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Posted by ブクログ
面白かった。わかる、わかるよ、フィクションだよ。でも関係ないくらい没頭した。それくらい、久しぶりに面白かった
解説にも書いてあるけど、この本賛否(というか合う合わない)分かれるだろうな。
物語、終始暗いし礼子と蛭間の行動の理由付の部分があんまないしで、多分感情移入できる/できない人がはっきり出ると思う。
(あと、恥ずかしながら私も著者知らなくて初めてよんだ。経緯がまんま解説の方と同じでちょっとわろた)
ただ個人的には作中の雰囲気だったり、「強い」「つよい」だったり表現うまくてずっと物語入りっぱなしだった。
作中では本能って書いてあるけど、主人公礼子の感情の機微だったり、気持ちの揺れ動きだったりとても刺さった。特に7章最後の描き方、めちゃくちゃ良かった。個人的にはあそこで終わらせてよかったのでは?と思うくらい。
ということで久しぶりに大変面白い本でした。満足
蛇足だが、登場人物、気に入らないと人めっちゃ多い。できればこういう人には出会いたくない
Posted by ブクログ
主人公の片陵礼子が雑誌の取材をうけているシーンから始まる。
片陵礼子はいずれ最高裁判所判事になるであろう、将来を期待された東京地方裁判所の判事。
日々の判決の起案に追われているなか、片陵礼子が判決を下した元服役囚の蛭間隆也が毎朝裁判所の前に立って、裁判所を見上げていることを知る。
礼子は自分の判決に不服があるのだと思い蛭間隆也のことをを調べる。
調べてゆくと礼子は蛭間隆也が今までどのように生きてきたのかを知ってしまう。同時に蛭間隆也の人間性にも触れてしまう。
今まで判事として必要ないと考えていた、感情が礼子の中に芽生えはじめる。
蛭間隆也が起こしたとされる傷害致死事件は、妹をかばっていたのだった。片陵礼子は蛭間隆也に、再審を請求するように説得する。
事件の真実が徐々にあきらかになっていくにつれ、お互いに惹きつけられる力も強くなってゆく。立場が違う二人が恋に落ちて、周りが見えなくなる描写は引き込まれた。
まさかと思った。切なくやりきれない思いが込み上げてくるラストだった。
Posted by ブクログ
全く知らなかった作家さん、フォローしている方々のレビューに強く惹かれて読んでみた。
東大法学部の最高成績を塗り替え、引手あまたの官僚の誘いを断り裁判官の道を選んだ片陵礼子の物語。
類まれなる美貌を持ち、いちいち「美しい横顔で見る」「美しい目を見ひらいた」「美しい口元を歪める」「美しいまなざしをむけた」と描写され、どれだけ美人さんなことか。
そんな彼女の裁判官としての日常が描かれたかと思えば、かつて判決を書いた男が出所してきて“門前の人”となった謎を追う話になる。
まずは裁判所の世界やそこでの人間関係、裁判員裁判の進み方などが興味を惹いて、“門前の人”蛭間に深入りしていってからは、礼子の裁判官としての優秀さが描かれれば描かれるほど、その生い立ちも相まって彼女に欠落したものが顕わになり、なかなかにヘビー。
くるくると話の趣が変わり、話の筋も予想外の展開を見せて、少し厚い本だがグングンと読まされる。
少しずつ明らかにされていくかつての事件の真相とそこに隠されていた関係者の心情は、お話として予断を許さない作りになっていて最後の最後まで楽しめた。
ただ、最後の金沢から能登の旅のふわふわした描写には惹かれず。並んで歩けない二人の絵は映像になると映えるのかもしれないが、急にそこらのTVドラマになったような違和感があった。
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