・モノが人々の手に行き渡り、「必要」を根底とする需要が無くなる。市場が飽和するという限界。
・モノが売れなくなることで不況が発生し、不況を乗り越える(需...続きを読むPosted by ブクログ -
見田宗介の対談を集めた一冊。対談時期もテーマも多様なので一つ一つを咀嚼するのは大変。しかし、見田さんが何を目指して自らの営みを続けてきたのかはなんとなく分かった気がする。Posted by ブクログ
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<情報化/消費化資本主義>では、需要や欲望が無限であっても、資源が有限(「材料」と「ゴミ箱」が有限)であるため、限界にぶつかる(そして社会/人の精神構造が変容する)。人はよりシンプル、よりエコを、more lessを、志向する。ミニマリストも、グレタさんも、若者の○○離れも、SDGsも全て、つまりは...続きを読むPosted by ブクログ
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2020年を控え、今こそ大局観を持とうと購読。数千年の歴史の中で人類は大きな曲がり角を経験している。一つ目は紀元前後の世界的宗教が確立した頃。それまで群・部族でしかなかった集団が、「現世は来世の幸せのためにある」という一つの世界観を共有し、何千キロを隔てても共通の価値観でものを語れるようになった。同...続きを読むPosted by ブクログ
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東大卒業式の告辞で五神総長が「個人の内なる多様性」に引きつけて引用されていたので。読んでみると、大澤真幸教授が解説しているように、統計で捉えられる社会構造がその中で生きる生身の人間の人生や価値観をどう形作っているかを考えたもので、40年前の論考ながら、指摘されていることの多くは今の社会にも当てはまる...続きを読むPosted by ブクログ
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希望が持てる本であった。現代社会は歴史的に着実に進化している。マルクスが唱えた予言は資本主義が発展すれば、共産主義に移行するというものであったが、その予言が当たりそうである。ただし自由と民主主義があればとの前提だが。ただ、その予言がうまくいかなかったのは、1.否定主義(とりあえず妥当)、2.全体主義...続きを読むPosted by ブクログ
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今ここに一つの花が開く時、すでに世界は新しい。
ポジティブなラディカリズム。肯定する革命。
人に喜ばれることを喜びと感じられるように生きる。
(欲望の相乗性)
有限性の自覚。
自己を目的化しない。
二重疎外からの脱出。
・かつてに比べ、世代の距離は、ほぼ消失している。
歴史は加速度的に進化す...続きを読むPosted by ブクログ -
社会学は越境する学問。
俯瞰した視点で事象の法則性を見つけ繋ぐ
関係の絶対性
個人を見ずに客観的な関係性で敵対する
それに抗う思想としての「自立」
自立をどう獲得するか
人間性への回帰
現代を生命からはじまる5層構造の連続の中で捉えることPosted by ブクログ -
再読。現代が消費化/情報化社会であるとして、その欠陥点が〈消費〉の概念を社会全体が正しく捉えられていないこととして指摘、その解決を情報化と〈生の直接的な充溢と歓喜〉へと消費の概念を見詰め直すことに見出している。
以下、昔書いたまとめを。
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<一章要点>
・資本主義という一つのシス...続きを読むPosted by ブクログ