源氏鶏太のレビュー一覧

  • 最高殊勲夫人

    Posted by ブクログ

    こういうのでいいんだよ!可愛くて楽しくてちょっぴり切なくって、幸せな気持ちになれる。タイトルの伏線回収も、いいね。途中、多少荒々しい展開を見せるも、最後は大団円。こういうのでいーの!

    0
    2025年06月23日
  • 英語屋さん

    Posted by ブクログ

    流暢な英語で通訳ができるのに嘱託で職員になれない茂木さんの話が『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』で取り上げられており、興味深く『英語屋さん』を手に取ってみた。

    実際には『英語屋さん』だけではなく、戦中戦後の昭和を生きる主人公・風間京太のサラリーマン生活が10編にまとめられている。入社10年目で命じられた上司の出張随行から始まり、出世していく風間京太の身の周りで起こる、職場ならではのトラブルやサラリーマンの哀歓を面白おかしく描いている。

    とても読みやすく現代との働き方を比較したい人、昭和の風潮を追想したい人にはぴったりの一冊です。

    0
    2025年04月08日
  • 家庭の事情

    Posted by ブクログ

    源氏鶏太さん作品3

    面白かった。
    5人姉妹とその父親の主に恋愛模様が
    同時進行で描かれていて
    次は何が起きるのか、わくわくしながら
    読み進められます。
    当時を知らない世代なので
    こんなにも早く婚約するのか、など新鮮です。

    印南さんの解説で、源氏さん作品は
    80本以上も映画化されていることを知りました。
    サブスクなどでは鑑賞できないので
    歴史ある単館の映画館などで
    特集してくださったりしないかな〜と
    密かに期待しています。

    この作品は2007年に『家に五女あり』という
    タイトルでドラマ化もされたようなので
    こちらも気になる。

    0
    2022年12月08日
  • 御身

    購入済み

    昭和36年頃

    藤澤桓夫、今東光、源氏鶏太と立て続けに読んだ。三人に共通しているのは、昭和36年頃には単行本も文庫本も本棚に並んでいたし、各文芸誌でも名前を見ない日はなかったということだろう。電子書籍という新たな市場で、古本でしかお目にかかれない作家の作品に触れることができるのは、大変な喜びである。これからも、どしどし電子書籍化してほしい。昭和30年から40年頃の流行小説に現れる女性の貞操問題は藤澤桓夫でも今東光でも当然のように言及される。そしてこの「御身」に登場する女性主人公が抱える貞操問題もやはり、それが核になっており、三人ともどこか通奏低音が似通っている。

    0
    2022年08月28日
  • 明日は日曜日

    Posted by ブクログ

    源氏鶏太さん作品2

    『青空娘』で源氏鶏太さんのことを知り、
    ハマって手に取った源氏鶏太さん作品2作目。
    面白かった。

    あまりにも読みやすくて
    この作品が1953年に
    書かれたものだと忘れてしまうくらい。
    冷静に考えてわたしの祖父母も
    まだ学生だったかもしれない時代のことを
    こうして小説を通して
    知れるってすごいことだな。
    源氏さん素敵な作品を残してくださって
    ありがとうございます。

    全13話のオムニバス形式で
    様々な悩みを抱える
    新大阪産業株式会社社員たちを
    大伍くんと桃子さんがどうにか奮闘する物語。

    週休1日だった当時、
    『日曜日』というのは
    全社会人にとって待ち遠しいものであり、

    0
    2024年04月29日
  • 青空娘

    Posted by ブクログ

    源氏鶏太さん作品1

    山内マリコさんが解説を書かれていることを知り
    気になって読んでみました。

    1956年7月から1957年11月まで「明星」に
    連載されていたことにも驚き。

    朝ドラを観ているかのような気分。
    有子さん波瀾万丈すぎて大変すぎる。
    幸せになってほしい。

    源氏鶏太さんの他の作品も気になる。
    青空娘の映画も気になる。
    若尾文子さん可愛いし美しい。

    0
    2022年07月14日
  • 愛しき哉

    購入済み

    こういうけれん味のない素直な小説は、昨今の現役作家のものではお目にかかれないせいか、近年源氏鶏太の復刊が相次いでいます。女優の南沢奈央も解説で「時代が違うからこそ面白い」「中毒性がある」「また他の作品も読みたくなる」と絶賛です。

    0
    2021年11月13日
  • 天下泰平

    購入済み

    現代ではありえないようなストーリーであるが、登場人物のほとんどが人生に真正面から取り組みながら道を切り開いていくその様に心が揺さぶられる。疲れた時の人生の応援歌

    0
    2021年11月11日
  • 御身

    Posted by ブクログ

    今まで1番好きな作家は?と聞かれたら迷わず「獅子文六」と答えていたが、これはあやしくなってきた!長谷川がタイプの男過ぎて読んでいて辛かった。こんな素敵な大人の恋愛はじめて。最高としか言いようがない。他の人に勧めるのが惜しいほどきゅんきゅんする最高の作品だった。間違いなく、今まで読んだ恋愛小説の中で1番好き。読み終わったあとは、皆長谷川に恋してるにちがいない。恵文社での素敵な出会いに感謝。

    0
    2020年07月28日
  • 万年太郎

    購入済み

    万年太郎

    痛快で、大変面白かったです。

    0
    2019年08月13日
  • 青空娘

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    展開が早くてなんとも読みやすい軽快な小説。幸せと不幸せが交互に訪れ、青空娘こと「有子」さんは大忙し。泣いたり笑ったり、困ったり助けられたり。有子さんはどんな辛い境地に陥っても明るく振る舞う。自分を律し、へこたれないのが素晴らしい。だから私は彼女は良い人から好かれ、眼をかけられるのだと思う。確かに運はいい方なのかもしれないけれど、やはり有子さん自身の明るい性格がみなを優しくさせるんだろうな。最後は中くらいの幸せで幕を閉じる。なぜかというと、おじいさんと義弟と離れざるを得ないから。全員で幸せ!がよかったなあ。

