源氏鶏太のレビュー一覧

  • 英語屋さん

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    戦後日本を舞台に、サラリーマンの悲哀を描いた短編集。
    本屋で見かけて購入。もちろん現代から見れば時代錯誤な内容もあるが、戦後直後のサラリーマン風情が思いのほか共通項があることに驚く。

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    2021年01月02日
  • 家庭の事情

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    ちょ、他に考えることないの?とか、は?そんな強引な気持ちの切り替え⁈などツッコミ入れながら読んでいた。全て都合よく、いい人はいい人、悪い人は悪く、情けない散り方。清々しいね。なにも考えずに読める。鷹揚だった時代の空気が堪能できます。

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    2018年08月22日
  • 青空娘

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    句読点の多さに読み始め戸惑いましたが、お話にすぐに引き込まれて全く気にならなくなっていました。
    ご都合主義なところがいっぱいだけどそれも含めて清々しく面白かった!
    「あら、困りますわ」「東京までいらっしゃいますの」と言ったような会話がとても上品で素敵だと思いました。
    若尾文子さんの有子を映像で見てみたくなりました。

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    2017年02月22日
  • 最高殊勲夫人

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    昭和のラブコメ。
    これは、確かにきゅんきゅんする。
    じれじれ系いいですね。連載されていたのは、なんと1950年代のことだそう。
    ページを開くとそこは昭和の時代ですが、古臭さは一切なく、なんだか懐かしい。こんな時代も確かに日本にあったんだろうなあと、ほくほくしながら読みました。

    3姉妹の3女、杏子がとにかく可愛いんですよね。
    とってもチャーミングな女性。可憐という言葉がまたよく似合う。
    そして、男性陣がまた紳士で。
    杏子のお父さんも素敵なんですが、やっぱり一番は風間さんでしょうか。爽やかでフェアでそれでいて積極的で。
    今の祖父母世代がよく、昔はよかったなんて言いますが、私もこの時代に生きていた

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    2016年10月09日
  • 英語屋さん

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    源氏鶏太の連作短篇集『英語屋さん』を読みました。
    1950年代に「サラリーマン小説の第一人者」と呼ばれた源氏鶏太の作品を初めて読みました……子どもの頃、父親の書棚で背表紙を見た記憶がありますね。

    -----story-------------
    自分だけがつらいんじゃない! と思えることで、なんとか頑張れています。
    僕と同じ30代にオススメ!  担当者K

    入社10年の風間京太は、気難しい社長の出張に随行を命じられた。
    お眼鏡に適えば、大出世。
    機嫌を損ねたら、お先真っ暗。
    社長は現地にいる元愛人との逢瀬を企んでいるが、夫人からは二人の密会を阻止せよ、と厳命されており……。
    風間の選択は!?(

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    2025年09月03日
  • 英語屋さん

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    タイトルと表紙絵に、シュールな面白さを感じて、BOOKOFFでネット注文し、入手しました。

    内容は、「ザ・昭和のサラリーマン」といった感じで、現代の働き方とは、全く異なった仕事への姿勢を読み取ることができて、とても新鮮でした。

    現代であれば、女性蔑視としか捉えられない言動もいくつかでてくるのですが、当時であれば、違和感がなかったのだろうと思いました。70年ほどで大きく世の中の価値観が変わったのがよくわかり、興味深かったです。

    一方で、サラリーマンとして普遍的な大事な考え方も随所に描かれており、処世術の勉強にもなったと思います。

    短編集で、サザエさんの話を何話か見たような感覚なので、ライ

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    2025年05月13日
  • 最高殊勲夫人

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    貸してもらった本

    最初の方、ちょっと腹立つんですよ
    と言われて渡されたのですが、読んでて納得

    本当だ、なんかちょっと腹立つわ

    好きになんてならない、って思ってたのにいつの間にかっていうのは恋愛あるあるなのかな?
    いろんな人を巻き込みつつ、三郎と杏子の恋愛模様は心があったかくなるものでした

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    2025年04月20日
  • 英語屋さん

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    1951年の直木賞を受賞した短編集。戦前、戦中、大戦直後の一般的なサラリーマンの描写を興味深く読んだ。

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    2024年02月24日
  • 青空娘

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    なにかあっけらかんと明るい話が読みたいなと思って、獅子文六あたりを探していたところ、どこぞで「源氏鶏太もいいぞ」とお勧めされて読んでみた。源氏鷄太は昭和25年~50年あたりに人気を博した大衆作家で、この「青空娘」も刊行同年の昭和32年に映画化までされている。時は移って平成28年頃に懐古ブームで注目され、ちくま文庫から再版。典型的なキャラクタ造詣とご都合主義のストーリーで小説としての完成度は決っして高くないが、仕事で疲れた帰りの電車で読むにはこれくらいの話が丁度いい。楽しく読めた。

