ファン必読
面白かった。ほぼ間をおかずに一気に読み終わりました。
ノベライズって原作からキャラクターの雰囲気が違ったりするものだと思っていましたが、この作品はそんなことありませんでした。
なんと主人公が黒崎一護ではなく、「檜佐木修兵」!
東仙要からの教えをいまだに固く守り、死神としての矜持という物を考え続ける求道者。
瀞霊廷通信の編集長である檜佐木はユーハバッハが率いた滅却師との大戦を生き延び、大戦の記事の作成に奔走中。一方、現世では生前からソウルソサエティの情報を知る『XCUTION 』なる新興宗教が勢力を伸ばしており、またハリベルが統治する虚圏でも「次の霊王」を名乗る謎の死神が急襲し、生き残っていた滅却師であるリルトットとも行き掛かり上の共闘を行うなど各世界では混乱が生じていた。
しかし、この混乱にはどうやらソウルソサエティ「四大貴族」の筆頭
が絡んでいるらしく...。
と、現世、ソウルソサエティ、虚圏の三界を巻き込み、相手も死神、滅却師、破面さらに完現者とかなりスケールの大きな話で、そんなの檜佐木君になんとか出来るの~?とか、思っておりました。杞憂でしたが。っていうかガッチリ決めてくれました。
檜佐木は原作では今一つパッとしないな~って感じでしたが、今作ではその原作からの、実力者なのは間違いないけどあまり目立たない(目立てない)という設定がガッチリはまっていて、前半での情けない(面白い)キャラという部分を描きつつその分、後半での魅せ場が溜めた分だけ盛り上がる。
作者さんは非常に話の盛り上げ方が上手く、ブリーチ愛を感じます。
マンガでは描かれなかった平子真子の卍解の登場シーンなんてもう最高!
ソウルソサエティの歴史や成り立ちに焦点が当てられた分、派手な描写は少ないですが、非常に読み応えのあるファンには愛するべき作品だと思いますので、ぜひ一読してみて下さい。