岬のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
なんというか、貴族で国の中で高い地位にいるというのは、、リスクと利益を天秤にかけ続けつつ、その天秤に自身の身の安全をのっけて、常にその腕の振りに目を凝らし続け、どうありたいかどう見えるかを両立し続けなければならない立場なのだと思うと、窮屈だし、自身や大切な人を自己の欲求のために実験体にすることも厭わない人達にたいして積極的に交流を取り続けるのもアリなのだと、そういうものだと、感情を自身から切り離して冷静に観察できなければならないのだな。
難儀な立場にいるのだなリゼルは。
と、同情してしまうけれども、生まれたときから、それが当たり前の環境で生活していれば、とりたてて苦痛に思うこともないのか?いや -
Posted by ブクログ
リゼル、ジル、イレブン。そしてクァトのサルスでの日常物語。
クァトは、念願のソロ冒険者となって、とっても充実した毎日を過ごしているみたいで、クァト視点でクァトが他のソロ冒険者や冒険者パーティと、どんな冒険を繰り広げているのか、めっちゃ知りたいとか思った。
そして、支配者さんとリゼル。
自分の他者操作理論を試せるなら躊躇しない。子供を、少年兵化して心に傷を負わせてしまうかも、という懸念もまったく配慮しないであっさり実行に移す。
そんな支配者さんを有用な人物であると捉えて、積極的に関わっていくリゼルの様子に、イレブンやジルが心配したり怒ったりする気持ちが分かったというか、めっちゃモヤっとした -
Posted by ブクログ
リゼル、ジル、イレブン。そして、クァトのサルスでの日常。
リゼルが社交的なおかけで、他の冒険者が関われる迷宮での、ドタバタ迷宮攻略が面白い。そして、リゼルが関わると、漏れ無く冒険者たちがお行儀よくなるが、リゼルが居なくなった途端にガラが悪くなるのが、また冒険者らしくて愛おしい。
冒険者という、いわゆるアウトローたちがなんとも可愛らしくて愛おしく見えてしまうのは、リゼルというフィルターを通してみているからなのかもしれない。
そして、陛下にリゼルの愚痴を言うイレブンも大概ず太い。許容している陛下も懐が深い。切れ散らかしてはいてもリゼルから離れようとも、暴走しようともせず、わがままと仕方がないの -
Posted by ブクログ
リゼル、ジル、イレブンの三人組にクァトが合流して、四人になったとしても、基本的にはソロで活動して、互いが必要な時にパーティとして活動する彼らの独特の距離感が良い。
そして、リゼルの支配者さんとの再会や、蜘蛛の老人との再会で思う、善悪は横に置いておいて、過去のイザコザも横に置いておいて、求めるものに一番の近道を選ぶという行動方針はなかなかに面白い。
自分を支配し、イレブンやジルがめちゃくちゃにした支配者に対して、恨みもつらみも怒りもない。ジルやイレブンが怒りそうだから、ジルに同行してもらうというだけ。
個人的な悪感情は、求めるものに対する道筋になんら影響がない。
そして、支配者も求めるものは真 -
Posted by ブクログ
イレブンと精鋭たち
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
蜘蛛という通り名の情報屋との交渉が、めっちゃカッコ良い。
かなり猟奇的で、護衛たちの命が軽すぎる交渉だけれど、裏社会は裏社会ならではの落としどころや、解決があるのだと、そんな流れが描かれていて、リゼルに甘えているイレブンからは想像できない振る舞いに、やっぱイレブン推しだわーなんておもった。
これまでの流れ的に、サルスという国に対して決して良い目では見れなかったけれど、一部の人達による馬鹿な行いを見て、国全体、もしくはその国民の全てがそうであると思うのは、違うのだよな、などとギルド職員さんや肉料理屋の店員、宿屋の婆ちゃんたちを見ていて思 -
ネタバレ 購入済み
安定のポヤポヤ感
今回のリゼル達は、なんかポヤポヤしてます。ポヤポヤとは何かと言われれば困るのですが、迷宮攻略も、1番困っていたのはジルとイレブンのことでしたし。
