あらすじ
意地悪な女、意地っ張りな女、イジイジした女、イジらしい女、イジくる女……世の中には「イジ女」がたくさんいる。女性の悪意を書かせたら随一の著者が、女社会のリアルシーンをこれでもかと描き込み、チクチクする気持ちを炙り出す。怖くて楽しい短編集。
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Posted by ブクログ
タイトルがちょっと暗そうで、購入時に逡巡した一冊。
でも、開いて読み始めたら面白くて、一気に読み終えた。
作者の引用する時代にがっぷりはまり、いつもだったら違和感を感じる
主婦や母親の気持ちに溶け込めたのがよかった!
なんだろ、ちょこちょこと時代が古臭かったりもするんだけど、
等身大でちょっとくたびれて、そこそこずるくてでもたくましい、
そんなジョシへの賛歌、あたしにはそう読めた。
うまく各ストーリーがぴぴっとつながる最終話。
えっと意外ではあったけど、でもくすっと笑ってみたりして。
あたしは好きだな、この作家さん。
Posted by ブクログ
意地悪な女、意地っ張りな女、イジイジした女、イジらしい女、イジくる女、世の中の様々な「イジ女」を描いた短編集。
ちょっとした女の悪意、どこにでも自分の中にもある心理、面白かった!!
Posted by ブクログ
女ってこわい…女って面倒くさいな
『イジ女』はホラーっぽくて怖かったけど
他の話はあるある〜って感じのそこらにたくさんありそうな話
面白かった
Posted by ブクログ
kamosigiさんより。
タイトルから、これからいかにも女同士のエグいあれこれが想像できたので、
ほぼ怖いもの見たさで読み始めた「目立とう精神」
そこからはじまり最後まで案外すんなり読めた。
どの場面もリアルにあると思うし、
いざ自分がその立場だったら嫌だなあというどれも状況。
でももっと恐ろしいと思ったのが、これでもかなり嫌悪感を抱くわたしだったが、「詰めが甘い」「中途半端」という感想がいくつもあり、目に止まったこと。
Posted by ブクログ
イジ女というタイトルがなんとなく安直で嫌だなと思いつつこういう女のドロドロ大好きマンなので結局そこに惹かれて購入。読みやすかった!周りにこんな嫌な女達いなくてよかったーと思いながらも、私が気付いていないだけか?それともこれから出会うのか、と他人事のようだけど身近にも感じられる物語たちだった。女ってこわーい…!
Posted by ブクログ
女の人が読んだら、あーこういう人いるよね!ってアルアルだけど、男の人が読んだら女性不信になるのかなぁ。
春口さんの作品は初だけど読みやすかった!
あまり作品はないみたいだけどこれからに期待!
Posted by ブクログ
2016年、34冊目は書店のPOPで気になってた、初読みの作家、春口裕子のコチラ。全8編からなる短編集。それぞれ、簡単に触れておきましょう。
目立とう精神:新築高層マンションのセレブ・ライフの表と裏、理想と現実。
あんぽんたん:同僚の結婚式という場面を軸に切り取った、女性間の社内関係。少々サスペンス仕立て。
ミーちゃんハーちゃん:三十路目前、高校の同窓生二人の現在は……。
オフレコ:女性間の社内関係モノ、その②。
やる気ナッシング:年下同僚との社内恋愛の行く末は……。
ご機嫌なナンバー:合コンを繰り返す主人公。本命とのクリスマスイブ……。
イジ女:社内イジメがもたらしたこと。ホラー風味。
『レッツらゴー』7編を結ぶ、カーテンコール的1編。
イジめる、イジめられる。イジる、イジられる。イジになる。イジが悪い。イジ汚い。……etc。奥田英郎の『ララピポ』『ガール』『マドンナ』などの人間観察的なモノから、コメディー要素を割引いた6編目までの印象。仕立ては様々。そして、7編目の『イジ女』で重いモノを持ってきて、カーテンコール。作り、並び自体は悪くない、と個人的には思う。
女性間のドロドロを期待していると肩透かし。「(デフォルメはあるも)そんなヤツいる、いる」的に読み易く、 30歳前後の女性が主人公なので、そのあたりの年齢層がターゲットかな(❔)。比較的軽めの読書向き。それだけに、7編目の『イジ女』が印象に残る。
Posted by ブクログ
イジメっ子ばかりが出てくるかと思いきや、「イジめ」に限らず「イジけた」「イジ悪な」「イジっぱりな」女たちが登場する短編集でした。全部ひっくるめて『イジ女』。なるほど。
『目立とう精神』
高層マンションのセレブママたち。女性誌の「イジ女特集」が気に入らないのは後ろ暗いところがあるからでしょうよ。
『あんぽんたん』
花嫁ハイな新婦と彼女に振り回される招待客の女性(一応友人)たち。起こるべくして起こった事件。
『ミーちゃんハーちゃん』
業界人と付き合っている主人公がミーハーな元同級生の女性と再会。どっちもミーハーだよ!と苦笑い。
『オフレコ』
ここだけの話をあっちこっちでする女。
『やる気ナッシング』
無気力な年下の彼氏。
『ご機嫌なナンバー』
自己評価の高い主人公。でも……。
『イジ女』
ずばり、職場のイジメ。いい歳した大人がこれじゃ子供のイジメも無くならないわなぁ。
人1人が死んだのに、しかも自分たちが原因かもしれないのに平然としていられるボスが怖い。後に起こる怪奇現象よりもそっちの方が怖い。
『レッツらゴー』
それまでの短編に登場した人物たちがある南の島のホテルのレストランに集結する。各短編の後日談とも読めます。
Posted by ブクログ
「イジ女」とかいて「いじめ」と読む。イジが悪い、イジイジ、イジになる…いろんな「イジ女」が登場する短編小説集。タイトルにもなっている「イジ女」は、他の話よりずっと恐ろしくてヒヤリとした。女社会に困っていないけど、理解できてしまうことも多々あり。
Posted by ブクログ
この本の語るべきポイントは、“現実の女の世界はもっとドロドロしている”とか“こんなんじゃ甘い”とか“女は怖い”とかそういうところではなく
女性が人間関係を築いていく中で、何を重要としているか、自分をどう見せたいのか、どのポジションにいたいのか等、
イジメに至る動機を理解していくのに役立つのではないかと思った。
まあ、わかったところで胸糞悪いのはかわらないけど。
男からしたらめんどくさい馬鹿らしい人間関係なんだろうけど、ネチネチした女ばっかってことは女はそれを必要としているんでしょうね。
めんどくさ!