春口裕子のレビュー一覧

  • 行方

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    ネタバレ

    子供がいなくなるという状態が22年間。。。考えただけでも胸が痛くなる。残された家族は暗いトンネルの中にいる状態だとの表現はピッタリとはまった。その後警察官になった兄と当時一緒にいた女の子恋文(かれん)により解決されることになる。結局は悪人による犯行という事件でなかったわけだけれど22年間という月日を苦しめたという点では絶対に許されない。その後に下された判決は妥当なものかどうかわからないけどトンネルから抜け出せた家族にとってはこれしかない結末だったといえる。

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    2020年12月12日
  • 隣に棲む女

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    ◆蝉しぐれの夜に・・・不妊に悩む小夜子は、子供に関する無神経な誘いに苛立ちを感じながらも断れずにいた。
    ◆ホームシックシアター・・・隣室に引っ越してきた女性は知っているのだろうか。その部屋が事故物件であることを。
    ◆オーバーフロー・・・恋人の宏志の真意が読めず悩むこともあるが、彼の姉の朝子は誰よりも味方をしてくれる。
    ◆ひとりよがり・・・臓器提供意思表示カードを持っていた私に声をかけてきた男は、妹がレシピエントだという。
    ◆小指の代償・・・人が変わってしまった佳代の小指を見つけるため、私と猛は雪山を探し続ける。
    ◆おさななじみ・・・母を疎ましく思う私。いつからこうなったのだろう。

    以上6編の

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    2020年05月22日
  • 悪母

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    11月-14。3.0点。
    ママ友達を描く連作短編。
    一人を仲間はずれにしたことから、ずっと不穏な出来事が。

    イヤミスの代表作家と思う。湊かなえよりパワーがある気がする。寡作なのがもったいない。

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    2019年11月25日
  • イジ女

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    女子のイジメあるある。
    会社の同僚の結婚式で復讐する話が
    怖いというか、そりゃ復讐したくも
    なるわなあ、と思いました 笑

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    2019年10月26日
  • 悪母

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    「ママ友が、怖い!」などという帯の惹き文句に釣られ、嬉々として読み始める自分が嫌だ(笑)。

    最初の嫌がらせがえげつなすぎて、その先に期待(?)したものの、真梨幸子の仕打ちのほうがよほどえぐいんじゃなかろうかと思えるレベル。それだけに、こんなことは結構ありそうで恐ろしい。

    ストレスが溜まるばかりの関係の中で描かれる登場人物たち。誰も好きになれません。親同士の関係に左右されることなく無邪気に遊ぶ子どもたちを見れば安心するけれど、いずれ子どもにまで影響が及ぶことは必至。

    それにしても男性の影が薄すぎる。何しとるねん!?

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    2019年06月21日
  • イジ女

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    女の人が読んだら、あーこういう人いるよね!ってアルアルだけど、男の人が読んだら女性不信になるのかなぁ。
    春口さんの作品は初だけど読みやすかった!
    あまり作品はないみたいだけどこれからに期待!

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    2019年03月30日
  • 行方

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    ネタバレ

    公園から3歳の娘の姿が消え、それから22年の時を経て家族の時間が動き出す…。我が子の行方がわからない母親の後悔、焦燥、懊悩がくり返される前半は胸がキリキリ。パート仲間や朱里のどうしようもなさに辟易する。
    もし自分が妙子なら真実がわかり次第黙っていられないし、どんな事情があっても連れ去り犯を許せなくて悪しざまに糾弾してしまうと思う。だからこそ彼女の終盤の凛とした慎みある態度に、自分の感情を後回しにして今までとこれからの娘の人生だけを思いやる母親としての原点の姿を思い知らされ、兄の手紙と共に泣けた。

