あらすじ
真実を知ったとき、全ての意味が、裏返る。人々を恐怖と熱狂に陥れる白く美しい連続殺人鬼。哀しげな瞳をした彼をめぐる物語の結末は? 渾身のサスペンス! オリンピックを数年後に控えた、暑い夏。古い団地の一室で、多数の遺体が発見された。腐乱した遺体の中に自分の愛人を見つけた刑事は、彼女と自分の繋がりを隠すため、遺留品を持ち出す。2つめの犯行現場で目撃された犯人は、肌の異様に白い若い男。「スノーマン」と呼ばれる彼は、謎めいた美しさから話題を集めていくが──。この上なく残虐で、しかし哀しいサスペンスホラー。
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Posted by ブクログ
作品全体からコントラストの強い、美しさが溢れている。白と黒というか純粋とヘドロというか。登場人物の描き方も短くしっかり書かれてて引き込まれる。蜷川実花で映画化してほしい。
Posted by ブクログ
著者の作品は【二人の嘘】から二作目。
前作とはまた対象的な世界でした。肌が異様に白く若くて美しい犯人。色彩描写、風景描写、出てくる登場人物たちの際立ったキャラクター。世界観に惹き込まれました。真正面からの暴力、犯罪、悪。
どうして殺されなければいけなかったのか?
どうして殺したのか?
サイコパス系好きな私には好みでした。
Posted by ブクログ
連続殺人犯にかかわる人たちで物語が展開される
徐々に犯人が見えてくるがなかなかとらえられない
その展開はもどかしかったですがそれも終盤への
盛り上がりのためかなと
それにしても犯人以外の人たちもまた、え?って
なるような感じでした
Posted by ブクログ
初めましての作家さん。
帯の「真実を知った時、全ての意味が裏返る」
と言うコピーに納得しました。
人々を恐怖と熱狂に陥れる白く美しい連続殺人鬼。
哀しげな瞳をした彼をめぐる物語。
・・・この2行だけで、脳みそが切ない物語を作り始める。
自分だけの正義を振りかざし、上から見下して
人の悪意や弱者に対する眼差しがリアル過ぎます。
読後の脱力感は、大作映画を観た後のようでした。
心の擦り減り具合が良くも悪くもデカかったです。
Posted by ブクログ
たまたま写っていた写真の中の青年は美しい。
儚げで、何か抱えてるように写る。
いつしか彼はスノーマンと呼ばれるように。
SNSの中では、悪を退治してくれる存在だとか、ファンクラブができたり、情報番組では、彼の生い立ちに何か原因があるのではないか、遠藤と桐生は、彼は悪を察知する能力にたけているのではないかと想像する。
みながみな、勝手に彼の物語、殺す理由を語る。
何かあるのだろう、何かないとおかしいと。
桐生がスノーマンの父親から、彼の殺人について、そのときの顔について聞く。
自分の想像とかけ離れていて「嘘だ!」と叫ぶ。
そんなはずはないと思ってしまう。
純粋な「好きだから」何も言えなくなる瞬間。
さらに「欲望がたまってから、やった方が面白い」と、言う。
物語を求める、知りたい、納得したいをぶち壊す…。
Posted by ブクログ
ん〜?サスペンス…ではあるかもだけど、ホラー?なのか?
…なのかも??的な?w
美しさに惑わされてしまう、ってとこがホラーなのかな〜?
登場人物それぞれのキャラは良かったけど、なんか消化不良な後味だわね…(^◇^;)