澤口俊之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者、澤口俊之の脳研究を纏めた主論でもあり体系的にわかりやすく解説したものだと著者自身が述べるように、論点がハッキリしている。脳科学的見地においては、8歳程度の脳の育成における臨界期が重要だという事だ。分かりやすいが、もう取り戻せないではないか!と、ショックだが、この主張は著者の別著でも述べられてきたもので、今更、初見でもないのだ。
言語や視覚系、絶対音感。バイリンガルの子供や日系二世と親の英語能力の違いを思うと、著者の言う「学習容易期」は確かにあるのだと理解できる。この本では他にもサヴァン症候群の子に、一般教養を教え込む事で脳のリソースが取られ、突出した能力が損なわれてしまう例も紹介される -
ネタバレ 購入済み
澤口先生の熱い思いを感じました
お子様やご家族などが発達障害と診断された…という方に向けた本です。
発達障害の原因には遺伝的なものと環境的なものがある…発達障害と診断されても一定の年齢までに治療をすれば完治または軽減する…といった内容が、先生の見てきた事例をまじえて書かれています。
社会や教育現場での間違った見識への危惧も、何度も書いておられます。
お子様の幼児教育についても言及されていますので、将来的に子供ができる予定のある方などにもおすすめできるかと思います。
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Posted by ブクログ
前置きが長く、本文もだらだら書かれている印象。ただ、内容は興味深く、ためになると感じました。
以下メモ
・教育の本質は知能(=適応力)の向上。目的は、現代・未来社会にうまく適応できる人材の育成。
・好奇心が強いほど学力や認知機能が高い。
・ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を日常的にすることで、知能や認知機能が向上する。(ただし上半身の有酸素運動はほぼ無効果) 毎日20〜30分程度が適当だが、睡眠時間のように自分に合った時間を見つけるのがよい。
・筋力増強運動やスポーツも重要。スクワットがおすすめ。サッカー・テニス・ダンスもおすすめ。足と道具を使った社会性スポーツが知能を高める。
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Posted by ブクログ
➡️現在もうすぐ4歳の長男と3ヶ月の長女がいます。
彼らのために親が出来ることは無いかという思いで読みました。以下気になったこと実践したいこと
✅ワーキングメモリを高めることが大切
✅ワーキングメモリとはある状況において適切に判断できるために使われる脳機能。
✅ワーキングメモリの向上には読み書きそろばんが重要
✅箸は4歳までに学ぶ。4歳以降では効果なし(辛い。。。)
✅報酬の予測 先を見て行動するスキルが身につく
✅報酬の予測にはとにかく褒めることが大切
✅2歳から4歳までにしつけをする(可愛くても我慢)
✅禁止行為のような社会の決まりは即時効果が有効
✅ダメなことをしたら体罰ありでもすぐ叱る -
Posted by ブクログ
ネタバレ脳科学的知見から、幼児の教育について書かれた本である。幼児の脳教育についての本であるが、IQ偏重型の脳教育本とは違い、HQという人間性知能を重視している点が特徴である。「未来志向的行動力」と「社会関係力」をIQに加えて重視しており、単なる頭の良さだけでなく、人間性の部分も脳教育の一つとして重要であると説く。
著者の『幼児教育と脳』よりも、非常に易しい文章と内容で、具体的な方法についても記述してある。要所が太字にもなっているので、著者の主張を手っ取り早く知りたい人は本書の方がおすすめである。しかし、より詳しく正確に理論まで知りたい人には、本書は物足りないので、『幼児教育と脳』の方も読むことをすす -
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やる気脳を育てる
【評価】★★★★☆
【誰にオススメか】
子育て世代(0歳〜8歳まで)
【メモ】
・前頭前野を育てるとやる気ある社会性のある人になる
・努力することを褒める
・8歳頃までの幼少期の環境や教育がとても大事
・脳は3歳頃までに基本的な構造が作られる
・乳児期(0歳〜2歳)までに必要な環境は『母子の良好な関係』であり、意識的な英才教育は不要。母子密着型育児をしていればそれだけで充分。
・豊富な環境刺激(自然の音、太陽の光、音楽『モーツァルトなどのクラシック)、家族の会話)
・魚をよく食べる幼児、箸をよく使う幼児はIQが高い。
