源氏鶏太のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
クレーマー、サービス残業、ブラック企業、パワハラ、中間管理職、窓際、非正規雇用
これらサラリーマンの悲喜こもごもを綴った10の短編を収録
うち8編は、
主人公は三十代の平凡なサラリーマン風間京太
上司、同僚、社長、会社OBなどに振り回される彼の姿をコミカルに描く
そのうち一つを紹介
仕事で苦労している人やかつて苦労をしていた人はもちろん、これから社会に出る人にも読んでもらいたい
ちなみに
この作品、働く大人なら共感する部分があるかと思うが、
実は昭和20年代、つまり戦後すぐに発表された短編がほとんど
つまり、今も昔も働くって辛く切なく、それでもちょっぴり楽しい -
購入済み
昭和36年頃
藤澤桓夫、今東光、源氏鶏太と立て続けに読んだ。三人に共通しているのは、昭和36年頃には単行本も文庫本も本棚に並んでいたし、各文芸誌でも名前を見ない日はなかったということだろう。電子書籍という新たな市場で、古本でしかお目にかかれない作家の作品に触れることができるのは、大変な喜びである。これからも、どしどし電子書籍化してほしい。昭和30年から40年頃の流行小説に現れる女性の貞操問題は藤澤桓夫でも今東光でも当然のように言及される。そしてこの「御身」に登場する女性主人公が抱える貞操問題もやはり、それが核になっており、三人ともどこか通奏低音が似通っている。
-
Posted by ブクログ
源氏鶏太さん作品2
『青空娘』で源氏鶏太さんのことを知り、
ハマって手に取った源氏鶏太さん作品2作目。
面白かった。
あまりにも読みやすくて
この作品が1953年に
書かれたものだと忘れてしまうくらい。
冷静に考えてわたしの祖父母も
まだ学生だったかもしれない時代のことを
こうして小説を通して
知れるってすごいことだな。
源氏さん素敵な作品を残してくださって
ありがとうございます。
全13話のオムニバス形式で
様々な悩みを抱える
新大阪産業株式会社社員たちを
大伍くんと桃子さんがどうにか奮闘する物語。
週休1日だった当時、
『日曜日』というのは
全社会人にとって待ち遠しいものであり、
各々めいいっぱい過ごすために
月曜日〜土曜日を
生きている様子がひしひしと伝わる。
休みの日は何をしていますか?
趣味は?などという質問に
家に篭って一人でNetflixを観ること、
という答えが飛び交う現代。
わたしもその一人ですが、
これを聞いたら
大伍くんたちは悲しむのか、驚くのか、
気になります。
そして当時も映画化されていたようだけれど
現代でもやってみたら面白そう。
主人公の大伍くんは
ジャニーズWESTの重岡くんがいいな笑
桃子さんは誰だろう…
などと考えるのも楽しい。 -
購入済み
こういうけれん味のない素直な小説は、昨今の現役作家のものではお目にかかれないせいか、近年源氏鶏太の復刊が相次いでいます。女優の南沢奈央も解説で「時代が違うからこそ面白い」「中毒性がある」「また他の作品も読みたくなる」と絶賛です。
-
購入済み
現代ではありえないようなストーリーであるが、登場人物のほとんどが人生に真正面から取り組みながら道を切り開いていくその様に心が揺さぶられる。疲れた時の人生の応援歌
-
Posted by ブクログ
杏子がミラクルかわいい昭和ラブコメ。
最高にキュートな恋の駆け引き。
三原商事の御曹司三兄弟と、一般家庭野々宮三姉妹のドタバタラブコメディ。
三郎と杏子を取り巻く会社の人や友人たちもみんな魅力的で憎めないしやたらと銀座でとんかつを食べたりバアで飲んだりあとやたらと道端でばったり会ったりするけどとにかくかわいい。
ラストはちょっと強引にまとめた感あったけど誰も不幸にならない大団円。
杏子の世間擦れしてない感じがキーだと思った。
p92
杏子は、家へ帰ろう、と決心した。家には、大好きな父が、自分を待っていてくれる。そして、母も、楢雄も。しかし、大好きな父も、そして、母も、楢雄も、今夜のこの悲しみを癒してくれるには、何か、足りないような気がしていた。杏子の心は、明らかに、肉親以外の何ものかを求めているのであった。 -
Posted by ブクログ
最近Xかなにかで「ちくま文庫が攻めてる」って見たけど、読み終わってからこの作品がちくま文庫から出てると気づいた。うん、攻めてる!!!
