一雫ライオンのレビュー一覧

  • 二人の嘘

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    レビューを拝読して読みたくなり、手に取った作品。

    将来を嘱望されている女性判事・片陵礼子はかつて彼女が懲役刑に処した元服役囚が裁判所の前に佇んでいる姿を目撃し、違和感を覚え、彼と当時の公判について調べ始める。

    法廷もののドラマや映画は結構好きなのに、裁判官について詳しいことを全然知らなかった…!
    礼子を通して描かれる裁判官の仕事がとても興味深かった。
    裁判官には上司部下という概念がない、「判事」と「判事補」の違い、裁判においてのそれぞれの役割、互いが互いを監視し合っているなど…
    精神的にも肉体的にも想像以上に負担が大きく、とても大変な仕事だなと改めて感じた。

    序盤の礼子は「片陵礼子」とい

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    2025年01月17日
  • 二人の嘘

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    ヒロインは、美貌の東京地方裁判所裁判官
    東大法在学中に司法試験にトップ合格
    最年少最高裁判所判事を期待される逸材

    前半、ヒロインの凄まじいほどの能力と美貌が書き込まれるが、なぜか壊れてしまいそうな不穏さが満ちている
    ぞわっつとして、引き込まれる
    幼少期も結婚した現在も家庭には恵まれていない
    そんな幾つかの不遇さえ、不幸としない
    壊れる直前の緊張感は、過去に判決を下した男性の出現で加速していく
    紹介に感涙のミステリーとあるけれど
    この男性のミステリー部分は予測の範疇
    ただし、緊張感が恋愛に変化して
    二人の過去の共通性に関係が深まっていく
    まさかここまで恋愛小説となるとは思いませんでした
    足りな

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    2024年12月16日
  • 二人の嘘

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    ネタバレ

    描写が細かく、登場人物の心情が深く伝わってくる。理不尽な不幸に襲われながらも大切な人のために意志を貫く人と、世に言われる成功を得ながらも大切な人のために捨てる人、どちらも美しい。

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    2024年12月07日
  • 二人の嘘

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    最初は主人公が浮世ばなれしすぎていて、その思考が面白かった。次第に心が変化していく過程も無理なく表現されていたと思う。中だるみもなく最後まで楽しめた。最後はあっさりしていてので、もう少し未来が予想できる描写があるとよかった。

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    2024年12月06日
  • 二人の嘘

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     リアリティが欠けているが、ドラマとしてはとても面白い。オーディブルで聴いたのだが、オーディブルで聴くのにふさわしく、内容に引き込まれた。最後も幕切れがあっけないのと、その後が気になるが、たぶんその後は書かないほうが良いのだと思います。

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    2024年11月29日
  • スノーマン

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    著者の作品は【二人の嘘】から二作目。
    前作とはまた対象的な世界でした。肌が異様に白く若くて美しい犯人。色彩描写、風景描写、出てくる登場人物たちの際立ったキャラクター。世界観に惹き込まれました。真正面からの暴力、犯罪、悪。
    どうして殺されなければいけなかったのか?
    どうして殺したのか?

    サイコパス系好きな私には好みでした。

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    2024年02月14日
  • ダー・天使

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    父母娘の3人家族のお話
    父が主人公で神様や天使の設定も
    いろいろツッコみどころも多かったけれど
    物語は楽しめました

    死後の世界が本書のようならとちょっと思います

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    2021年11月13日
  • スノーマン

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    連続殺人犯にかかわる人たちで物語が展開される
    徐々に犯人が見えてくるがなかなかとらえられない
    その展開はもどかしかったですがそれも終盤への
    盛り上がりのためかなと
    それにしても犯人以外の人たちもまた、え?って
    なるような感じでした

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    2021年09月20日
  • スノーマン

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    初めましての作家さん。
    帯の「真実を知った時、全ての意味が裏返る」
    と言うコピーに納得しました。
    人々を恐怖と熱狂に陥れる白く美しい連続殺人鬼。
    哀しげな瞳をした彼をめぐる物語。
    ・・・この2行だけで、脳みそが切ない物語を作り始める。

    自分だけの正義を振りかざし、上から見下して
    人の悪意や弱者に対する眼差しがリアル過ぎます。
    読後の脱力感は、大作映画を観た後のようでした。
    心の擦り減り具合が良くも悪くもデカかったです。

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    2021年03月06日
  • 二人の嘘

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    プロローグ

    場所:熊本 通町筋
    時刻:朝

    大通りを歩いていると、遠くから鴉の鳴き声がした
    振り向くと、そこには漆黒の銀杏城が! 
    そう、熊本城である
    震災前、震災直後、復旧中、そして今日
    来る度に、熊本城からは
    “今のお前はどうなんだ!?”と投げかけられているような気がしてならない
    改めて気を引き締めると、我が戦場へと足を向けた


    本章
    『二人の嘘』★3
    ハッキリ言って主人公が嫌いだ
    クズ対クズのお話し
    そもそも礼子は、何故結婚したのだろう!?
    家が欲しかったから結婚したと、作中で述べられていたが、そんなものでこの主人公がなびくのか?
    そこになびいた人間が、自分にも、出世にも、
    ブランド

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    2025年10月18日
  • 流氷の果て

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    由里子の話し方が古臭いけど、これも時代を表してるんかな。なかなか入り込めなかったけど最後は結局じんわりしちゃった。

