黒井緑のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ登場人物の顔が見分けにくいという難点はあるものの、一般に「ロシア海軍を創設した」とされるピョートル大帝よりも前の時代から始まり対ウクライナ戦の巡洋艦モスクワ撃沈までという実に幅広い時代を網羅していて賞賛に値する。
西欧諸国から南下政策を危惧され事あるごとに袋叩きに遭ってきた印象だが、ロシア視点で見ると泣きたくなるほど不憫に思えてくるものだ。
これほど長い時代を扱っていればゴルシコフ時代の「強い(と思われた)ソ連海軍」の比率が小さくなってしまうのもむべなるかな。
一応必要最低限の事項(戦略原潜と空母の配備、ミサイル兵装の推進)は取り上げているから満足だ。
個人的には人物ではなく艦が喋っているのがなんだか可愛らしくてクスッとした。 -
Posted by ブクログ
「潜水艦L四ヒヤリハット事例」
これはもう、ヒヤリハットではなくインシデントなのではなかろうか。聞き間違いから発生してしまった生死の境を彷徨う事故。艦内では発狂寸前ぐらいの混乱もあったのでは?解決に至った手段の選択は、『フラナガン・ブーン』にあった一幕を思い出しました。あれって、この事故から構想を得たのかしら。
帰還後、しっかり対策をとったことまで踏まえて評価するべき物語。事故の犯人探しでなく原因探しをして、きちんと対策・改善を行う。どれだけの企業がそれをできていることやら。
「ルフィジ川の墓標」
互いに目標を視認できないなか、観測と間接射撃で戦闘するという、ロマン溢れる戦闘の回です。有視界戦闘でなくとも戦いは始まってしまうというのは、戦争を別のフェーズにしてしまったのでしょう。記念すべき最初の戦闘な訳ですか。
ジャングルの河口デルタ地帯という戦場の設定が、フィクションであれば作為を感じてしまうものですが、事実は小説よりも奇なりというものなのでしょうね。
「遥かなるムルマンスク」「ムルマンスク船団を阻止せよ」
ムルマンスクの戦闘を、参加したイギリス・ドイツ両陣営の視点で描いた連作。
連作で読めるのは、とても嬉しい。しかも1冊に収めてくれるのが良い。
同時進行で両陣営を描くのも多角的でいいのですが、一つの方向からの視点を一つずつ用意して、それらが集まって多角的になるのもいいものです。
「投下高度零フィート」
高度0フィートということは着水しているわけで。それを航空雷撃と言っていいものかどうか。航空機による雷撃ということなので、ありなのか。
文言だけ聞くと冗談みたいですが、初者というのはそういうものなのかも知れない。
記憶に残った5作品。