あらすじ
定年になった三沢平太郎は退職金と貯金を合わせて300万円を5人の娘と自分で平等に6等分することにした。その金を元手に喫茶店を開いた長女、お金に困っているという恋人に貸した次女、旅行の資金にする三女、株式に投資する四女、会社で高利貸しを始めた五女、小料理屋の女に入れあげる父、平太郎。それぞれの50万円の使い道から三沢家にドタバタ劇が巻き起こる?!
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Posted by ブクログ
源氏鶏太さん作品3
面白かった。
5人姉妹とその父親の主に恋愛模様が
同時進行で描かれていて
次は何が起きるのか、わくわくしながら
読み進められます。
当時を知らない世代なので
こんなにも早く婚約するのか、など新鮮です。
印南さんの解説で、源氏さん作品は
80本以上も映画化されていることを知りました。
サブスクなどでは鑑賞できないので
歴史ある単館の映画館などで
特集してくださったりしないかな〜と
密かに期待しています。
この作品は2007年に『家に五女あり』という
タイトルでドラマ化もされたようなので
こちらも気になる。
Posted by ブクログ
ちょ、他に考えることないの?とか、は?そんな強引な気持ちの切り替え⁈などツッコミ入れながら読んでいた。全て都合よく、いい人はいい人、悪い人は悪く、情けない散り方。清々しいね。なにも考えずに読める。鷹揚だった時代の空気が堪能できます。
Posted by ブクログ
昭和を代表する大衆作家の復刻版。いやはや面白かった、これは楽しいわ。大人版サザエさんとでも言おうか。寓話的だけど、ほろっときたり、痛快だったり、安心して読める。
時代を考えると、父親が退職金を五人の娘と折半して、娘たちがそれぞれお金を通じて成長していく、この話の構成って恐ろしく先進的だと思う。ただの娯楽小説と侮るなかれ。