でもこうしている間にも、元の世界の王兄は着実に動いているわけですし、彼の研究が実ったら、リゼルの休暇は終わりなのですよね。
リゼルが本を読むのは、頭の中の知識だけは確実に持ち帰られるからでしょう。
いつになるのか。本当に帰れるのか。そろそろ明かされるのかもしれません。 -
Posted by ブクログ
リゼル、ジル、イレブンによる王都の日常物語。
三人が三人とも、互いに干渉しすぎない距離を保ちながら、互いに大切に思い、そして一緒のパーティであることを楽しんでいるのだなと伝わる数々のエピソードに、かなりほっこりとした。
リゼルが王都の冒険者たちに受け入れられていて、ジルは畏怖されていて、イレブンは恐怖されている。
他者から見たイレブンの異様性を垣間見れてちょつと、嬉しい。そして、イレブンと精鋭さんたちの、なかなかに特異な関係も見れて、イレブン&精鋭さんたちファンとしては、かなり嬉しかった。
冒険者女子会で、リゼルたち三人に質問をしにいった女冒険者さんの、
「興味なし、クズ、なんかズレてた -
Posted by ブクログ
リゼル、ジル、イレブンが王都へと帰る。そして、クァトは独りで里帰り。
「首輪を着けて野生にかえす」
とは、なかなかに秀逸な例えだ。大切なものを何一つ捨てる事なく、それでも自分を選んで欲しい。それは難しいことだよな。
あなただけ大切⋯というのは、簡単なような気がする。好きなものもあって、大切な人も場所もあって、どう生きるか、何を選ぶかの自由もあって、それでも貴方を選ぶ。
選ぶ側も選ばれる側も、なかなかに難易度が高い関係だよな、
クァトの別れと、トリオの母親と化していた副隊長との別れ、殿下との別れ、なかなかに染みた。そして、ジャッジたちとの再会には、ほっこり。いや、ジャッジたちだけではなくて -
Posted by ブクログ
クァトは可愛らしい。
宿主さんとお買い物に行って、スリをフルボッコにしたクァト。
ジルやイレブンよりも、とっつきやすいと思っていたクァトにブレーキがなかった現実に恐れ慄いていた宿主さんも可愛らしい。
ジルとイレブンが二人で晩酌してるシーンがあって嬉しかったなー。
リゼルを間に挟んでいるだけで、互いには無関心なのかな?なんて思うこともあったから、二人だけで何がをしている姿が見れて幸せ。そして、クァトの取り扱いで三人の力関係がでていて、凄く興味深い。互いが互いに求めていることがあり、それが正しく返ってくるからこそ、共にあれるのだろうな。
この三人の関係が好きだ -
Posted by ブクログ
リゼル、誘拐される。
リゼル、ジル、イレブンが協調するわけでもなく、行動を共にすることもなく、自身がやりたい事をやって、出来ることをし他結果が共同戦線になっていく。
誰かのためにではなくて、あくまでも自分のために動く。助けるのもかばうのも全て自身のエゴの結果だというのが、なんだか尊い。
誰かのためは、誰かのせい。
そうならないように、動く。
性格破綻の精鋭たちも、結局は自分のために動く。イレブンの下でリゼルの護衛に動くのも、精鋭たちにとっては自分のためなのだな。
奴隷さんという新しいキャラクター登場。そして、犬くん。
獣人ってどんな立ち位置なんだろう。
ヘビの獣人は珍しいとあったけど -
Posted by ブクログ
チビっ子になったリゼルと、戸惑いながらも、骨抜きにされて奉仕する大人たちの巻。
おりこうで、甘えん坊で、自分の可愛さを分かった上で、最大限可愛さをぶつけてくるリゼル。イレブンとジルの、あからさまに子供なれしてないぎこちなさと、大ざっぱさがとても良い。
イレブンにはしっかり抱きつくチビリゼルでも、精鋭さんには恐怖を感じて警戒する。精鋭さん、やっぱり怖いひとなんだろうな。
フォーキ団の生き残りは8人なのか。なんでイレブンについてきているのか、よく分からないけれど、イレブンからしか摂取できないものがあるんだろうな。
そこんところ、もうちょっと知りたい。
そして、リゼルとジルとイレブンで、お祭り -
Posted by ブクログ
ネタバレリゼルとジルとイレブンの楽しい冒険者の日常。
あと、リゼルの両親な従兄弟が登場。
