あらすじ
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「ゴヤが描いた史上初ヘアヌードのモデルは誰?」「画家シッカートが切り裂きジャックの正体!?」など
名画の謎を山田五郎氏が徹底解説!
面白くて教養も身につくと大人気!登録者数50万人超のYouTubeチャンネル「山田五郎 オトナの教養講座」、大好評の書籍化第2弾です。
第1弾で好評だった人物相関図&年表付き。
YouTubeではバラバラだった各画家の動画を時系列にまとめ直しているので、西洋絵画の流れや画家同士の関係性も楽しみながら学べます。
YouTubeでは語られていない本書初公開の内容も収録!YouTubeチャンネルのファンはもちろん、まだ見ていない人でも楽しめる一冊です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
山田五郎さんのYouTubeチャンネルの内容をまとめたシリーズの2冊目。アーティスト個々人の個性や時代の流れなどがわかりやす紹介されていて、アートに親しみやすくなります。基本的にどれも動画を拝見してますが、その復習としても面白いですし、事前に読むのもあり。良書ですね!
Posted by ブクログ
やばいというより無茶苦茶面白いなあ。それぞれの画家の絵に対する分析も的確で唸ることが多いし、絵にまつわるいろいろ話も豊富。コラムでも、贋作者・贋作斡旋者(メーヘレン、オットー・ヴァッカー、フェルナン・ルグロ、滝川太郎)を取り上げ、ナポレオン、魔女、中世の動物絵画(ボドリー写本764)など、興味ぶかくて転げまわるぐらいだ。解説の文章は、ユーモアたっぷりで、まあ結構こちらを煽るような大げさなところもあるんだけどね。このへんは好みの分かれるところかな。
・ジョット「東方の三博士の礼拝」に1301年のハレー彗星大接近が描かれている。1066年の大接近も「バイユーのタペストリー」に描かれている。
・ウッチェロの人物描写がおざなりで、それが無表情かつ奇妙で、恐怖を誘う。
・マサイス「醜女の肖像」おいおい怪物かい?テニエルの「不思議の国のアリス」の挿絵のもとねたかもとか。
・ラファエロ「アテナイの学堂」プラトンとアリストテレスが描かれているのは、ルネサンスの本質が、古代ギリシャ文化とキリスト教の融合にあったことを絵画で示している。この対面に「聖体の論議」が描かれているのもそれを表している。
・ジャン・ジャコモ・カプロッティ(サライ)の「モナ・ヴァンナ」は、モナ・リザと同じポーズだが裸。
・ベラスケス「ラス・メニーナス」の技法が神業。視線を誘導するギザギザ構成。王女に合わせたピントは手前後方に行くにつれて甘くなっており、それでも人物が特定できるほどタッチが正確。赤のブロックや白の光点を並べて遠目には精緻な花飾りに見せている。筆のかすれで薄衣感を出し、単色のブロックを並べて明るい色調を生んでいる。印象派の筆触分割を先取りしている。
・シャルダンの「赤エイ」の血は、キリスト磔刑で流れる血を表している。
・フュースリ「夢魔」のモデルは画家が38歳で一目ぼれしたスイスの女性。夢で見た妄想を友人に手紙で書いたら、ドン引きされる。その女性は速攻で別の男性と結婚する。
・ルノワールの世界一有名な少女像「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」は母親がお気に召さなくて、使用人部屋にお蔵入り。下の二人の姉妹は節約で一緒の画面に描かされる。このイレーヌの娘一家、妹一家はナチスに虐殺される。
・レオ・レッサー・ユリィは初めて知ったドイツの印象派の画家。「夜のポツダム広場」の夜景がいい。
・ウォーターハウスはハムレットのオフィーリアを彷彿とさせるアーサー王伝説のスピンオフのテニスンの「シャロットの女」の狂気を多数描く。