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    2025年09月27日
  • 流氷の果て

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    終盤まで、白夜行っぽい雰囲気だなーと読み進めていたが、最後の展開がすごかった。
    ミレニアムの東京を舞台にしたノスタルジックなトーンと、破綻のない物語。一気に読めるエンタメ刑事もの。面白かった。

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    2025年09月14日
  • 流氷の果て

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    刑事の勘が冴え渡り、事件が解き明かされていく過程が面白かった。

    それにしても、権力者のメンツや利益のために事実は簡単に曲げられるのだなぁ。正義感がいくつあっても足りない感じ。

    リレー捜査、半グレ、オレオレ詐欺と言った言葉が作られていく警察内部のことも少しわかり興味深かった。


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    2025年10月26日
  • 二人の嘘

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    母に捨てられた過去のある美人で優秀な女性判事が主人公。
    自身が過去に裁いた刑事事件の被告人でのちに服役した若い男性が、主人公の勤務する東京地裁の前で主張を訴える『門前の人』となって現れ、物語が動き出す。
    なぜ男性は門前の人となったのか、事件の真相は何だったのか…

    裁判官が主人公となって事件の謎が明らかになる珍しいお話で、不幸な出自の女性の危うい感じが、終始物語に破滅的な匂いを醸し出すちょっと重めの一冊。

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    2025年07月01日
  • 流氷の果て

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    長すぎて途中でだれてしまった。流氷を見に行くバスツアーの事故で生き残った少年少女。秘密を抱えて逃げる彼らに救いをと追う刑事。逃亡の果てに見た景色は彼らの救いになったのだろうか?

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    2025年06月22日
  • 二人の嘘

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    ネタバレ

    Audibleにて。東大主席、司法修習トップで裁判官で、世の中が振り返る美貌以外は不幸のオンパレードなヒロインと、そのヒロインの判決で殺人の有罪判決となったこれまたイケメンとの残念な恋愛(不倫)の話。ラストに至るまで陰々滅滅の展開が続いて表面上は救いのない話だし、裁判官としての資質が良いのか悪いのかあまりわからなかった。しかし、最後の金沢の近江市場での描写の色彩感はとても良く、このコントラストが一番書きたかったのかとも思った。小説の好みとしては合わないけどね。でも、ガスエビってなに?めちゃくちゃ気になる(違)

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    2025年05月26日
  • 二人の嘘

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    初読みの作家さん。読み始めは裁判物かと苦手意識が先に立ち、ウォーキング途中のオーディブルを通してながら聞きだった。次第に主人公・礼子の目を通し裁判官の仕事や裁判員制度などが描かれていき興味が増していく。タイトルの「二人の嘘」とは何なのか? 
    脚本家でもある一雫さん、メロドラマ風ラブストーリーで牽引力はさすがにあると思う一方で強引さも感じる。出自が似てるとはいえ、桁違いに聡明な頭脳と美貌を兼ね備えた女性判事礼子と無実でありながら元服役囚の蛭間隆也との恋はありなのだろうか。
    裁判員制度や法曹界の闇が更に取り入れられたら違う作風になっていただろうが、心地良いレトロさに浸れたのも本当かな?

    ♫知った

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    2025年05月23日
  • 二人の嘘

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    司法ものだと思って読みましたが全然違いました。
    舞台は裁判所ですが内容は恋愛小説です。
    それも悲恋系です。
    好きな人には強く刺さるだろうし、苦手な人にはどうしても受け入れられない作品だと思います。
    悲恋ものが苦手な私にはちょっとキツイかな…
    全体的なテーマはとても面白いと思いますしキャラも魅力的ではあるのですが、苦手ジャンルなので星3です。

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    女性判事・片陵礼子の経歴には微塵の汚点もなかった。最高裁判事への道が拓けてもいた。そんな彼女はある男が気になって仕方ない。かつて彼女が懲役刑に処した元服役囚。近頃、裁判所の前に佇んでいるのだという。

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    2025年05月12日
  • 流氷の果て

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    悲劇の始まりは1985年大晦日に起きたバス転落事故。

    「北斗流氷号バスツアー」に参加した乗客46名中、生存者は僅か7名。

    だが生き残った少年少女を待っていたのは更に過酷な現実だった。

    転落事故から14年後、男性の首吊り遺体が発見された事で眠っていた事件が再び動き出す。

    なんの罪もない彼等が何故こんな生き方を選択しなければならなかったのか、事故の裏側に隠されていた事実が明らかになる度に理不尽さにやるせなさが募った。

    「いつか一緒に流氷を見る」

    薄氷の上を歩くように生きて来た彼等の夢が叶い、幸せな未来が訪れることを願う。

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    2025年04月29日
  • 二人の嘘

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    面白いです。暗くて面白かったんですが、美人裁判官とその夫とのコントラストがキツすぎて感情の移入先がみつからず迷子になりました。

    弁護士という社会的ステータスのある夫。
    しかし中身はママの言いなりで、見栄っ張りで男尊女卑で束縛っキーでセックス下手。あらゆる負のステータスを詰め込まれた毒夫です。

    どうやら私の感情コンパスはこの毒夫を指していたようで、頭がそれを拒絶するため心が分裂状態になり苦しくなりました(笑)


    それはそうと、ここ最近いくつか裁判モノを読んでようやく、裁判員の位置付けが頭で理解できました。
    もし法廷に座ったら、きっと心が拒絶するんでしょう。自分を過信せず、素直に拒否しようと

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    2025年04月12日