    0
    2017年07月16日
  • 最高殊勲夫人

    Posted by ブクログ

    杏子がミラクルかわいい昭和ラブコメ。
    最高にキュートな恋の駆け引き。

    三原商事の御曹司三兄弟と、一般家庭野々宮三姉妹のドタバタラブコメディ。
    三郎と杏子を取り巻く会社の人や友人たちもみんな魅力的で憎めないしやたらと銀座でとんかつを食べたりバアで飲んだりあとやたらと道端でばったり会ったりするけどとにかくかわいい。
    ラストはちょっと強引にまとめた感あったけど誰も不幸にならない大団円。
    杏子の世間擦れしてない感じがキーだと思った。






    p92
    杏子は、家へ帰ろう、と決心した。家には、大好きな父が、自分を待っていてくれる。そして、母も、楢雄も。しかし、大好きな父も、そして、母も、楢雄も、今夜

    0
    2016年09月22日
  • 見事な娘

    Posted by ブクログ

    源氏鶏太さんの作品に描かれる女性、明るく陽気でしっかりしてて、それでいて控えめ・・・、とても魅力的です!(^-^)

    0
    2015年12月14日
  • 英語屋さん

    Posted by ブクログ

    富山市石倉町を散歩中、川辺の案内看板に、この地域出身の作家として、源氏鶏太さんが紹介されていたのをきっかけに読んだ。

    昭和25年頃、大阪、風間京太氏のサラリーマン生活。社員は皆それぞれの仕方で戦争を経験し、またそれぞれの仕方で会社勤めに戻っている、そのような時代背景。

    収録作品のうち、「もう手遅れ会」が大好き。
    京太氏が、書庫で探し物をする中で、過去の起案文書に押された先輩社員のハンコから、その先輩の生き様などなどを思い返すシーンに、じんわり涙が出てきた。私はこの主人公の、同じ会社で働く、時に面倒な、時に癖のある人々への対し方が、とても好きだ。

    自分は職場の人々に、「かかわらない」という

    0
    2025年10月16日
  • 青空娘

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公は辛く苦しい日々を送るけど、まさにシンデレラの様に、最後は全てハッピーエンド♪
    素敵な偶然ばかりが重なって出来過ぎ感はあるけれど、それでもそうあってくれて良かったと思える心温まる作品でした。
    最近、辛くて苦しくて現実味たっぷりのお話を読む機会が多かったので、久々に安心してハッピーエンドを喜ぶことができました。

    0
    2022年10月08日
  • 青空娘

    Posted by ブクログ

    昭和30年代の、スマホなどない、いい時代の素敵な物語でした。ハラハラしたり、胸が熱くなったり、いつしか有子のファンになって読みました。登場人物がすべて個性的で、中でも弟の弘志が良かった。

    0
    2022年03月19日
  • 明日は日曜日

    Posted by ブクログ

    戦後たった八年やそこらで、ここまでほんわかした小説が世に出ていたんだな。1953年といえば、うちの親父が18でお袋が14歳の頃なわけで、昭和に直せば28年!まだ長嶋だって高校生だった頃なんだな。まぁ野球小説ではないんで、長嶋を持ち出しても、なんだけど、しかしまあそれにしても、ある会社の総務部が舞台なのに、仕事の話は全くと言っていいほど出てはこないのに、もう、恋愛ばっかし。
    まぁこれはこれで、本当に長閑で、でも世間ではやっぱし大事件は起きていたはずで。
    でもいいよな、ほんとに。こんな時代にリアルに生きて見たかった。

    0
    2022年01月23日
  • 明日は日曜日

    Posted by ブクログ

    獅子文六から苦さを消したような感じの、軽快でキュートな昭和のオフィスラブコメ。
    各お話が土曜日で終わり、「明日は日曜日」で締めくくる日常感が良かった。1950年代の適当さ……鷹揚さが羨ましくなる。若い人が沢山いる会社がまず羨ましい笑

    同期で同じ仕事をしているはずの大伍君と桃子さんのお給料の差に驚愕(倍も違うの!?)。時代だなぁ。

    桃子さんよりエレベーターガールの杏子さんのほうが好きだったので、もっと登場して欲しかった。

    0
    2021年03月29日
  • 明日は日曜日

    Posted by ブクログ

    初版は1953年。作者曰く「二流会社」の新大阪産業株式会社を舞台とする連作ラブコメ。主人公の男女2人が同僚の恋に助太刀しつつ、話が進んでいく。会話のテンポが軽快で、ストーリーも予定調和的なので、さくさく読める。

    一方で、言葉遣いや設定にはさすがに時代性があるので、その辺りが気になるかどうかで、読後感は異なってくるだろう。個人的には、高度経済成長直前の風俗を伝える資料としても、興味深かった。

    0
    2021年02月20日
  • 最高殊勲夫人

    Posted by ブクログ

    反発しあいながら惹かれ合ってる様子がとっても可愛い。杏子ちゃんも三郎もすごく自分を持ってて、末っ子らしくしっかりちゃっかりしてて、その上見た目もいいなんて、お似合いだわ。
    それにしても、四六時中(会社の中ですら)、こんなに色恋の話ばっかりしてていいんかね?笑 楽しそうだけど。

    0
    2021年01月11日