インスタでオススメしてる人がいて購読。
弟のためにかなり年上の男と半年間の愛人契約をした章子が、恋人と年上男の間で揺れ動く話。
って筋だけど、恋人の和気から、わりとあっさり長谷川に心変わりしたな〜という印象。
そして今どきで言うと章子はメンヘラ。メンヘラって言っていいよねこれ!リスカとかしないし、ある程度情緒は保ってるけど、すぐ電話するし、3日後に会いたいとか言っちゃうあたり!長谷川からしたら、かなり年下だからわがままでかわいい〜ってなるのかもしれないけど、和気はそうはいかなかったのではと思ったり。でも和気相手だったら章子もこんなふうに沼ってはいない気もする。
ふと気がついたけど、容姿の描写がかなり少ない。長谷川は年上のおじ様ということはわかるけど、髪が薄いとか、中肉中背とか、そういうのは一切ない。恐らく小綺麗な感じなんだろうけど、、。そういえば他の人も同様で、読み手によってイメージが変わりそう。
性的描写が意外と少なくて、話の内容に比べてその辺はきれいな作品だと思った。
終わらせ方がちょっと雑な気もするけど、ハッピーエンドということで!!笑 -
Posted by ブクログ
メルカリで300円で購入‼️
1965年初版なのもあって話し方に年代を感じたが、そんなことが気にならなくなるくらい話のテンポが良くて読む手が止まらなかった‼️
主人公が、本当に本当に普通のOLで突飛な性格とかでもなくて読みやすい。(自分を売ろうとするところ以外は)
作中序盤で、主人公が心の底から好きと言っていた和気と後半でこの人の子供を産みたいとまで思わせた長谷川、どっちを選んだ方がいいかは読む年代で変わりそう。花より男子みたい
読み終わって、主人公は後悔する日が来るんじゃないかな〜^^; って思った。自分を最後まで信じて愛してくれた和気のこと思い出して後悔する日が来そう(ネガティブ)
自分だったら和気と結婚して、長谷川との記憶は夢のような半年間でした〜⟡.·で終わるかな
いちばん大好きな人と一緒になってしまったらその人に失望するのが怖くなりそう
数年経ってまた読んだら変わるかな
たのしみ、絶対いつかもう一回読む‼️
-
Posted by ブクログ
富山市石倉町を散歩中、川辺の案内看板に、この地域出身の作家として、源氏鶏太さんが紹介されていたのをきっかけに読んだ。
昭和25年頃、大阪、風間京太氏のサラリーマン生活。社員は皆それぞれの仕方で戦争を経験し、またそれぞれの仕方で会社勤めに戻っている、そのような時代背景。
収録作品のうち、「もう手遅れ会」が大好き。
京太氏が、書庫で探し物をする中で、過去の起案文書に押された先輩社員のハンコから、その先輩の生き様などなどを思い返すシーンに、じんわり涙が出てきた。私はこの主人公の、同じ会社で働く、時に面倒な、時に癖のある人々への対し方が、とても好きだ。
自分は職場の人々に、「かかわらない」という気の遣い方をよくしがちだ。でも京太氏は、しょうがない先輩だなーと思いつつも、がっつりかかわる。仲間と協力して、激励の品を先輩社員に届けたり、「目録さん」をお嫁さんと引き合わせたり。そういう、人とのかかわり方も、とってもいいなと思った。