山田五郎のレビュー一覧
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購入済み
楽しく学ぶ
YouTubeで見るのも良いが、書籍のほうが場所や時間を選ばないので、便利。
とてもわかりやすく、面白く書かれているので、美術初心者でも楽しく学べる。 -
Posted by ブクログ
2025年9月、何故か急に西洋美術に興味がでた。
本当に何故か分からないから不思議。
いつも通り暇つぶしにTiktok見てたら、国立西洋美術館で印象派の展示が始まるよ〜って流れてきた。
へぇーくらいにしか思わなかった。
そんな私は幼少からファイナルファンタジーが好きで、天野喜孝さんの絵に夢中になり真似して描いていた。
なんだかその頃の気持ちがふつふつと、、、
で、特に何も考えずにいろんな絵を見てみたいなってだけで国立西洋美術館へ!
地獄の門とか彫刻があって綺麗な入口〜いざ入館!
、、、わからん。なにも、、、分からん。。。
なんの知識もないから絵作者の意図も読めず、写実的な絵画は綺麗だな〜って感想は持てても、抽象的なものはまっっっっったく分からず。
無知すぎて逆に新鮮、何も分からない中に放り出される環境、大人になってなかなかない体験。なんだか恥ずかしい!!!
で、とぼとぼ帰宅してからYouTubeで勉強しようと検索したら出てきたのが山田五郎さん。
分かりやすい、面白い。
どんどん話に夢中になり知識が増える。
そこからはもう本!本!なにか知識を得られる本!ってことで探してた時に出会ったのがこの本!
読みやすいという事は何より素晴らしい。
難しい言葉や専門用語で人を振り落とさず、誰にでも芸術の知識を分けてくれる、まさにサロンなどが栄えていた時代のような!芸術に触れる庶民の感覚!
、、、知らんけど。
最後まで飽きることなく夢中になって読めた。
知識も増えるし、さらにもっと知りたくなる貪欲な気持ちにもなる。
初心者に嬉しい1冊!!!
ひとにオススメしたい大好きな1冊!
ドガの事は少し苦手になったけども。
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Posted by ブクログ
ネタバレ古典主義→ロマン主義→写実主義→印象主義
歴史・宗教→同時代の現実→見たまま→感じたまま
同じ風景でも、写実主義のクールベは崖のディテールを、ブーダンは筆跡を活かして空を描き、モネは海面に映った夕焼けの光を描いている。
【印象派前】
・ターナー…イギリスで30年前に印象派を先取りした色彩の画家。
・ミレー…農民画家ではなく歴史(宗教)画家になりたかった。落穂拾いはキリスト教のルツ記が元。
2月革命で労働者が力を持ち、農民の絵を描かざるを得ない状況があり、評価もされた。
・クールベ…サロンに歯向かって初の個展を開く。
・マネ…オランピアの作者。印象派ではないが、攻める画家。面倒見が良く、リスペクトする若い画家が集まって後の印象派となった。
・ブーダン…海景画家と呼ばれる空の王者。
カリカチュアで稼いでいたモネ少年に本格的に絵を学ぶことと、外で風景画を描くことを勧めた。
外の光で描く、タッチを生かして描くという影響を印象派に与えた。
【印象派】
・バジール…金がなく自殺未遂や無心をするモネの絵を大金で買ってやり、自分は節制してモネを支えた。
普仏戦争で若くして戦死したが、仲間から愛された。
・モネ…「印象、日の出」は実はそこまでディスられていない。
日傘をさす女は3枚描かれているが、妻のカミーユと息子を描いたのは1枚目のみ。あとの2枚はカミーユを亡くした後に描いた浮気相手の娘。カミーユの死後は人の顔は描かなくなる。
・ルノワール…モネと筆触分割を開拓したが、人物画には筆触分割は合わず、印象派から離れる。
