一雫ライオンのレビュー一覧

  • 流氷の果て

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    バブルに沸く中、大晦日に札幌から知床半島へ向かうバスツアーに参加していた少年と少女達は、バスの転落事故に巻き込まれます。そして、バブルからミレニアムの楽しいはずの学生時代を彼らは…色々背負い過ぎた所からお話が始まります。
    後半は、急にお話が進んでいきます。
    真宮さんの思った通りの結末になったのかな。最後、涙が出ました。

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    2025年11月16日
  • 流氷の果て

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    もうすぐ退職予定の刑事が新宿で起こった自殺に違和感を感じ始め真相を追っていくと~

    物語は面白く、深みもあるのだが、「刑事の勘」が冴えすぎていて、真実味にかける感あり、それ以外は満点に近い作品。

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    2025年10月26日
  • 流氷の果て

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    物語は1985年の北海道・知床半島ウトロから始まる。初日の出を拝むために札幌を出発した「北斗流星号バスツアー」は、大晦日の深夜、吹雪の峠道で崖から転落するという悲劇に見舞われる。豪華バスに乗っていた若者たちは、センセーショナルな事故の渦中に巻き込まれ、人生の軌道を大きく変えられてしまう。
    時は流れて1999年、東京・新宿で身元不明の遺体が発見される。同時期に政界の重要人物が殺害される事件も発生。定年退職を控えたベテラン刑事・真宮は、若手刑事・香下とバディを組み、二つの事件の真相を追うことになる。
    捜査を進める中で、北海道の事故と東京の殺人事件が一本の線で結ばれていく。真宮は足で稼ぐ古風な捜査ス

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    2025年10月03日
  • 流氷の果て

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    ネタバレ

    点と点が少しずつ繋がっていく展開が見事。読み進めるうちに、「白夜行」に通じる雰囲気を感じ、作品の世界に引き込まれていった。。終盤には思いがけない展開があって、最後まで興味を失わずに読めた。真宮刑事の“勘”が鋭い!彼がいなければ、ただの個別の事件として埋もれてしまったかも。エピローグがすごく印象的で、特にラストシーンに心が救われた。

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    2025年08月17日
  • 流氷の果て

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    修一、由里子、浅地さん、それぞれ生きてきた環境がまず、とても辛いです。
    由里子が弟の昴君を思う愛の深さ?それよりももっと深い絆で繋がっている姉弟。いつまでも笑顔で生きてほしいと思ってしまった。

    出会った頃から大人になってもラジオのDJとして
    2人の中継役の由里子。ラジオを聞く場所は違えど、3人はずっと繋がってる。暗号のような「海」と「橋」。

    複雑に絡み合う人間愛の中、昭和流の刑事が事件を紐解く流れがジワジワきました。
    昭和流の愛のある最後にウルっときました。 
    心の動きがわかる1冊でした。

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    2025年08月15日
  • 二人の嘘

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    何故そういう感情や行動になるのかわからず、私は感情移入型の人間なので全然入り込めなかった。
    子供の頃に受けた傷がもとでそういう人格になってしまったのか?
    なぜそこまで自分の幸せを求めずに達観して何も感じず生きられたのかがわからなくて。
    蛭間と出会って変わっていくのはわかるのだけど。
    お互いにそういう人物に出会って変わっていけるところだったのに悲しい。
    蛭間がすごく強くて、優しさが強すぎて悲しい。

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    2025年08月11日
  • 二人の嘘

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    ネタバレ

    この本みたいな夫婦って本当にいっぱいいると思うし、
    自分が礼子だったら蛭間さんに惹かれるとも思った。

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    2025年08月10日
  • 二人の嘘

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    全く知らなかった作家さん、フォローしている方々のレビューに強く惹かれて読んでみた。

    東大法学部の最高成績を塗り替え、引手あまたの官僚の誘いを断り裁判官の道を選んだ片陵礼子の物語。
    類まれなる美貌を持ち、いちいち「美しい横顔で見る」「美しい目を見ひらいた」「美しい口元を歪める」「美しいまなざしをむけた」と描写され、どれだけ美人さんなことか。

    そんな彼女の裁判官としての日常が描かれたかと思えば、かつて判決を書いた男が出所してきて“門前の人”となった謎を追う話になる。
    まずは裁判所の世界やそこでの人間関係、裁判員裁判の進み方などが興味を惹いて、“門前の人”蛭間に深入りしていってからは、礼子の裁判

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    2025年08月01日
  • 二人の嘘

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    ブク友さんのレビューを見て読むことにした作品。
    理知的で冷静な女裁判官・礼子が主人公の司法小説。司法のことや裁判員のことなど、初めて知ることも多くて興味深かった。

    愛情に欠けるけれど何事にも完璧な礼子は、身近な人も裁く人も冷静に観察して分析し、そつなく対応する。夫がいることが意外なほど、愛情や人情を持たない。
    夫は礼子に対してモラハラ気味で、なんでこんな人と結婚したのか、初めは謎だった。礼子自身に感情がないので、うまくやっていけている状態。なんだか不穏な空気を常に漂わせながら、物語が進んでいく。

