與那覇潤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
知的におもしろいというのはこういう本を言うのだと思う。
中国化(郡県制・自由放任経済)と江戸化(封建制・統制的経済)という二分法で多数の教養を駆使しながら日本の歴史を解釈していく。
筆者の考えは、日本は何度も中国化する機会があったが、ことごとくそうはならず江戸化の方向に向かった、そして現在が長かった江戸化の終焉で、中国かせざるを得なくなってきていると説く。
読んでいて本当におもしろいが、やはり結果論的な後付の説明が多く、終盤の未来予想では「中華思想でいいじゃん、どうせフィクションなんだから」といった開き直りになってしまったのが残念なような気はする。
18世紀江戸時代の頃から「姥捨て山は