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    2023年01月17日
  • 英語屋さん

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    昭和初期のサラリーマンたちの悲哀を描いた作品であるが現代風な文言で物語を進めているので大変読みやすい。
    短編集であるので良い意味で時間潰しにもってこいの作品だと思う。

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    2023年01月05日
  • 英語屋さん

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    入社10年目の風間京太の会社での日々や、会社で出会った人たちのことを綴った短編集。現代なら通用しないであろう理不尽な慣習も含め、昭和のサラリーマンの姿が描かれている。

    本のタイトルにもなっている"英語屋さん"は、通訳として採用され、その実力は認められながらも、癖が強く、嘱託職員のまま定年を迎える予定の茂木さんのことを描いた話。
    茂木さん同様、嘱託職員として入社しても、要領よく正社員になっている人もいる中で、内心面白くないと思うが、自分の仕事には責任と自信をもって取り組み、重役とも互角にやり合う。世渡りは下手でも、こういう人が社会人としてカッコいいと思う。

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    2021年07月10日
  • 青空娘

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    現代版シンデレラストーリー。
    都合のいい偶然が多いのでちょっと笑えるが安心して読める。
    おじいさんのことはもう少し気にしてほしかった。

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    2020年09月18日
  • 坊っちゃん社員

    購入済み

    源氏鶏太作品の主役たち

    源氏鶏太の小説を、読んでいると、この物語の主人公昭和太郎もそうだが、頭の中のイメージが、若い頃の石原裕次郎になってしまう。主人公のまっすぐな性格が、裕次郎のイメージにピッタリだと思うのですだから読み終わった後、スッキリした気持ちになります。

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    2020年08月11日
  • 家庭の事情

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    昭和を代表する大衆作家の復刻版。いやはや面白かった、これは楽しいわ。大人版サザエさんとでも言おうか。寓話的だけど、ほろっときたり、痛快だったり、安心して読める。
    時代を考えると、父親が退職金を五人の娘と折半して、娘たちがそれぞれお金を通じて成長していく、この話の構成って恐ろしく先進的だと思う。ただの娯楽小説と侮るなかれ。

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    2020年07月11日
  • 英語屋さん

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    可もなく不可もなく。作中の時代を生きた人ならすごく面白いのかも。昔の人は人と人の繋がりをすごく大事にしていたんだと感じた。

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    2020年06月28日
  • 家庭の事情

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    トニー谷の全盛期は知らないが、「家庭の事情」がどれほど人口に膾炙していた言葉であったかは想像できる。それはともかく、五人姉妹のそれぞれの恋模様を描いた本作は娯楽小説として文句なく楽しめるし、当時の恋愛事情だけでなくサラリーマンのふところ事情も窺われて興味深い。往年の松竹喜劇を見るようだと思っていたらしっかり映画化されていた。

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    2018年05月04日
  • 最高殊勲夫人

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    まーなかなかこんな御都合主義な展開もお目にかからないがむしろ物事がなんでも都合よすぎて清々しいわ。
    長女がなんともアレですな。

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    2017年10月30日
  • 最高殊勲夫人

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    昭和軽薄体の母体になっているような文章で書かれた
    ガッチガチの王道ラブコメで今更驚くようなことは特にございません。

    ただ、このサラリーマン社会と家社会の
    濃厚な昭和感は久しぶりに感じたもので
    もはや資料的な価値があるとすら言えると思います。

    ご都合主義的な展開なので、
    あからさまな当て馬がいっぱいいてもやっとする人はいると思う(笑)

    ただ、この人、1912年生まれで
    1930年から会社勤めしながら小説を書き続けて1951年に直木賞をとって
    本作自体は1958年からの雑誌で連載したものです。
    戦争をくぐってここまで影のない作品を書くのは
    かえって信念の人ではないかと、これしか読んでないけど

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    2017年07月17日
  • 青空娘

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    映画を観るようなスピードで展開していく。ページをめくるスピードもいつもより速かった気がする。たたみかけるように起こる出来事に,気がついたときには主人公の心情にシンクロしたみたいになっていた。

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    2016年03月26日
  • 青空娘

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    ネタバレ

    句点の多さに疲れる。
    その内癖になるのだろうかと思いながら読んでいたが、癖になる前に句点を無視することを覚えた。
    そうしてみると、ただの少し文体の古い小説。
    なんだかとても健気で、純粋で、私もそんな気持ちを忘れてはいけないなぁと思った。
    有子と町子の再会シーンでは涙を堪えられなかった。
    ーーー
    主人公の少女、小野有子は祖母の死によって自身の出生の秘密を知り、見知らぬ土地東京で暮らすことになる。継母とその子供たちからのいじめ、手がかりの少ない実母の行方探しなど幾多の困難にぶつかるが、それでもけなげに真直ぐ生きる彼女に手を差し伸べてくれる人々が現れ、運命は好転していく……。青空のように明るく希望に

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    2016年03月21日