谷脇康彦のレビュー一覧
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ゼロデイ攻撃怖い…
自分がサイバー攻撃を受けるのはもちろん避けたいが、サイバー攻撃の被害者は、加害者になりうる点、特に肝に銘じて未然防止に努めたい。
セキュリティの話からは逸れるが、情報を狙った犯罪に高コストをかけてとりくむ犯罪者がいるということは、それだけ情報の価値が高い(高くなった?)という側面もあり、情報の価値に対して考えを改める必要があると思った。
IOT機器のセキュリティバイデザイン、ライフサイクルマネジメントについては、企業内で生産・開発担当者として働く身としては無視できない話だが、生産現場はまだまだサイバーセキュリティ対策=コストの域を出ていない気がする。この本に書かれた状況を目 -
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サイバー攻撃という事件をしばしば聞く世の中になってきた。攻撃対象は拡大しており民間、国、国際そして個人もというレベルで考えてゆかねばならなくなっている。
専門家は、「サイバー攻撃は、受けていることを気付かないでいる場合に攻撃は来ていないと感じるだけのこと」と表現しているともいう。
サイバーセキュリティという場合には、どうしても技術的な面に考えが言ってしまう。この本ではサイバーセキュリティを巡るさまざまな面についてその全体像を描くことを主眼にした。
IOTの時代に突入しモノを通じて大量のビッグデータが収集・蓄積されそれを活用することで新事業が創出されたり経済的・社会的課題が解決されるようになって -
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データがリアルとサイバーを循環するSocuety5.0の時代を迎えてサイバー攻撃のリスクが深刻化して更に拡散、そしてグローバル化しているとその脅威を訴え、セキュリティ対策はコストではなく企業価値を高める投資だとその重要性を説きます。また、NISCを始めとした政府の政策(人材育成や外交を含む)を大所高所から解説します。随所に見られるのは「連携」という言葉、大きくは国際間の連携から官民、通信事業者の連携そして企業内でのエンジニアと経営者の連携など、セキュリティ対策にはミッシングリンクを埋めて対応する必要があります。とても分りやすくサイバーセキュリティを俯瞰できる好著です。一家に一冊購入して皆が連携
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インターネットビジネスの世界での日本の状況を憂う著者が、機器とサービス、供給者と利用者、情報通信産業と他産業、国内と海外、官と民、それぞれのミッシングリンクに着目し、統計資料を基に最新のテクノロジーや勃興する新しいビジネスモデルを紹介し、これからの日本の進む道を示唆する。
自分のようなSI/ソウトウェア開発を生業とするものにとって、今まさに課題となっているところを次に引用する。
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情報通信関連の機器・サービスの「コモディティ化」という現象を情報通信産業にとってのデメリットととらえるのではなく、社会全体にとってのメリットとして活かす方法を考える必要がある。情報通信産業と他の産業の間のミッシ -
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ネタバレ規制のあり方(ハードかソフトローか)やインターネットの問題点(寡占)などが、ざっくりと説明されてた。プレーヤーに根ざすより、官公庁に属していた筆者ならではの一歩引いた目線からの議論である。つまり、技術を掘り下げる内容では無い。
だから、流行のテックについて知りたい!という方は別の本を読んだ方がいい。逆に、業界が抱える問題や論点について、教養として把握したい方におすすめ。具体的には、国際的な課題(国境のないインターネットへの規制のあり方)やインターネット事業(サービス型、データ連携及び活用、事業構造の変化)、今後の展望について知りたい方に。 -
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総務省の役人で、サイバーセキュリティの専門家である著者が、インターネットについてまとめたもの。著者は、学術的な世界や国際会議でも活躍しているため、インターネットの国際的な問題点がよく見えている。欧米と中ソの対立があり、なかなか難しい状況にあることがよくわかった。
「(『e-Japan戦略』IT本部2001)我が国は,21世紀を迎え、すべての国民が情報通信技術(IT)を積極的に活用し、かつその恩恵を最大限享受できる知識創発型社会の実現に向けて、既存の制度、慣行、権益にしばられず、早急に革命的かつ現実的な対応を行わなければならない」p31
「今なお深刻な状況の続くウクライナ紛争から得られる知見は、 -
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この本を読むことで、デジタル化の進展とその背後にある"データと情報"の融合を深く感じた。特に、IOTを活用することで、企業が外部環境のデータと自社の内部データを統合し、更なる質の高い情報を生み出す可能性に目を見張った。筆者の考察には、未来のシステムやインターネットの進化に関する示唆が豊富にあり、期待以上の洞察を得ることができた。特に、インターネットが今や社会インフラとしての役割を果たしていること、その深層での動きや葛藤についての議論は、今後のテクノロジーの方向性を考える上で非常に参考になった。この一冊を通じて、未来のインターネットがどのような恩恵をもたらすのか、そのヒントが
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デザインもサービスもアップルにやられっぱなしという感じがしないでもないが、一時期、デザインはソニーというときがあった。ウォークマンが出てから、音楽プレーヤの代名詞だったし、ウォークマンを真似た製品はやっぱり真似たものにしかすぎなかった。そこには小さなものを作る技術があり、使い方を含めてデザインするデザイナーがいたからだ。ある意味エコシステムがそこにあったわけであるが、今はこのエコシステムの範囲が広くなった。アップルは、音楽プレーヤと音楽サービス(販売)をセットにしてエコシステムを作り直してしまった。
海外ではM&Aや企業連携によって拡大したエコシステムがどんどん作り出されているが、こう -
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リモートワークするようになり、自宅のWi-fiでつなぐのに不安になった。
やみくもに不安がっていても仕方がない。
ということで、手始めに読んでみたのが本書。
個人がどうすべきか、という点では、全く役に立たない。
著者は総務省時代に政府のサイバーセキュリティの部署の長を務めてきたお役人。
国がどのような戦略を立てているのかの概略を理解するのに適した本だったようだ。
で、ビギナー向きには、NISCの『ネットワークビギナーのための情報セキュリティガイドブック』があるらしい。
国際的なルール作りが進んでいないこと、将来的にサイバー空間での戦争など、国家レベルでは重要な問題が山積していることが分かっ