石田英敬のレビュー一覧

  • 新記号論 脳とメディアが出会うとき

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     記号論とはなにか。歴史からここまでの新しい言説までをまとめたものである。知を愛するものであれば必読の書である。
     この分野はコンピュータ、AIの発展の礎になっているし、そもそもメディアを探究する場合にも必要になるものである。
     本書に「ヒトはみな同じ文字を書いている」、「ニューロンリサイクル仮説」を取り上げた箇所がある。ヒトが進化の過程で森で生活していた時期があるとされる。その森での生活でモノを見分けるのに使っていた視覚に関する身体の部位や脳の視覚野。これを文字を読むことに転用しているのではないかということの根拠にしているのである。
     グラフィックレコーディングにおいて、文字を書く、絵を描く

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    2022年05月01日
  • 新記号論 脳とメディアが出会うとき

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    ネット社会となった今を生きるということについて、人間の自由について、脳神経科学を踏まえた哲学としての説明がされている。スッと入ってくるところが多かった。
    いつの時代も、人との繋がりの中にしか自分を見出せないだろう。メディアが変わっても、不器用でも粘り強く、勇気を持って向き合っていくしかない。改めて感じた。

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    2021年07月22日
  • 新記号論 脳とメディアが出会うとき

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    自然科学と人文学が融合した本書は、非常にボリューミーな上に内容も難しい。そのため、読み進めていく間に何度も挫折しそうになりながらも、なんとか読み終えることができた。「ヒトはみな同じ文字を書いている」という事実に驚嘆した。全てを読まなくても良いから、その項目だけでも読んでほしいくらい(笑)

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    2019年09月03日
  • 新記号論 脳とメディアが出会うとき

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    文理の壁をアクロバットに飛び越えまくる、脳汁出まくりの論展開。
    メディア・テクノロジーに媒介され成立してきた記号論を、情報処理と結合させる事で新たに捉え直す試みは猛烈アハ体験。

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    2019年06月17日
  • 現代思想の教科書 ──世界を考える知の地平15章

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    現代思想について、短時間で大雑把に把握したい場合にオススメの本。この本をとっかかりにして探究を進めると良いかもしれません。

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    2018年12月07日
  • 現代思想の教科書 ──世界を考える知の地平15章

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    放送大学の講義をもとにした現代思想の入門書。トピックごとに章立てされており、言語、記号、無意識、文化、情報とメディア、戦争、宗教、ナショナリズムと国家などの問題が取り上げられる。登場する思想家は、ソシュール、パース、フロイト、レヴィ=ストロース、ラカン、フーコー、ブルデュー、マクルーハン、フッサールなど。また、11・12章は西谷修、13章は小森陽一との対談となっている。巻末には読書案内が付される。

    冒頭で著者・石田は、「今日における知と世界との関係」の特徴として「四つのポスト状況」を指摘する。すなわち、「ポスト・グーテンベルク」状況、「ポスト・モダン」状況、「ポスト・ナショナル」状況、「ポス

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    2017年01月29日
  • 大人のためのメディア論講義

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    人類の知覚の延長として位置づけられるメディアが、テクノロジーの発達と、消費社会の発達に応じる技術(マーケティング等)とあわせ、人間の能力を超えて暴走しかねない時代となっている。メディアに恣意的にコントロールされないだけの対抗的リテラシーや、軛をかけるフィードバックの仕組みが大切になる・・というようなこと。
    いろいろなところに話が飛んでいるが、人文系ならではの拡がりがあり、知的興奮を感じることができた。

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    2018年10月19日
  • 自分と未来のつくり方 情報産業社会を生きる

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    高校生向けの本なのでさくっと読める。
    情報産業社会に生きる僕たちがどうやって未来を作っていくかについて書かれた本。
    資本主義の理念や産業のあり方をギリシャローマ時代の哲学にまで還元して説明しているのは分かりやすかった。

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    2013年05月06日
  • 自分と未来のつくり方 情報産業社会を生きる

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    情報社会到来による影響を社会科学的に書いたジュニア向けの本。わかりやすいけど、書いてあることは非常に意義があって良い。これは大人でも読むべき。

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    2012年11月25日
  • 現代思想の教科書 ──世界を考える知の地平15章

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    概論。読みやすいが、教科書的では無いかもしれない。
    ただ、単なる概論に留まらず、特に後半において学際的に思想を捉えていこうという態度は良かった。

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    2012年04月04日
  • 現代思想の教科書 ──世界を考える知の地平15章

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    二〇世紀の思想を現代にも通じるものとして解説した、本の名前のとおりに教科書のような本。
    全一五章のうち、まだラカンについて勉強していなかったため、特に六章の「欲望とは何か」が参考になった。後ろのほうについてる読書案内も今後の学習のためには有益だし、僕のようなまだまだ勉強しなければならないことの多い学生には良い本だと思う。

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    2011年11月22日
  • 新記号論 脳とメディアが出会うとき

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    石田さんが書いてる補論は第一のものですでによく理解できず、というよりそもそも本論の東さんとの講義のところからして良くはわからないまま読んでいたのだが、東さんがところどころ解説してくれるのでなんとか読み進められていたようなものだった。

