白石一郎のレビュー一覧
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購入済み
さすが白石一郎、秀作ぞろい。海や九州を題材にした作品が多いが、本作にも加藤家の
改易や、竜造寺氏と大友氏の覇権争いに巻き込まれる小領主の悲哀、鳥羽港の女郎宿に
現れた変わり者の男の話など、読みごたえのある作品が並んでいる。狭い社会や組織の
中での出世争いや権力闘争、くだらない形式主義や権威主義が幅をきかせるあたり、天
下泰平の時代の武士なんて現代のサラリーマンと殆ど同じ。結局、人間、しがらみを捨
てて好きなことをして暮らすのが一番だと思う。できればの話だが。。
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ネタバレ「凡将譚」の感想を。
義統、主人公なのに良い所がひとつもないよ・・・義統・・・。
読み進めるごとに増す「なぜこのひとを武将にした・・・」という絶望感・・・。
戦に意欲たっぷりなのに空回るわ肝心なところで決められないわ・・・駄目なんじゃあないか。
大友家のひとたちは義統をもう少し大事にしてあげるべきじゃないかな!特に宗麟!
何が辛いって宗麟と奈多の間にはさまれて右往左往する義統をふたりがまったく気づいてないことです。一生懸命、両親の希望に答えようとしてるんだよこの人は・・・!気づいてあげてよ!愛してあげて!
お酒で虚しさを慰める義統とか切な過ぎて見ていられない。
家義統が自らに罰を与える -
Posted by ブクログ
「海」という視点から日本史を眺め多くの歴史小説を残した白石氏のエッセイ集。 興味深いエッセイばかりだが、一つあげるとすれば
「ああ島原大変」というエッセイ。
江戸時代、島原半島で起きた
「島原大変 肥後迷惑」に関するエッセイ。
ユーモラスな名前だがこれは火山の噴火→山の崩落→大津波の発生という大災害で、死者1万5000人を超える大惨事。
こんな恐ろしい出来事が九州内ですら忘れられている。
(僕は4年間九州に住んでいたけど知らなかった)
この天災を調査した小説『島原大変』も読んでみたいと思った。
この他にも、壱岐対馬、八丈島、佐渡島、瀬戸内海の島々など
各地の島の歴史についてのエッセイもとて -
Posted by ブクログ
ガチムチな小西です。
しかし、ウホウホではない小西です。
戸川さんが好きです。
小狡い感じが素敵です。
言いたいこと言った後に、「〜って○○が言ってました」的なことを付け加えたりして自らのリスクを他人に与えようとする罠。
そして、小西にうぜえ…と思われてる戸川さんが好きだ。
太閤は大体自重しません。
多分、太閤の内蔵辞書に自重は載ってない。
載ってたとしても「じじゅう」です。
おふくさまに近寄るなし…!!
直家様だけなんです、許されるのは。
仮令、枯れてるとしても。
しかし、太閤の性癖に訴える的な意味では正解と言わざるを得ないです。
全部戦が悪い。間違いない。
海戦(水上戦?)が上手くい -
Posted by ブクログ
弥九郎時代の小西です。
あと、隆佐さんの実子じゃないです。
そして、スタート時点で十代です。
ついでに、腕っ節強いです。
何だか物凄く海に出たくなりますね!!
航海的な知識とか体験とか欲しくなります。
取り敢えず、室津⇔岡山間を往復したくなる。小豆島に寄り道は必須。
海戦も熱いですね。
船を自在に操るとか格好良過ぎる。櫓を漕ぎたくなる(多分役に立たない)。連携プレイが決まると一緒に勝鬨上げたくなりますね。
そんな(?)海の魅力が伝わる描写が満載です。
船乗りたい。
宇喜多家へようこそ!!的な展開が好きです。
始めは魚屋さんに養子に来るところからですが、何だかんだであれよあれよと直家様の近臣