・セガンチィーニの生い立ちが余りに悲惨。両親は育児放棄した挙句に早世。引き取られた姉には虐待され、国籍変更の手続きを放棄されて、12歳にして路上生活者になる。窃盗罪で入った矯正院で神父に画才を見出されて、ようやく道が開ける。30歳を過ぎるまで読み書きができず、生涯無国籍。
・アンリ・ルソーに似たジョージアのピロスマニ。
・ユトリロの生涯も悲惨。母親のシュザンヌ・ヴァラドンに育児放棄され祖母が育てるが、酒で寝かしつけられて8歳にしてアルコール依存者に。有名になって絵が売れると、自分より2歳年上のユトリロの友人と結婚した母親に張り付かれ、母親はユトリロを「貨幣製造機」と呼んで贅沢三昧。離婚した母親はユトリロを12歳年上の未亡人と結婚させ、その妻に収入を管理させる。毒母が亡くなると、妻と画商の言いなりになって過去の作品の焼き直しを描かせ続けさせられる。
・古典派と印象派を折衷した画風のラファエル・コランに師事した黒田清輝や久米桂一郎。その外光派は悪くないけどね。
・日本初の洋画家の山下りん。独自のイコンを描いた。
Posted by ブクログ
山田五郎先生によるYouTubeチャンネルの書籍版続編。前作と比較するとやや知名度が劣るきらいもあるが内容は十分面白い。前作と異なり自分はまだ見ていないが画家もあったので今度は動画を観るのが楽しみ。なので視聴後に再度感想を述べたいと思う。
Posted by ブクログ
絵画の解説本と思って読んだが、他の絵画の本より圧倒的に絵の数が多くカラー本ですごく良かった。
2ということは前作の1があるんだろうが、そちらは読んでいないのでこれから読みたいところ。
絵画の本は中野京子さんが有名だが、山田五郎さんにこんな知識と才能があったとは…この出会いに感謝です。
はじめましての画家も多く、この本を読まなかったら知らなかったものが数多くあった。
セガンティーニはその一人で生い立ちやその生涯にも興味深いものだった。
Posted by ブクログ
美術年表や関係図が最初に載っていて私のような初心者でもわかりやすく、興味を持ちやすい。
ただ、図版や資料が沢山載っていてありがたいが、ページ構成が読みづらい印象を持った。
その画家の生き様や絵の解説を読み進めると、「こいつの生き方嫌いな感じする、けど作品には惹かれる…」みたいなことが多く、「まあ天才どもとはいえ所詮人間だしな」という感想と「こんなん人間手で描けるん? 理解ができない」という感想が入り混じりちょっと情緒が乱れたかも…
Posted by ブクログ
ごちゃごちゃしていてわかりにくいという書評には同意するが、高尚な解説書とは異なる誰もが親しみやすい糸口からの美術解説書であると感じた。個人的に"世界一やばい"などと書いてある本は信用しないことにしているのだが、新しい説なども盛り込まれており予想に反して面白かった。
Posted by ブクログ
YouTube「山田五郎オトナの教養講座」の内容をコンパクトにまとめた第2弾本。QRコードがついていて、気になる項は該当の動画に飛んで、より楽しむことができる。すごい時代になったな。本と動画が楽しめるなんて。
この本は目次と年表が好き。私はアート初心者なので目次から楽しい。そして内容も面白い。先駆者?先輩?の絵を並べて提示してある事も多く、私にもそのモチーフがよく分かった。難しい美術用語が優しく説明してあるのも嬉しい。
ごちゃごちゃした絵だなと思っていた絵のその理由がこの本を読んで、「ああ。他視点で描かれているから、ごちゃごちゃ感があるのか」と納得。用語がわからなくて「ごちゃごちゃした絵」だったものが、「他視点で描かれた絵」になりました。自分の頭の中が整理させるのも嬉しい。
Posted by ブクログ
やっぱり昔の絵って面白い!!!ギリシャ神話とかに関係した絵とかさ、読み解くのが面白いんだよね。例えばさ、羊飼いが三美神「アテナ」「ヘラ」「アフロディーテ」で一番美女だと思った女神に金色のリンゴを渡すシーンがあるんだけど、アテナの近くに、アテナが昔討伐したメデューサの首がついてる盾が置いてあったり、ヘラの近くに孔雀がいたりとか、色々細かくてっさ。面白いの。