林總のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ2年連続赤字レストランを改善する話。
標題の結論としては、50円のコスト削減の方が限界利益率が上がる。
限界利益とは会社が生み出した付加価値そのもの。それを高いものを売れば儲かる。
人件費削減だけではCVP分析の固定費を下げて利益が出やすくなる。
ただそれは会計上だけのことで実態の営業は厳しくなり、売上高そのものが下がる危険性がある。
コスト削減ばかりに主眼が行き、サービスが悪くなると変動費が減るがそれもまた売上高が結果的に下がる危険性を伴う。
アンケートボックスで顧客の声を聞き改善していた。
改善策としては、変動費のムダを削減する(材料のロスを減らす)
ムダな在庫を保有しすぎないようにする(在庫を早く資金に変えて回転させる)
赤字覚悟でも客寄せメニューを導入する(本では昔に仕入れた高級食材が賞味期限切れになりそうなため打ち出したお得メニューがあるという特別な状況であった。
期限切れになりそうなら、限界利益率は低くとも広告宣伝のために出してしまったほうがいいということ) -
Posted by ブクログ
ネタバレ(自分の勉強のためのメモ。筆者が書いてないことも追加しているので注意)
1.会計はだまし絵、隠し絵だ
「利益は差額概念なのだ」
2.現金製造機の効率を上げよ
バランスシートの左側:現金+現金製造機+製造中現金
現金製造機=固定資産
製造中現金=流動資産
バランスシートの右側:現金調達先(他人+自己)
他人資本(取引先、銀行)
自己資本(株主、儲け)
「利益が出たから現金が同じ額だけ増加するわけではない」
「現金はB/Sの左、利益は右。現金と利益は別物なのだ」
バランスを取るためには
①機械設備は自己資金又は長期借入金を充てる。
②売掛金+在庫<買掛金 とする。
すなわち 売掛金+在庫ー買掛金<0
という、他人のお金で商売している状態が理想。
売掛金:払ってもらうのを待っているお金
買掛金:払うのを待ってもらっているお金
毎月 お客から1000円もらえて取引先に500円払うなら破綻しない。
お客から500円しかもらえないのに1000円払うなら別運転資金が必要。
バランスシートからその会社のお金の回し方がわかる。
決算書の分析ポイントとして3つの指標をあげている。
①流動比率=流動資産/流動負債
流動資産=現金、売掛金、製品、半製品、仕掛品、材料
流動負債=買掛金、未払金
流動比率は通常200%を超えるのがよいと教科書に書かれるそうだが、
筆者はそれを否定し、売掛金+在庫ー買掛金<0 を必要事項としてあげている。
実際のB/Sから売掛金+在庫ー買掛金<0が読み取り得るのかは記されていない。
②総資産利益率(ROA:Return On Assets)
=経常利益/(流動資産+固定資産)
著者言うところの現金製造機が一定期間にどの程度利益を上げたか。
働いていない(現金を生み出していない)資産が多ければ分母は大きくなり、ROAは小さくなる。
従って不要資産を処分しROAを大きくするのが良いことになる。
しかし利益は絶対値ではなく、ある期間を区切った時の差額概念であるので、10年で利益を上げる可能性があるものを1年の判定で切り捨てる事にもつながる(基礎研究や新入社員教育など)。
③自己資本利益率(ROE:return on equity)
=経常利益/自己資本
これが低いということは借入金(他人資本)が多いという事で、業績変動リスクが大きくなる。
3.大トロはなぜ儲からないか?
