春日太一のレビュー一覧
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市川崑は…
著者と同世代のアタクシにとっては「竹取物語」のようなワケのわからない映画を撮るヒト、でした。
でも後に大映時代の作品や金田一シリーズを通して見直しましたけどね。
「おとうと」「野火」「悪魔の手毬唄」が良いです。
本書は金田一シリーズ好きには興味深いエピソードが満載です。石坂浩二のインタビューもあります。
この著者の良いところは、ダメな役者にはきちんと名指しで批判するところです。
今回は吉永小百合を"監督クラッシャー"とまで言いきっています。
誠に正しい評価だと思います。
「映画女優」はなんでこのヒトが主演なの?と不思議に思い、「つる」はこんな役を演りたがるの -
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むかしむかし映画黄金期のことでした。
映画館の扉が閉まらないほどお客が詰めかけ、面白いように儲かった時代があったんだそうな。
映画会社はそんな状況にあぐらをかいて大した企業努力もせず、わが世の春を謳歌していました。
とにかく頭数だけはそろえようとザクのように同じような映画をぽこぽこ量産していたのです。
似たようなタイトル、変わりばえしないストーリー…
なにしろ作ってる当人たちもどれがどれだかわからなくなるほどの有り様だったと申します。
そんな状況にお客はとうとう飽きてみんな映画館に来なくなっちまいましたとさ。ちゃん♪ちゃん♪
とはいえ、最近の「誰が観るねん⁈」みたいなロクでもない映画よ -
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ネタバレ映画監督市川崑の解説本でありオマージュ本。市川崑業績
解説,角川映画の第一弾として話題となり,代表作の一つに挙げられる『犬神家の一族』から作風を紹介するとともに,金田一耕助を演じた石坂浩司のインタビューという三部構成。
『犬神家の一族』は市川監督自身によってリメイクされているけれど,そのリメイク批判は徹底している(私は珠代役は松嶋菜々子が好ましい)。
石坂浩司へのインタビューがあるためか,内容は石坂さんをヨイショしすぎ感あり。映画プログラムに石坂さんの面白い論考があったのですが,資料として,その点は見落としていると思われるが残念。 -
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ま、つまり、年配の男優さんのインタビュー集なんです。
ただ、一応ねらいとして、女性遍歴とかではなくて、「芝居と言う仕事に取り組んできた歴史」という切り口が意識されている、ということですね。
夏八木勲、蟹江敬三、平幹二朗、松方弘樹、千葉真一、中村敦夫、林与一、近藤正臣、前田吟、平泉成、杉良太郎、綿引勝彦、伊吹吾郎、田村亮、風間杜夫、草刈正雄、
という16人。多いですね。一人一人はそんなに長くありません。
やっぱり、こういう面々に対して、まだ生きている訳ですけど(インタビュー時点では)、
「日本映画史」「日本の映画、およびテレビドラマ及び演劇まで含めた、視覚物語芸能史」「つまりは、日本俳優史」
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1932年生まれの、俳優・仲代達矢さん。
仲代さんがご自分のキャリアを振り返り、語った内容を。日本映画史研究家・春日太一さんが、書いて本にしました。
春日さんは1977年生まれ。お若いですね。でも、最近、割と精力的に日本映画史の本を出しているような気がします。
どれも、視点は定まっているし、好感が持てます。さしづめ、DVD鑑賞世代、とでも言いますか。
そういう若い世代の人が(まあ若いって言ってももうすぐ40歳なんでしょうけど)、堂々と昔のことを本に出来るのは、悪くありません。
いつまでも、「俺は同時代で知ってるもんね」という評論家・執筆者が数十年変わらぬ芸で商売してるだけでは、良くないですか -
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イオンモールで購入する。バスの車中、ドトールで一挙に読む。正直、期待ほど面白くない。ただし、面白くないわけではない。期待が高すぎただけです。僕のこの俳優への認識は、「迷走地図」、「中村玉緒」、「大麻」です。多分、この認識が世の多数派でしょう。第1に、幹部候補生ではなかった。最初は、ゲテモノ映画ばかりだった。芸術映画、社会派映画は好みではなかった。第2に、脚本家、演出家を兼ねた俳優だった。そのため、脚本家、演出家との衝突は必然だった。黒澤監督が例外ではない。全ての巨匠と衝突している。これは意外だった。最後に、テレビの内情は意外でした。大映崩壊後、組合管理になり、安価な料金で有能なスタッフが雇えた
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