    結局のところ、一生懸命お二人が、今のこの時代に哲学が、人文学が何をすべきなのかということを何時間もかけて語ってくれているのだが、読んでるこちらはそれがどうして大切なのかということがよくわからないから、噛めずに舐めてるみたいな読み方になってしまった…

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    2023年11月18日
  • 現代思想の教科書 ──世界を考える知の地平15章

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    ソシュールの記号学→ポスト・グーテンベルクの知を表すととまに、ポスト・ナショナルの知やポスト・モダンの知の礎となる

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    2023年08月18日
  • 現代思想の教科書 ──世界を考える知の地平15章

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    ①ポスト・グーテンベルク
    ②ポストモダン
    ③ポスト・ナショナル
    ④ポスト・ヒューマン

    56 ソシュール
    人間社会を意味の生産・流通・消費の観点から研究する可能性

    66 パースのセミオーシス(記号過程)

    81 ホフマイヤーの生命記号論

    153 フーコーのdiscipline

    242 戦争

    260 「戦争が腐乱していく」『夜の鼓動にふれる』

    271 ウェーバー「世界の脱魔術化」

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    2022年10月29日
  • 大人のためのメディア論講義

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    クロマニョン cinématographe運動の文字

    フロイト 心の装置
    記憶の補完→心の延長線としての身体拡張論
    感覚器官系→知覚意識系→無意識
    同時に忘却の装置でもある

    アンドレ『身ぶりと言葉』
    ライプニッツの普遍記号論『完全言語の探求』

    P.61 64

    ソシュールの言語記号学

    技術的無意識

    ・記号はテクノロジーの文字による
    ・意味・意識を生み出す要素
    ・テクノロジーの文字は読めない
    →メディアはテクノロジーの文字の問題 

    パース ダニエル・ブーニュー

    フレデリック・テーラー『科学的管理法の原理』
    ウラジーミル・レーニン
    テイラー・システム→Fordism

    libido経

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    2022年06月02日
  • 現代思想の教科書 ──世界を考える知の地平15章

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    哲学の本は相変わらず難しいけれど、少し理解できるようになった気がする。
    それでも最後のまとめはあまり理解できなかった。
    とりあえず、いくつか心に残ったことを書き留めておく。

    ・フーコーのディシプリンという考え方
    近代社会は規律型訓練のもとに成り立っている
    学校や刑務所、病院など至る所にあって制服もその典型。これらのおかげで成功したとされる社会の再生産が行われる。
    上手な刷り込みだと感じた。



    ・イメージの過剰の時代だからこそ、イメージの貧困に陥っている


    ・ナショナリズム
    そもそもこの言葉をあまり知らなかったので勉強になった。
    明治維新後日本は国家を作り上げてきたが、最近は国家をいじで

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    2021年09月15日
  • 大人のためのメディア論講義

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    ライプニッツのバロック記号論、思考を合理的に記す人工言語計画、哲学言語の探求、これを普遍記号論とライプニッツは名付けた。
    直立二足歩行、手振りと言葉の並列進化。
    アナログ・メディア革命、機会が書く文字の誕生。写真、レコード、映画、メディアとはグラフテクノロジーの問題。また、これは技術的無意識を生み出す。機会が書く文字を、コマやフレームを我々は正確に認識出来ない。そしてそれらにより、我々の意識が作り出される。意識生産。
    テイラーシステム、フォーディズム、ハリウッド、マーケティング。ニーズではなく、欲望から消費が生まれるようにするべきである。リビドー経済、文化産業。消費を生産する。
    デジタルメディ

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    2018年11月17日
  • 大人のためのメディア論講義

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    ●おもしろいなと思ったところは、メディア技術が人間の精神を作り出し、そこから大衆心理の「心の中の隠された市場」を操作するノウハウとして「マーケティング」が確立されていったという記述。うすら恐ろしい話ではあるが、確かに様々なメディアを通して私たちの意識はそのメディアの内容に注意を向けさせられており、その注意力をいかに自身の手でコントロールするかがメディアリテラシーの本質なのかもしれない。

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    2018年10月22日
  • 現代思想の教科書 ──世界を考える知の地平15章

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    「現代思想の教科書」石田英敬を久しぶりに読み直しみた。
    放送大学「現代思想の地平」の講義を元につくられたこの本はタイトルのように教科書的(知識を教えることに特化した本)で、私としては退屈なところが多い。思考の動き、ゆさぶりがみられるのはゲストを招いた回で、特に西谷修さんを招いた回はよかった。
    「正しい戦争」というものを問わなくなり、「権利があるものどうしの正当な戦」という言い表し方は、9.11以降の混沌とした、形容しがたい靄がかかった戦争に当てはまる。
    イラク戦争前に発言された「危機の防止」という言葉は、危機管理にも聞こえるが、実際のところ相手の地を踏み、根絶やしにしようという勢いだった。これ

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    2016年10月28日
  • 現代思想の教科書 ──世界を考える知の地平15章

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    分かりやすい章立てと文章がとても嬉しく、読みやすい本だった。
    とっつきにくくないのが魅力的。
    何度でも読み返したい。
    気になった章から読み広げられそう。

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    2015年01月18日