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学問的な歴史研究の成果を踏まえつつ、現在の位置を捉えなおす──。そんな「史論」の試みを復権させるべく、「中国化」というオリジナルな概念で日本史を捉えなおした気鋭の若手研究者が、七人の異分野の知に挑む。日本企業の生き残り戦略から橋下徹大阪市長のパフォーマンス、小津映画や大河ドラマの描く日本像まで、歴史の知見を借りれば、旧知の事実がまったく違った意味を帯びていく。知的刺激に満ちた論考。
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Posted by ブクログ
与那覇潤『史論の復権』 中身は面白かったがタイトルが頂けない。 「史論の復権」と聞いて読みたくなるのは「史論」を知っていて、その衰退を嘆いている人だけ。私はと言えば、史論という言葉は聞いたことはあるし何となくぼんやり意味はわかる(ような気がする)けどまったく思い入れはない、という状態。同じ著者の『中...続きを読む国化する日本』が面白かったからタイトルにはまったくひかれなかったけど手にとった。 で、読んでみたら、うん面白い。 そこで私もタイトルを考えてみた。 『歴史の先生、他流試合をする』 『歴史、というメガネ』 『歴史とは、過去ではなく現在を学ぶ学問です〜七つの対話〜』 どうでしょうね。でも、著者の輿那覇氏は「史論」という方法論(how)の可能性を訴えたかったんだよな。自分の主張(what)もさることながら。 一番面白かったのは、大塚英志(第4章「中国化する日本/近代化できない日本——民俗学との対話」)。ただし、これは私が以前からの大塚英志ファンだからというのと、学生時代に隣接分野を学んでいたため民俗学の話がわかるから。 予想を裏切って面白かったのが、原武史(第3章「ソ連化した団地とアメリカ化する郊外——戦後史との対話」)。『滝山コミューン 1974』はこういう文脈において読むべきだったのか、と一人で読んでもわからなかった奥行きを見せてもらえた。「史論という切り口を持ち込むと知っていたつもりのことに新しい面が見えるでしょ、ほら」「いやはや確かに」。 噛み合なさが面白かったのは、中谷巌(第2章「企業が受け継ぐ『江戸時代』の遺産」——経済学との対話)。中谷巌は『中国化する日本』を読んで我が意を得たり、と思ったようで、しきりと著者に同意を求めてきて、それに著者が苦しい相槌を打つ。敬老。 5章から7章にかけては同工異曲。映画やテレビドラマに描かれる”俗っぽい”歴史が何を描こうとしているのか、観衆が何を読み込もうとしているのか、を取り扱う。ただし、著者の趣味が前面に出過ぎて映画論・映像論になってしまい、読み物としては非常に刺激的で面白いけど史論はどこへ?という感じ。
僕の世代のトップランナー、與那覇さんの対談集。 対談だけあって一つ一つをじっくり掘り下げているわけではないけれど、時折はっとするフレーズがあったりして、やっぱこの著者に外れはないなあと思わせる。
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史論の復権
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