・シスレー…最も印象派らしい印象派とされる。生きている間には絵は売れず、生涯印象派を貫いて貧しい生活を送った。(印象派の作品が高値で取引されるようになったのは20世紀に入ってから。モネは長生きだったために生きている間に作品が売れた。)
モネ、ルノワール、バジール、シスレーは大親友。
バジールとシスレーはモネ、ルノワールに肖像画を発注して買い取ることで生活を支えていた。
・ピサロ…印象派最年長。庶民のモネ派とブルジョワドガ派の仲介役。自分と異なる世代、画風も認めて自ら取り入れる懐の深さがあったが、点描を印象派に入れようとして猛反対に遭い、印象派展が終わる。
・ドガ…特殊な性癖の持ち主で、頑固で口も悪く、女性差別主義者だった。
・カサット…ドガを師と仰ぎ、ドガに罵倒され続けながらも、難儀なドガを生涯支えた。
・ベルト・モリゾ…ブルジョワドガ派と庶民のモネ派の仲介役で、ドガの扱いに大変苦労した。マネを慕い続けるが思いは実らず、マネの弟と結婚した。
カイユボット…実家が莫大な資産家で、展覧会を開催し、仲間の絵を買い取り、印象派展を生前も死後も支えた。
【ポスト印象派】
スーラ…点描。もともとモネ派とドガ派で仲違いを繰り返していたが、仲裁役のピサロがスーラを印象派展に招き入れようとしてモネ達の強い反発を買い、印象派展は終了した。
セザンヌ…写真が登場した19世紀、リアルさを追求してきた画家達が悩んでいた中、絵が下手だったセザンヌは開き直った。時代が彼に追いつき、ピカソも影響を受けてキュビズムを始める。
ゴーガン…最期はタヒチで絵画を描き、原色ベタ塗りのクロワゾニスムという画法でポリネシアンの信仰を描いた。
ゴッホの弟テオが頼み込んで、わずか2ヶ月だけゴッホと一緒にアルルに住むが、ゴッホの耳切り事件が起き破綻。
ゴッホ…画商の弟テオのお金を浪費して生活。アルルの黄色い家には誰も来なかったのでテオがお金を出してやっとゴーガンだけがきてくれた。耳切り事件で切り落とした耳は馴染みの娼婦に届けるなどの行動で入院となる。娼婦ではなく、そこに通っていたゴーガンに届けたのではないかとの推測もある。
銃で自殺したとされているが、実際は不良に撃たれた可能性が高い。それでもゴッホは不良少年たちを責めず、遊んでやっていた。 -
Posted by ブクログ
やばいというより無茶苦茶面白いなあ。それぞれの画家の絵に対する分析も的確で唸ることが多いし、絵にまつわるいろいろ話も豊富。コラムでも、贋作者・贋作斡旋者(メーヘレン、オットー・ヴァッカー、フェルナン・ルグロ、滝川太郎)を取り上げ、ナポレオン、魔女、中世の動物絵画(ボドリー写本764)など、興味ぶかくて転げまわるぐらいだ。解説の文章は、ユーモアたっぷりで、まあ結構こちらを煽るような大げさなところもあるんだけどね。このへんは好みの分かれるところかな。
・ジョット「東方の三博士の礼拝」に1301年のハレー彗星大接近が描かれている。1066年の大接近も「バイユーのタペストリー」に描かれている。
・ウッチェロの人物描写がおざなりで、それが無表情かつ奇妙で、恐怖を誘う。
・マサイス「醜女の肖像」おいおい怪物かい?テニエルの「不思議の国のアリス」の挿絵のもとねたかもとか。
・ラファエロ「アテナイの学堂」プラトンとアリストテレスが描かれているのは、ルネサンスの本質が、古代ギリシャ文化とキリスト教の融合にあったことを絵画で示している。この対面に「聖体の論議」が描かれているのもそれを表している。
・ジャン・ジャコモ・カプロッティ(サライ)の「モナ・ヴァンナ」は、モナ・リザと同じポーズだが裸。
・ベラスケス「ラス・メニーナス」の技法が神業。視線を誘導するギザギザ構成。王女に合わせたピントは手前後方に行くにつれて甘くなっており、それでも人物が特定できるほどタッチが正確。赤のブロックや白の光点を並べて遠目には精緻な花飾りに見せている。筆のかすれで薄衣感を出し、単色のブロックを並べて明るい色調を生んでいる。印象派の筆触分割を先取りしている。
・シャルダンの「赤エイ」の血は、キリスト磔刑で流れる血を表している。