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    2018年11月20日
  • 隣に棲む女

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    不妊治療中の小夜子に友人から届いた胎児のエコー写真付暑中見舞から始まる話、成り行きでドナーカードにサインをした結末のドライブが恐ろしい話、事故で小指を失った友人の吐き出す「あたしどんどん嫌な人間になる」の一連の台詞が胸に迫る話、優等生と幼馴染とピアノ教師の祖母が母へも繋げる絆にじんわりする話等六編。

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    2018年10月10日
  • 隣に棲む女

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    女の複雑な心情を描いた短編集。子供の出産と女の友情を描いた[蝉しぐれの夜に]。大音量のホームシアターで近所迷惑をかけているのに無頓着な女が殺人事件の被害者の妹に復讐される[ホームシックシアター]。いつも我慢していた女が結婚詐欺の被害にあい限界に達する[オーバーフロー]。裕福な家庭のワガママ娘が臓器移植のカードを通して知り合った男とのドライブで災難にあう[ひとりよがり]。婚約者と友人との旅行でスノボで失った友人の小指とその指輪を探し回る女の心理を描いた[小指の代償]。近所の幼なじみの女友達と疎遠になっていたがおばあちゃんの好きな銀杏拾いを通して心を通わせる[おさななじみ]。

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    2017年10月15日
  • 隣に棲む女

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    女性心理サスペンス短編集。
    イヤミス系と前向き・ほっこり系が半々といったところ。
    イヤミス系の3つが面白かった。

    ・蟬しぐれの夜に:不妊に悩む主人公と友人2との話。
    ・ホームシックシアター:上手い。マンションで、毎夜5.1chサラウンドのホームシアターセットで映画を見るのが楽しみという別居婚をしている自由気ままな女の話。
    ・オーバーフロー:真面目に生きてきた主人公に恋人ができたが・・・。

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    2017年07月29日
  • 隣に棲む女

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    2017年、15冊目は、『イジ女』以来の春口裕子の短編集、6編収録。

    今回は、それぞれ、簡単に触れておきましょう。

    蝉しぐれの夜に:イヤミス調の一編。この作りは巧い。読後、速効で冒頭に戻りました。

    ホームシックシアター:コレもイヤミス調でなかなか巧い。やはり、鍵は「このマンションで、5.1chサラウンドのホームシアターセット❔」だった。

    オーバーフロー:マイルドなサスペンス(❔)。コレはタイトルが秀逸。クライマックス前が少し出来すぎかな。

    ひとりよがり:不条理系ライト(❔)。コレもタイトルが、ほぼ全て物語ってる。

    小指の代償:不条理系ライト(❔)、再び。ただし、コチラはラストが少

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    2017年04月13日
  • イジ女

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    2016年、34冊目は書店のPOPで気になってた、初読みの作家、春口裕子のコチラ。全8編からなる短編集。それぞれ、簡単に触れておきましょう。

    目立とう精神:新築高層マンションのセレブ・ライフの表と裏、理想と現実。

    あんぽんたん:同僚の結婚式という場面を軸に切り取った、女性間の社内関係。少々サスペンス仕立て。

    ミーちゃんハーちゃん:三十路目前、高校の同窓生二人の現在は……。

    オフレコ:女性間の社内関係モノ、その②。

    やる気ナッシング:年下同僚との社内恋愛の行く末は……。

    ご機嫌なナンバー:合コンを繰り返す主人公。本命とのクリスマスイブ……。

    イジ女:社内イジメがもたらしたこと。ホラ

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    2016年10月25日
  • イジ女

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    イジメっ子ばかりが出てくるかと思いきや、「イジめ」に限らず「イジけた」「イジ悪な」「イジっぱりな」女たちが登場する短編集でした。全部ひっくるめて『イジ女』。なるほど。


