一雫ライオンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
レビューを拝読して読みたくなり、手に取った作品。
将来を嘱望されている女性判事・片陵礼子はかつて彼女が懲役刑に処した元服役囚が裁判所の前に佇んでいる姿を目撃し、違和感を覚え、彼と当時の公判について調べ始める。
法廷もののドラマや映画は結構好きなのに、裁判官について詳しいことを全然知らなかった…!
礼子を通して描かれる裁判官の仕事がとても興味深かった。
裁判官には上司部下という概念がない、「判事」と「判事補」の違い、裁判においてのそれぞれの役割、互いが互いを監視し合っているなど…
精神的にも肉体的にも想像以上に負担が大きく、とても大変な仕事だなと改めて感じた。
序盤の礼子は「片陵礼子」とい -
Posted by ブクログ
ヒロインは、美貌の東京地方裁判所裁判官
東大法在学中に司法試験にトップ合格
最年少最高裁判所判事を期待される逸材
前半、ヒロインの凄まじいほどの能力と美貌が書き込まれるが、なぜか壊れてしまいそうな不穏さが満ちている
ぞわっつとして、引き込まれる
幼少期も結婚した現在も家庭には恵まれていない
そんな幾つかの不遇さえ、不幸としない
壊れる直前の緊張感は、過去に判決を下した男性の出現で加速していく
紹介に感涙のミステリーとあるけれど
この男性のミステリー部分は予測の範疇
ただし、緊張感が恋愛に変化して
二人の過去の共通性に関係が深まっていく
まさかここまで恋愛小説となるとは思いませんでした
足りな -
Posted by ブクログ
プロローグ
場所:熊本 通町筋
時刻:朝
大通りを歩いていると、遠くから鴉の鳴き声がした
振り向くと、そこには漆黒の銀杏城が!
そう、熊本城である
震災前、震災直後、復旧中、そして今日
来る度に、熊本城からは
“今のお前はどうなんだ!?”と投げかけられているような気がしてならない
改めて気を引き締めると、我が戦場へと足を向けた
本章
『二人の嘘』★3
ハッキリ言って主人公が嫌いだ
クズ対クズのお話し
そもそも礼子は、何故結婚したのだろう!?
家が欲しかったから結婚したと、作中で述べられていたが、そんなものでこの主人公がなびくのか?
そこになびいた人間が、自分にも、出世にも、
ブランド -
Posted by ブクログ
初読みの作家さん。読み始めは裁判物かと苦手意識が先に立ち、ウォーキング途中のオーディブルを通してながら聞きだった。次第に主人公・礼子の目を通し裁判官の仕事や裁判員制度などが描かれていき興味が増していく。タイトルの「二人の嘘」とは何なのか?
脚本家でもある一雫さん、メロドラマ風ラブストーリーで牽引力はさすがにあると思う一方で強引さも感じる。出自が似てるとはいえ、桁違いに聡明な頭脳と美貌を兼ね備えた女性判事礼子と無実でありながら元服役囚の蛭間隆也との恋はありなのだろうか。
裁判員制度や法曹界の闇が更に取り入れられたら違う作風になっていただろうが、心地良いレトロさに浸れたのも本当かな?
♫知った -
Posted by ブクログ
司法ものだと思って読みましたが全然違いました。
舞台は裁判所ですが内容は恋愛小説です。
それも悲恋系です。
好きな人には強く刺さるだろうし、苦手な人にはどうしても受け入れられない作品だと思います。
悲恋ものが苦手な私にはちょっとキツイかな…
全体的なテーマはとても面白いと思いますしキャラも魅力的ではあるのですが、苦手ジャンルなので星3です。
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女性判事・片陵礼子の経歴には微塵の汚点もなかった。最高裁判事への道が拓けてもいた。そんな彼女はある男が気になって仕方ない。かつて彼女が懲役刑に処した元服役囚。近頃、裁判所の前に佇んでいるのだという。 -
Posted by ブクログ
面白いです。暗くて面白かったんですが、美人裁判官とその夫とのコントラストがキツすぎて感情の移入先がみつからず迷子になりました。
弁護士という社会的ステータスのある夫。
しかし中身はママの言いなりで、見栄っ張りで男尊女卑で束縛っキーでセックス下手。あらゆる負のステータスを詰め込まれた毒夫です。
どうやら私の感情コンパスはこの毒夫を指していたようで、頭がそれを拒絶するため心が分裂状態になり苦しくなりました(笑)
それはそうと、ここ最近いくつか裁判モノを読んでようやく、裁判員の位置付けが頭で理解できました。
もし法廷に座ったら、きっと心が拒絶するんでしょう。自分を過信せず、素直に拒否しようと