松尾清貴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これほど日本人の本質に迫った本は無いかも。天皇制は天皇によってもたらされているに訳ではない。そこに群がる時の政治家経ちが、自らが繁栄する手段として絶対君主の必要性を嗅ぎつけていたから。忠臣蔵の赤穂浪士に切腹を命じた徳川幕府は、浪士たちを行き伸ばせて放置したとしたら、彼らが後に堕落してその名声に泥を塗る事を阻止したかったから。戦争で散った多くの若者が居る一方で、生き延びた者たちは闇市で食いつないでいる。未亡人は新しい男に旨をときめかせている。昨日の敵は今日の友という楽天さ。実際、敗戦に伴う米国占領期には、あれだけ鬼畜米英と気勢を上げていた日本国民がマッカーサーを父親の様に慕う手の平返しをやっての
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Posted by ブクログ
すらよみ!と謳っている現代語訳シリーズだが、いやいや、結構なオバさんにも難解でスラスラ読めません。
「堕落論」「続堕落論」「日本文化私観」「FARCEに就いて」「風博士」が現代語で収録されている。
終戦半年で書かれた「堕落論」は、世に大きな反響を与え、それまで長い低迷期にあった坂口安吾が、再び脚光を浴びることになる再出世作だそうだ。
戦時中の価値観、押し付けられた日常が、敗戦とともに180度変わってしまった。
両手を上げて大歓迎と言いたいところだが、突然与えられた自由、天皇は人だったという事実に戸惑う人は多かったのではないだろうか。
そんな民衆に、安吾は鋭い言葉で戦争の虚しい美しさについて