    『目立とう精神』
    高層マンションのセレブママたち。女性誌の「イジ女特集」が気に入らないのは後ろ暗いところがあるからでしょうよ。

    『あんぽんたん』
    花嫁ハイな新婦と彼女に振り回される招待客の女性(一応友人)たち。起こるべくして起こった事件。

    『ミーちゃんハーちゃん』
    業界人と付き合っている主人公がミーハーな元同級生の女性と再会。どっちもミーハーだよ!と苦笑い。

    『オフレコ』
    ここだけの話をあっちこっちでする女。

    『やる

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    2018年05月23日
  • 隣に棲む女

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    女性は怖い、とは言い古された言葉。
    なにも怖いのは女性だけではなく男だって怖いはず。
    けれど「女は怖い」というフレーズの方が意味ありげであるには違いなく世に広まっている。
    本作品は女性ならではの怖さを描いた6編の短編。
    それぞれの話から浮き彫りにされるのは、男にとって女性が怖い存在だというよりも女性が生きていく上で彼女達は様々な危険と隣り合わせになっているという怖さ。
    男から見ると、怖いというよりも女性は大変だなあと思わせる。

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    2014年10月23日
  • 隣に棲む女

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    ネタバレ

    女性のゾワっとするような話ばかり集めた短編集です。

    ホラーになるのかな?
    イヤミスまでは行かないけど嫌な女も出てくるし。

    女特有のわがままっていうか自己中的な論理とか自分は悪くないって思う感じが出てる作品が多かった。

    個人的にはホームシックシアターが好きかな。
    自分のせいで他人が死ぬとか究極だけどありえない事でもないんだよね。
    ほんの些細な事が他人の運命を変えてしまうという怖さがありました。

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    2014年10月06日
  • 隣に棲む女

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    女性の視点で描かれたホラーなのか、イヤミスなのか、どっち付かずの短編を六編収録。単行本『ホームシックシアター』を改題、文庫化。

    『蝉しぐれの夜に』『ホームシックシアター』『オーバーフロー』『ひとりよがり』『小指の代償』『おさななじみ』の六編。

    ハズレだった。

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    2014年04月10日
  • 隣に棲む女

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    すべて女性が主人公で、女の嫉妬や欲望、自意識やプライドといったものがないまぜになって出来上がったストーリーの短篇集である。
    サスペンスというジャンルは小説ではあまりもてはやされない気もするが、ああたしかにこれはサスペンスかも、と読み終わって感じた。
    イヤミスというほどに人間に踏み込んでいないところとか。

    『蟬しぐれの夜に』
    は不妊をめぐる三人の女の話。
    どんでん返し系である意味後味は一番悪い。

    『ホームシックシアター』
    打算的に結婚し、愛人を持って自由気ままな別居婚を送っている女が主人公。
    世にも奇妙な物語でありそうな展開だった。

    『オーバーフロー』
    端的に言えば、人畜無害で気配りの人で

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    2014年03月29日
  • イジ女

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    「イジ女」とかいて「いじめ」と読む。イジが悪い、イジイジ、イジになる…いろんな「イジ女」が登場する短編小説集。タイトルにもなっている「イジ女」は、他の話よりずっと恐ろしくてヒヤリとした。女社会に困っていないけど、理解できてしまうことも多々あり。

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    2014年01月28日
  • イジ女

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    さらっと読めたけど、なんか後味はあんまり良くなかったかも。
    結局イジ女本人はあんまり自分が加害者になってるって意識ないんだろうなぁ。

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    2014年01月08日
  • イジ女

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    この本の語るべきポイントは、“現実の女の世界はもっとドロドロしている”とか“こんなんじゃ甘い”とか“女は怖い”とかそういうところではなく
    女性が人間関係を築いていく中で、何を重要としているか、自分をどう見せたいのか、どのポジションにいたいのか等、
    イジメに至る動機を理解していくのに役立つのではないかと思った。

    まあ、わかったところで胸糞悪いのはかわらないけど。
    男からしたらめんどくさい馬鹿らしい人間関係なんだろうけど、ネチネチした女ばっかってことは女はそれを必要としているんでしょうね。
    めんどくさ!

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    2013年09月27日