石田英敬のレビュー一覧
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ネタバレ記号論とはなにか。歴史からここまでの新しい言説までをまとめたものである。知を愛するものであれば必読の書である。
この分野はコンピュータ、AIの発展の礎になっているし、そもそもメディアを探究する場合にも必要になるものである。
本書に「ヒトはみな同じ文字を書いている」、「ニューロンリサイクル仮説」を取り上げた箇所がある。ヒトが進化の過程で森で生活していた時期があるとされる。その森での生活でモノを見分けるのに使っていた視覚に関する身体の部位や脳の視覚野。これを文字を読むことに転用しているのではないかということの根拠にしているのである。
グラフィックレコーディングにおいて、文字を書く、絵を描くということは基本中の基本である。その学びにおいてこの考えは大変大きな示唆となる。 -
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放送大学の講義をもとにした現代思想の入門書。トピックごとに章立てされており、言語、記号、無意識、文化、情報とメディア、戦争、宗教、ナショナリズムと国家などの問題が取り上げられる。登場する思想家は、ソシュール、パース、フロイト、レヴィ=ストロース、ラカン、フーコー、ブルデュー、マクルーハン、フッサールなど。また、11・12章は西谷修、13章は小森陽一との対談となっている。巻末には読書案内が付される。
冒頭で著者・石田は、「今日における知と世界との関係」の特徴として「四つのポスト状況」を指摘する。すなわち、「ポスト・グーテンベルク」状況、「ポスト・モダン」状況、「ポスト・ナショナル」状況、「ポスト・ヒューマン」状況、というのがそれである。正直なところ、本編を読んでいる最中、僕はこの問題規定を忘れがちだったのだが(著者も無理やりそこに引き付けたりはしない)、最終章である第15章においてその観点から全編のまとめがなされ、「四つのポスト状況」が有効な視角であると納得することができた。
著者によれば「四つのポスト状況」は総合知としての「人文知」ないし「哲学」を失効させる。それに対して「来るべきユマリスト」(ユマリストとはルネッサンス以降の人文主義者を指す)が求められるとし、その要件として、1.メディア横断的な知の実践、2.ポスト理性の時代にあって「理性」の復権を目指す実践、3.多言語的で多文化的な教養に依拠する能力、4.自然と人工、生命と数理、リアルとヴァーチャル、意味と計算、情報と記号の、それぞれの「間」の関係づけを行いうる能力、を挙げる。いかにも抽象的だが、「来るべき」人間類型を描いているのだから具体性を伴わないのが当然ともいえる。どのようなかたちで四つの要件を満たすことができるのか、考えていくことが重要だろう。 -
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クロマニョン cinématographe運動の文字
フロイト 心の装置
記憶の補完→心の延長線としての身体拡張論
感覚器官系→知覚意識系→無意識
同時に忘却の装置でもある
アンドレ『身ぶりと言葉』
ライプニッツの普遍記号論『完全言語の探求』
P.61 64
ソシュールの言語記号学
技術的無意識
・記号はテクノロジーの文字による
・意味・意識を生み出す要素
・テクノロジーの文字は読めない
→メディアはテクノロジーの文字の問題
パース ダニエル・ブーニュー
フレデリック・テーラー『科学的管理法の原理』
ウラジーミル・レーニン
テイラー・システム→Fordism
libido経済
情報記号論
ボルヘス『学問の厳密さについて』
『記憶の人フネス』
Google言語資本主義
言葉の変動相場制
メディア再帰社会
クロード・シャノン -
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哲学の本は相変わらず難しいけれど、少し理解できるようになった気がする。
それでも最後のまとめはあまり理解できなかった。
とりあえず、いくつか心に残ったことを書き留めておく。
・フーコーのディシプリンという考え方
近代社会は規律型訓練のもとに成り立っている
学校や刑務所、病院など至る所にあって制服もその典型。これらのおかげで成功したとされる社会の再生産が行われる。
上手な刷り込みだと感じた。
・イメージの過剰の時代だからこそ、イメージの貧困に陥っている
・ナショナリズム
そもそもこの言葉をあまり知らなかったので勉強になった。
明治維新後日本は国家を作り上げてきたが、最近は国家をいじできなくなってきている。だから、本来の反対の意味である憲法を使って政治家が国民に対してナショナリズムを強制しようとしている。これは非民主的になっていく懸念がある。
・マークがついていないのがマジョリティ
女優、女医など女という枕詞をつけるのもマイノリティの証
不自然の区分になっている
19世紀までは西洋の同一性をもとにされた世界観であったが、20〜21世紀は差異を中心にされた世界観
ソシュールが言葉そのものに意味はなく、歳を生み出すためのものだといったように、全ての価値観もそうなのである。
ちなみにマジョリティは単に多いだけでなく、主要なと言う意味がり、マイノリティは従属していると言う意味も含まれている!
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ライプニッツのバロック記号論、思考を合理的に記す人工言語計画、哲学言語の探求、これを普遍記号論とライプニッツは名付けた。
直立二足歩行、手振りと言葉の並列進化。
アナログ・メディア革命、機会が書く文字の誕生。写真、レコード、映画、メディアとはグラフテクノロジーの問題。また、これは技術的無意識を生み出す。機会が書く文字を、コマやフレームを我々は正確に認識出来ない。そしてそれらにより、我々の意識が作り出される。意識生産。
テイラーシステム、フォーディズム、ハリウッド、マーケティング。ニーズではなく、欲望から消費が生まれるようにするべきである。リビドー経済、文化産業。消費を生産する。
デジタルメディア革命、全てを01のバイナリに。
受け手の注意力は奪い合うべき資源である。注意力不全、ハイパー・アテンション。
意味のエコロジー、自らの意識、意味の生活を自律的に制御できるのか?自らメディアを捉え返す回路を作る。この技術の時代であれば消費者でもそれは可能。
再帰性、内容や相手や状況に応じて、そのつどそれ自身のあり方を変化させて調整する。プラットフォーム化、読む人見る人使う人により、情報が刻々と変化する。
人々は自分たちの意識を、商品の時間を通して構成するようになる。 -
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「現代思想の教科書」石田英敬を久しぶりに読み直しみた。
放送大学「現代思想の地平」の講義を元につくられたこの本はタイトルのように教科書的(知識を教えることに特化した本)で、私としては退屈なところが多い。思考の動き、ゆさぶりがみられるのはゲストを招いた回で、特に西谷修さんを招いた回はよかった。
「正しい戦争」というものを問わなくなり、「権利があるものどうしの正当な戦」という言い表し方は、9.11以降の混沌とした、形容しがたい靄がかかった戦争に当てはまる。
イラク戦争前に発言された「危機の防止」という言葉は、危機管理にも聞こえるが、実際のところ相手の地を踏み、根絶やしにしようという勢いだった。これではやられたから、やりかえすという子供の殴りあいと、さして変わらない。
既に、根本的な解決の見通しは失い、未来が見通せなくなったのは、良き未来すら私たちが想像できなくなったからだろうか?
想像はすべての源とであり、到達すべき場所である。
私たちそれに向かって、なにができるかを考えるべきじゃないのか。