・フュースリ「夢魔」のモデルは画家が38歳で一目ぼれしたスイスの女性。夢で見た妄想を友人に手紙で書いたら、ドン引きされる。その女性は速攻で別の男性と結婚する。
・ルノワールの世界一有名な少女像「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」は母親がお気に召さなくて、使用人部屋にお蔵入り。下の二人の姉妹は節約で一緒の画面に描かされる。このイレーヌの娘一家、妹一家はナチスに虐殺される。
・レオ・レッサー・ユリィは初めて知ったドイツの印象派の画家。「夜のポツダム広場」の夜景がいい。
・ウォーターハウスはハムレットのオフィーリアを彷彿とさせるアーサー王伝説のスピンオフのテニスンの「シャロットの女」の狂気を多数描く。
・セガンチィーニの生い立ちが余りに悲惨。両親は育児放棄した挙句に早世。引き取られた姉には虐待され、国籍変更の手続きを放棄されて、12歳にして路上生活者になる。窃盗罪で入った矯正院で神父に画才を見出されて、ようやく道が開ける。30歳を過ぎるまで読み書きができず、生涯無国籍。
・アンリ・ルソーに似たジョージアのピロスマニ。
・ユトリロの生涯も悲惨。母親のシュザンヌ・ヴァラドンに育児放棄され祖母が育てるが、酒で寝かしつけられて8歳にしてアルコール依存者に。有名になって絵が売れると、自分より2歳年上のユトリロの友人と結婚した母親に張り付かれ、母親はユトリロを「貨幣製造機」と呼んで贅沢三昧。離婚した母親はユトリロを12歳年上の未亡人と結婚させ、その妻に収入を管理させる。毒母が亡くなると、妻と画商の言いなりになって過去の作品の焼き直しを描かせ続けさせられる。
・古典派と印象派を折衷した画風のラファエル・コランに師事した黒田清輝や久米桂一郎。その外光派は悪くないけどね。
・日本初の洋画家の山下りん。独自のイコンを描いた。 -
Posted by ブクログ
山田五郎がyoutubeにアップした最近のものをまとめたもの。面白い観点からのものやちょっとマイナーな画家などを結構取り上げているのがなかなか興味深い。
・神や聖人にリアルな肉体を授けたルネサンス
・ボスの16世紀の偽医師の脳手術の絵
・さまざまなバベルの塔の絵
・やりすぎて逆に不自然なところがいいのがマニエリスム
・レンブラントの人生の明暗を映し出す自画像
・有名なザビエルの絵は日本人の作で、ザビエルをレイノーゾ、プッサン、ヴァン・ダイク、」ゴヤ、グエルチーノ、ルーベンスなどたくさんの画家が描いている。
・ダヴィッドのレカミエ夫人の薄着は古代ギリシャ風。寒かったろう。
・降霊させてその人物を描いたブレイク
・王が愛した魔性の女の肖像画ーヘレーネ・ゼードルマイヤー、シャルロッテ・フォン・ハーグン、ローラ・モンテス、レディ・ジェーン・ディグビー
・画商という仕事を近代化させた印象派の育ての親ポール・デュラン・リュエル
・19世紀末の退廃的画家ロップス
・自然界の法則と死を見つめ続けたホドラー
・帝国末期ウィーンの鬼才ゲルストル ーシェーベルクの奥さんと駆け落ちした。
・意外と恵まれていたエゴン・シーレ ー恋人への仕打ちが酷い。
・ビアズリーとオスカー・ワイルドの対立
・日本のお札の父キヨッソーネ
・江戸文化などの古き良き日本を愛しすぎたジョルジュ・ビゴー
・岸田劉生と娘の蜜月は9歳まで
・横山大観、芥川龍之介、江戸川乱歩たちを唸らせた岡崎出身の夭折の天才村山槐多
・謎の失踪を遂げ、その後に偽作が出回った版画家の藤牧義夫 -
Posted by ブクログ
