C・ダグラス・ラミスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私の原点になった本です。
どっち向いて歩けばいいかがわかった。
絶対ぐらついたらこの本を読む。
もう30回ぐらい読んでるかもしれない。
…ですが今更色々レビューとかしません。
とりあえず読んでください、と。
彼が読んでほしいと思ってる人は、
・過労でくたびれた、あるいは労働現場の自由のなさに不満を感じている(サラリーマンやOLを含む)労働者。
・自分の畑の工場化が嫌になった農民。
・「経済」(具体的にこれからの就職)という要素が自分の教育の自由の障害物になっていると感じている学生。
・広告産業が自分を馬鹿にしているのではないかと感じている消費者(特に主婦)。
・戦 -
Posted by ブクログ
私が今までで最も影響を受けた人物であるダグラス・ラミスさんの最新作。
前著でラミスさんがガンジーの憲法案を研究していることはしっていて、その時に私も疑問を持つことができたのですが、この著書はインドでの研究結果を論文にしたものをベースにして書かれたものです。
前著で持った疑問、それはガンジー率いる非暴力・不服従運動により独立を獲得したインドが、何故暴力をもつ近代国家への道を歩んだのか、ということ。
私は詳しくは調べていなかったから知らなかったけど、暴力をもつのかもたないのかという議論さえも残っていないということで、ラミスさんはそこに疑問を感じていて、インドの研究機関から呼ばれたことを機に -
Posted by ブクログ
あっ、なつかしいC・ダグラス・ラミスだ、と叫んで、本書を手に取りました。
1960年、ベトナム戦争の始まった直後、米軍海兵隊を除隊してベ平連に身を投じて、日本に住み着いた若者も、なんとすでに今年73歳になるんですね。
『イデオロギーとしての英会話』(1976年)ほか何冊かの著作しか読んでいませんが、けっこう雑誌・新聞のエッセイや対談を読んだ記憶があります。
2000年に津田塾大を退職されたといいますから、ちょうどその頃は東京に少し居たのですから、退官記念講義など拝聴しに行けば良かったと後悔しています。
で、その筋金入りの反戦主義者である彼が、今また何故ガンジーなのか?
すこぶる興味津 -
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経済だけでなく、憲法、民主主義、環境問題等あらゆる視点から「豊か」とは何かについて語っています。
今目の前にあるシステムが当たり前だと盲目的に信じることの怖さを改めて認識しました。
また、本の中で使われている「タイタニック現実主義の理論」がとてもわかりやすくて、さらに考えさせられました。
タイタニック号は、やがて氷山にぶつかって沈没することがわかっていてもエンジンを止められない。なぜなら、タイタニック号は前に進むことが本質であり、それを止めることは非常識であり非現実的であるから。
これを、タイタニック号=今ある現実
エンジン=経済成長
と置き換えるとわかりやすいかと思います。
今の経 -
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経済発展は思想として覇権をとった「イデオロギー」
経済発展とは自動詞ではなく他動詞で、第三世界を「発展させる」というアメリカの国策から始まった。
戦後、アメリカは投資する場所を探していた。そこで南の「未開発」の国を投資しがいのある、投資すれば利益がでる経済制度に作りなおしていった。
かつてからあった搾取的な強制労働を見えなくした。森林の中ですべて完結しているような自給自足の文化があった場合、こう考えた。その森林をなくせばいい。その代わりは、コーヒーやゴムのプランテーションだ。そうして元の住民たちは生きるためにプランテーションの労働者になるしかなくなった。
経済発展はこれからの話ではない。今 -
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京都のみやこめっせの古本市で出会って、隣同士で並んでた『日本がもし100人の村だったら』と一緒に買った。
「1年の間に、村では1人が亡くなります
でも、1年に2人赤ちゃんが生まれるので
来年、村人は101人になります」
この本が出された2001年は、世界の人口が63億人。
今2023年は、78億人。増えたね。
12年で15億人も増えるんだね。
大学に通えたわたしは100分の1か。
分け合うって大切なことだな…
本の最後に原文と、どうやってこの話が広がったか…?的な解説文もあって面白かった。ネットロアか。
putting your soul into it.
心をこめて生きてくだ -
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Posted by ブクログ
21世紀初頭にインターネット上で話題となった文章を書籍化した一冊です。
世界を100人の村と仮定し、構成員がどのような暮らしをしているかを小さな数字で説明しています。
中立の立場から現実の厳しさと幸せについて綴られているのですが、「お金持ちの白人ではないけれど、日本人はまだ恵まれているほうだ」というような偏った受け取り方をしてしまう危険性を感じました。
100人で考えても多くが不幸であるなら実際の人口では大多数が不幸であるわけなので、個人的な感想としてはこの世には絶望しかない気がするのです。
特定の人々が幸福で大多数が不幸であることは人類全体の緩やかな死を意味し、国家や社会という人工的なシステ -
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Posted by ブクログ
タイトルに「経済成長」という単語が出てますが、経済以外のトピックもかなり豊富に盛り込まれてます。現在の社会通念として「当たり前のこと」と捉えられていることへの反論、あるいは問題提起をしている本であると言えます。
書かれたのは2004年ですが、この時点で既に議論の的になっていた憲法第9条の解釈の論考が第二章にあります。自衛権とはそもそも何なのかというところについても考えさせられましたが、「アメリカの核の傘に入っている以上、間接的に軍事力を行使している日本は本当の意味で平和主義を試したことは一度もない」という論旨は首肯できます。要は自分が直接手を下したか、アメリカに加担したかということですね。こ