原価50円のコハダを100円で売る(利益50円)場合と
原価250円の大トロを500円で売る(利益250円)場合では、
1個あたりの利益は大トロの方が大きいが、1月単位の売り上げ(利益)を考えるとコハダの方が大きい。
さらにそのために寝かせてしまう資金量も大トロの方が大きい(無駄が多い)。
商売でお金を考える時には、金額の高い安いだけではなく時間的要素を一緒に考える必要がある。
使ったお金が戻って来るまでの時間(現金の回転速度)が短ければ短いほど良い。
回転速度が速ければ1個の利益が安くてもトータルで高くなる。
また、売値と仕入値の差の総計という利益の他に、
使ったお金が次に使えるようになるまでの時間(滞留時間)という概念からも大トロは損である。
金額に時間を掛け合わせた、資金量という概念で考える。
「キャッシュは現実」
「キャッシュには色づけができない」
銀行口座に、ある時点で1億の現金があるのは事実だとしても、その1億が借金なのか、利益なのかはわかならい。
これがわからないと経営上過ちを犯すことになるので、現金の出所がわかるように現金の流れを可視化する。そのための書類がキャッシュフロー計算書である。
著者は3つの蛇口を持つ水槽でキャッシュフォロー計算書を説明する。
水槽には会社が1年間に作り出した水が貯まっており、これを営業キャッシュフローという。この使い道(蛇口)は大きくわけて3つある。
①投資・・・現金製造機(固定資産)の購入
②銀行・・・借入金の返済
③株主・・・株主配当
材料を買うお金や常時かかる経費などはお金の行き先に出てこないが、そういうものが売り上げと相殺された後に残ったのが営業キャッシュフローという事でいいのかな。
営業CF=当期利益(売上ー費用)+減価償却費ー運転資本増加額
運転資本=在庫+売掛金ー買掛金
だからいいんだろうな。
4.テストの見直しをしない子は成績が悪い
月次決算書で目標と実績を比較し、PDCAサイクルを回す。
会計は近似値。金額を比較するのではなく背後にある事実を比較する。
5.餃子屋と高級フレンチは、どちらが儲かるか?
・固定費 :売上に関係なくかかる費用・・・店の維持費
(例:店員の給料、家賃など)
・限界利益:売上金額ー変動費(材料費)
製品の単位あたり追加的利益
(例:餃子が一皿売れる度に増加する利益の追加的増分)
・損益分岐点売上
:限界利益=固定費 となる時点の売上
-
Posted by ブクログ
実家にあったので、読んでみた。そもそも、スルーっと受動的に読める本ほど、何も残らないという感覚を持っている(日本語でも「翻訳」が必要な本の方が、訳しながら自分の頭で置き換える作業をするので記憶に残る)。また「もしドラ」と同じく、ストリー仕立ての本の中に会計や経営のイロハをぶち込む作業は、今まであまりなかった分興味は引くが、結局どっち付かずの駄作になりやすいと思う。本書が設定する目的、読み終える頃には経営者の視点から「会計とは何か」が分かると言うのも言い過ぎ感がある。精々、5万から10万字のストーリー仕立ての本書にそのようなたいそうな役割を期待するのもはなから難しい。
ただ、社会人の常識として最低限知ってくべき(財務及び管理)会計の経営上の意味を、映画を見るのと同じ約2時間で楽しく学べると書として考えると、30万部(その後文庫化、マンガ化される)売れるのも納得。使えない会計は無意味、会計上のカネの流れ、つまりを元に、経営の何処が問題なのか、ストーリー展開で学んでいける。現場を知らない会計は経営には使えないと言う話。 -
Posted by ブクログ
経営、管理のビジネス書初心者入門編という感じでとても分かりやすかった。
特に、寿司屋のアンコウとフォアグラのどちらが儲かるかというのを例に出した比較は大変面白く、利益ポテンシャル(PP)の重要性も理解できた。
結局本紙のタイトルの答えははっきりとは出されていない。
限界利益で考えるのか、限界利益率で考えるのかで、変わってくる。
在庫回転率を目指すには個数を売らなくてはならない。
そんな単純なことを、数字を分かりやすく使って説明してくれた。
シンプルな式を用いて、自分の会社の全体像を計る方法を教養。
これに当てはめると自分の会社は完全に、限界利益率を上げるのに必死で、回転率を無視しているように思う。
回転率をひもといて、シンプルにしていかなくては未来はない。
とにかく、利益ポテンシャルを計算して、それを集中的に売ること。
これが一番の利益。