お父さんが底しれぬ怖さを持つおっとりだったけど、お母さんがごっつい天邪鬼というか、素直に愛情表現が出来ないとっても愛情深い人で、従兄弟も大好きの一言をそのまま言えない天邪鬼という、なんというか、複雑だけれど愛情溢れる一族なのだなと、微笑ましい。
あと、陛下。リゼルの為に行動するのをリゼルに止められで激昂したり「躾が必要」と言ったりと、少々バイオレンス。
でも、リゼルは元の世界でしっかり愛されて育ち、今もまた愛されているのだなと、そんなエピソードがてんこ盛りだった。
リゼルとジルとイレブンは、相変わらず適度な -
Posted by ブクログ
イレブンと母親が、めっちゃ良い親子していた。あれだけ捻くれまくっている息子に、凄く愛情深くて優しいお母さんがいるって⋯
と思ったけれど、リゼルが言うようにイレブンの「命より刺激」という考えと行動にブレーキが無いのは、そういう気質を持って生まれたってことなのだよな。
もう、それを個性と認めて慈しむしかないのか。
そして、新天地の三人は、適度に個人で動き回りつつも、時間と気が合えば三人で迷宮に潜ったりして、大きな成果も出したりして、その会話はより仲良く遠慮の無いものになりつつも、すっごく可愛らしい。
ジルとイレブンも二人で酒を飲んだりしてるの可愛らしい。
そして、迷宮がつけた三人の名前が「冒険 -
Posted by ブクログ
リゼル、ジル、イレブンの旅立ち。
年少組二人の一人立ち。
三人が三人らしく、冒険者として活動。
過去が見える迷宮では、三人パーティを組むようになったからこそ、人の過去が気になったり、見られたくなかったり、見せたくなかったり、独りでいては到底味わうことのなかった感情の波に揉まれて、さらに三人が仲良くなったような気がした。
王都に馴染み、冒険者としてそこそこ知名度も高くなり、冒険者の貴族さんとしても親しまれるようになったからこその、王都からの旅立ち。
リゼルにとって、国を発展させ利を呼び込み、仕えるべき王は唯一人。そこには、自分を支える部下も、共に王国を支える同僚も、共に歩んだ友もいる。
あち -
Posted by ブクログ
ネタバレジル、リゼルに忠誠を誓う。
王や国に忠誠を誓うのではない。身分や立場が付随するものに頭を下げるのではない。
ジルは、自らが決めた唯一に忠誠を誓う。
王国が主催するパーティに、イレブンに引っ張られて参加したのかと思いきや、ジルに未だに纏わりつく公爵家のしがらみを断ち切るためにリゼルは参加したのだと分かった時の高揚感、凄い。
やー、ジルにとっての唯一になる事を受け入れたって事だよね。
ジルの歓喜と高揚感はとんでも無かろうさ。イレブンの服従とはまた違う、ジルとリゼルの関係性も良いね。
リゼルは帰還を望んでいるので、あちらに渡れるかどうか分からないジルとイレブンは、やきもきしてるだろうな。
リ -
Posted by ブクログ
リゼル、ジル、イレブンの三人旅。
ジルとイレブンは力押しというか、武力行使が前提だけど、リゼルはあくまで事前準備と根回しと交渉が主体。リゼルが事前準備した交渉事に、イレブンが力押ししようと乗り込んだら、あれ?コレって⋯もう相手の弱みは手中にあるじゃん、となるのカッコ良い!と思った。
リゼルは炭鉱に潜ったり、観光したり、商業国に迫る危機を救ったりしているけれど、それらの立ち回りは、大国の宰相であれば出来ないことをあえてとることで休暇を満喫しているとなるのは、なんとも尊い。そして、ジルやイレブンとの関係も、もといた世界に帰れば従うか従わせるかの関係しか作れないからこそ、対等関係を目指しているの -
Posted by ブクログ
リゼル、怖い!
身内にはちゃんと得をさせる。そして、二度と手を出されないように、徹底的に潰す。それを、言葉巧みに色んな人の手を経ることで、庇われた本人であるジャッジには気が付かせず、手を貸した人達は自分の利益のために行動したように思わせる。
ジャッジの店から商品を盗んだ店員が捕まって終わりかと思いきや、イレブンの替え玉として処刑されるまで叩き落とす。スルスルといつの間にか最悪へと転げ落ちていく店員や冒険者がむちゃくちゃ可哀想なのに、リゼルは清廉高潔なイメージのまま。
有力な政治家とか国家の幹部って、必要最小限で最高の成果をだすものなのかも。
そして、リゼルがイレブンを落とす時のエロさ。す