ヘンタイと銘打って、ルネサンス(ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ)、バロック(カラヴァッジョ、ルーベンス、レンブラント)、印象派前夜(アングル、ドラクロア、クールベ)、印象派(マネ、モネ、ドガ)を取り上げて、非常にくだけた口調で縦横無尽に論じている。天才的な芸術家たちなんだから、いろいろこだわるところがあるだろうし、聖人君主じゃあるまいし、変なところはあるさ。まあ、それぞれあるわけだよね。本当の変態はドガだけだな。ヘンタイと言いながらも、きちっとそれぞれの画家の歴史的な位置づけや優れたところを的確に論じているところが優れものの本。まとめるには内容がありすぎて無理。読んでいて無茶苦茶面白いぞ。トークのお相手が、結構世界史も美術にも無知なのが、逆にいいのかも。一般人的な驚きがいいね。
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Posted by ブクログ
題名に偽りなし。本当にめちゃくちゃ印象派のポイントが明確にわかるし、それぞれの画家の業績や人柄までも分かってしまう。語り口もユーモアを交え、適当に素人のアシスタントの合いの手も絶妙。裏事情的なこともいっぱいあって、これまた面白い。というかあきれることも多い。
印象派の礎となった、ターナー、ミレー、クールベ、ブーダン、ヨハン・ヨンキントンなどのことが詳しく述べられていて、なるほどと思うことがたくさんあった。オランダ人のヨンキントンがフランスに空を大きく描く風景画と外の光で描くことを初めて持ち込んだとは初めて知った。オランダは山がなく、空が大きく見える土地だからね。
金持で、印象派の画家たちと親しく混じり、金銭面で多大の援助をした、自身も画家だったバジールやカイユボットの生涯もよく分かった。彼らのことも含めて、画家たちの交友関係にもかなり触れられているのは興味深い。
ベルト・モリゾにも一章割かれているのはいいね。マネがぽっちゃり女性が好きで、細身のモリゾを弟子に取らずに、ぽっちゃりのエヴァ・ゴンザレスを弟子に取ったのはそのせいだろうし、奥さんのシュザンヌもぽっちゃり。モリゾはこのシュザンヌを嫌っていたらしい。
このシュザンヌについても、やれやれという感じだ。マネの親父がティーンエイジャーの3兄弟のピアノ教師に、21歳のシュザンヌをあてがって、1年後にシュザンヌが誰の子かわからない子どもを産んでしまう。親父の子どもといううわさもあったようだが、マネはシュザンヌと同棲するようになり、7年後に入籍する。この子どもレオンを認知するのはかなり後。
ドガもなかなかやばい。女性には声もかけられないぐらいで生涯独身。晩年は密かに少女フィギアを作りためていて、死んでから関係者がドン引きだったそうだ。印象派展では毒舌を吐きまくってひっかきまわした。そのドガを最後まで世話したカサットは偉大。
モネは頼ってきた死んだ友人の妻アリスと子どもたちをそのまま受け入れたようだが、友人の死の前からそのアリスと関係があって、連れてきたピエールがモネの子だということは定説になっているらしい。
そうそう、ゴッホは自殺ではなくて他殺だったと知って、びっくり。これを妻に話したら知っていたので、これまたびっくり。避暑に来ていた金持のやんちゃ坊主にやられたらしいのだ。その本人が晩年になって告白している。
印象派前夜、印象派、新印象派、ポスト印象派まで画家一人一人にスポットライトを当てて語られていて、読み終わって充実感がある。 -
Posted by ブクログ
星の如くあるYouTubeチャンネルの中でも楽しく芸術が学べるという稀有な山田五郎先生の教養講座の書籍版。年表、人間関係から始まり本編が述べられる。文章で読んでもやっぱり楽しい。
読んでいて認識が変わった人は多いが特に3人。レオナルド・ダヴィンチは大チャンスの初仕事でも初の技術を試すアーティスト気質。セザンヌは絵が下手。だからこそ現代絵画に繋がったという事。そして3人目がルソー。ピカソも憧れる(ルソーの絵も買った)天才でなく天然。上手く言語化できないけどルソーの生き様と絵を見ていると元気がもらえる。あとジャングルの絵(複数ある)は本人の適性が活かされた事もあるがやはり傑作だと思うを