    かつて礼子が担当し、懲役4年の刑に処した男・蛭間が、門前の人になっているという話があがる。門前

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    2025年07月13日
  • 二人の嘘

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    一応ミステリーと分類されているものの、実態は1人の裁判官と、過去に彼女から実刑判決を受けた元受刑者が不器用に心を通わす物語。
    とても静かで力強いトーンの作品であり、小説家としては経歴が浅い著者の名前を印象付けるに値する力作です。
    惜しむらくは主人公 礼子を、誰もが認める美貌と東大法学部卒で司法試験トップレベル合格という、非常に俗っぽく記号的な2つの属性を持たせたことかな。
    万人受けしやすさを意識した印象があり、このせいで作品の品格をかなり落としてしまった気がして、あまり次作への期待が持てない。

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    2025年07月04日
  • 二人の嘘

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    主人公の境遇がなんともツラく切ない物語でした。
    それでも、なんとか自分の意思を見せ突き進もうとするも。。。。
    苦しいけど主人公自身が自己犠牲から抜け出せそうなところは一緒に幸せを感じました。

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    2025年06月30日
  • 二人の嘘

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    ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

    感情を持つことはすべてを狂わせる。
    間違ってはいけないのだ。
    母のように-。

    幼い頃から頭が良いことも、容姿が良いこともわかっていた。それをひけらかさないことが上手く生きていく術だということも。

    何も間違わずに生きてきたはずだ。
    感情は正しい判断をもっとも狂わせる。間違えないために一切の感情をも排除してきた。
    高い志も 強い意志もなく裁判官になったのも 私には正しい道だった。
    家柄の良い男と結婚し 豪邸に住むことも。
    いづれ最高裁判事になることは確定的で、私のキャリアには微塵の汚点もなかった。



    彼に再会するまでは-。

    蛭間隆也。過去、蛭間の起こした事件に懲

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    2025年06月07日
  • 流氷の果て

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    清張とかいい意味での火サスの匂いがする。情念があった昭和という言葉が出てくるけれど、いいなと思う。一気に読みました。

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    2025年05月31日
  • 二人の嘘

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    一気読みだった。優秀な上に美貌を持つ女性裁判官の切ない話。彼女の心情の変化が、始めから最後まで目を離せず、涙なしでは読めない話だった。

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    2025年05月19日
  • 流氷の果て

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    1985年、札幌から知床へと向かうバスツアーで大事故が起きる。そして今は1999年。生き残った彼らが生きてきた道とは。

    ミステリーの要素はそれほど多くはなく、どちらかと言えば社会派ですかね。いわゆる大人の事情に振り回される若者たち。終始、絶望と怒りが渦巻いている。

    ラストがどうなるかと思ったら…1999年から2000年にかけて、バブルはとうに弾け、就職氷河期真っ只中ですかね。日本はいまだに迷走してるような。

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    2025年05月11日
  • 流氷の果て

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    1985年北海道バス転落事故。助かった者たちと1999年自殺事件。結びつけるのは警察を辞めようとしてる刑事

    令和版「白夜行」と言う人が多いが、確かに彷彿とさせる。ストーリー展開もキャラ設定も良かった。

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    2025年05月08日
  • 流氷の果て

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    1985年大晦日、札幌から知床へ向かうツアーバスが転落事故に合う。
    それに乗り合わせていた子どもたちは、
    深く大きな闇に巻き込まれてゆく。果たして「いつか流氷をみようね」との約束は叶えられるのか。

    間宮と同じくなんにもわかっていなかった私も、終盤の展開には思わず唸りました。
    いやー、すごい。

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    2025年05月01日
  • 流氷の果て

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    バス転落事故から15年。多くの人が重荷を背負って生きていく。登場人物がみな温かく熱い。みんな格好良い、終盤に明かされる事実にも驚きます。
    感情が揺さぶられる一冊。面白かった。

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    2025年03月23日
  • 二人の嘘

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    類い稀なる美貌とキャリアをもつ女性判事の礼子は、不遇な生い立ちから感情に乏しかった。
    その礼子の心の変化、純愛がこの本の読みどころ。
    「門前の人」の謎を追う社会派ミステリーな前半と印象がガラリと変わるけど、どちらもおもしろい。
    展開が気になって一気読みで、特に金沢旅行はドラマティックで夢中になった。
    なのに最後の章のタイトルが「悲劇」なのはどうかと思った。
    ラストがネタバレされているのはもったいない。
    蛭間隆也が強くて誠実でいい男だった。

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    2025年03月06日
  • 二人の嘘

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    あの人がいれば辛くない
    だって他は私にとって大切な部分ではないから

    礼子はずっと抱えて生きてた。
    幼き頃の記憶がずっと着いて周る、そんな世界から作ったのは自分を犠牲も厭わない優しさ。

    本当に大切な人を、何度も悪魔たちに傷つけられてしまった蛭間に苦しくなる。
    彼みたいな優しさを持ちたい。

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    2025年02月04日