・子供の脳を鍛えるにはワーキングメモリを育てる必要があ -
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発達障害は脳機能障害
改善はするが根治は出来ない
発達障害は「脳の個性」
4〜6歳が改善するにはいちばん適した年齢
うまくいけば数ヶ月、長くても1〜2年で改善できる
HQテスト、HQプロファイルから適切な改善方法を提供
ボールやぬいぐるみなどを山なりに投げて、両手でキャッチ出来るか(5歳以上の場合)楽しくすること
発達障害の子どもは4歳以降になっても箸をうまく使えない(補助箸は無意味)
当初は握り箸でもいいので、箸を日常的につかう
日常的に出来ることを重視、バラエティ番組をみる、公園て砂遊びをする、多少危険なことをあえてさせる、食事の時間を一定に制限するわ料理を一緒にする、おなかをくすぐって笑 -
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発達障害は脳の障害で改善も予防もできるという著者の本。第一章はひたすら繰り返しの念押しで読むのを諦めかけたが、その後の予防になると今後の子育てへの不安が楽しみになる気がした。
殺虫剤を使わない、テレビをやめてラジオが新聞にする、スマホを使わせない、受動喫煙もしない、外で遊ばせる、幼稚園の教育を調査する
肌で抱く、話しかける、2時間未満バラエティを見せる、時間制限法のしつけ、米と魚、炭酸コーヒー禁止、出産後1時間以内に15分抱く、夫に添い寝をさせる、離乳食には苦酢辛をやめる、口で柔らかくする
箸を使う、生活習慣を身につけさせる、自由な集団遊び、少ないおもちゃの園 -
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脳科学者 澤口 俊之先生の脳を身近に感じることのできる書。
もともとは「ちくま」(2000年1月号〜2001年9月号)連載の「ちょっとあぶない脳」より抜粋した17編に2編を加え,
大幅に加筆・修正し編集したもので2004年の新書。
いくつもの脳科学的知見をもとに、僕らの身の回りの様々な事象の解説を分かりやすくされているエッセー的脳科学書。
かなり不真面目に書いておられるがゆえに、読みやすく、笑いながら読める。
時には、やり過ぎというくらいな表現、木村●哉や某宗教団体をディスってたりするので、心配してしまうほど(笑)!
そして、毎度ながら自虐ネタも多い!
いたる所にアイロニー(皮肉)の効い -
Posted by ブクログ
ネタバレ表紙に見たことのあるオッサン・・・
「ホンマでっか!?TV」ほか、いろんなテレビ番組に登場している澤口先生の本です。
IQよりも大事なのはHQ(人間性知能・生きる力や社会性)
ワーキングメモリを鍛えることが大事
ということがまるで「ホンマでっか」の一言情報のように章立てされて構成されているので読みやすく、楽しく読めました。
なかでも「幼少期にきちんとしかることの大事さ」をきちんと書いてくれていたのがうれしい。他の本では「叱らない」ことが大事と言われてなんとなく違和感を感じていた中、ちょっと安心しました。
(というか私は叱りすぎかもしれませんが・・・^^;) -
Posted by ブクログ
ネタバレ脳の構造は、思ったよりもデリケートなんだなと思った。使い方一つでよくなれば、も危なくもなる。最近、ニューヨークのエンパイアステートビル付近で、上司に恨みを持ったアメリカ人が射殺したり、日本でも、駅構内でナイフを使い突然、切りつけたりと脳が暴走している人がいる。単に熱さが原因とは思えない。
今回の本は、あの「ホンマでっかTV!」に出演している澤口先生が書いている。あぶない脳の持ち主(?)だけに、あぶない脳が良く分かるということか。澤口先生の場合、よい方向に使ったおかげで、今があると言える。
脳は、思い込む癖があると述べられている。脳は、つじつまあわせが得意だとある。情報のコピペが得意な -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
近頃あぶない人が増えている。
大人も子どももすぐキレる。
羞恥心がない。
他人の迷惑を顧みない。
自分の正義が世界の正義だと勘違いしている。
しかし、われわれの脳は、本来かなりあぶないのである。
脳は働き者で精密だが、その分実に繊細で、構造も機能も、微妙なバランスの上に成り立っている。
ひとつ間違えば、取り返しのつかないことも起こる。
その一方で、適切に育み、うまく扱えば、人生を豊かにしてくれる(はずだ)。
身近な話題をもとに脳科学の知見を敷衍、「あぶない脳」から浮かび上がる、武器としての脳科学。
[ 目次 ]
第1章 精密にして危うい脳(まずは、ニューロンの話;脳を操る脳 ほ