化野燐のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレアルバイトの古屋は遺跡発掘現場で運悪く死体を発見して警察に連行されてしまう。無実を主張する中、委員会から依頼を受けた私設研究所に所属する文化財専門のトラブルシューターで「考古探偵」の異名を持つ、『一法師全』の登場によって事件は予想もしない方向に発展していく・・・・
考古学とミステリーの組み合わせがなんか面白そうなので読んでみました。
鋭利な頭脳とカミソリの様な態度の『一法師全』の推理と考察がなんとも気持ちいいです。
発掘現場や銅鐸の事なども詳しく書かれているので、ミステリー部分だけではなくそちらの方も楽しめる小説だと思います。 -
Posted by ブクログ
今回副題にあるとおり、探偵・一法師全は出てきません。
いえ正確には事件の渦中には登場せず、
最後の最後に謎解きだけ。
そのため主人公の古屋くん目線で終始事件が進行します。
ストーリーはテンポ良く進んで面白かった。
犯人の動機やトリックはちょっと納得しづらかったけど。
前作でかなりイライラした主人公の意志薄弱ぶりは、
本人(結果はともかく)自覚・反省してがんばってます。
が、たびたび自分の言動や行動に「凹んで」いる割に、
改善する努力というか変化が見られないし、
落ち込み方も後ろ向き。
やはり好感が持てなくて感情移入はできなかった。
陸の孤島(?)で誰が犯人かという状況なのに、
人の話をそんな -
Posted by ブクログ
おそらくは主人公であろう古屋くんは今回も不憫というよりは残念な人。どうしてそこまで騙されやすいのか…とは思いますが、一法師の言葉をあれだけきっちり覚えていることからすると、頭はそこそこいいのかもしれない。女で失敗するタイプかもだけど。
初めの巻からずっと引っ張ってる謎がろくに解き明かされないどころか判断材料も与えられずにちらちら見える書き方は、この人の書き癖なんだろうか。蠱猫シリーズでもそういう面があったと思うけど、正直ときどきイラッとします。
このシリーズはせっかく考古学探偵と銘打ってるんだから、もうちょっと考古学の部分を出してほしいな。今回は考古学というより民俗学だよね。 -
Posted by ブクログ
相変わらず、視覚イメージしづらいなぁこのシリーズは。
自分が文系(地理・歴史)を得意じゃないからなのか、サクサク読んでいると途中で色々とわからなくなる。
ミステリーとしては難しい方ではないのでしょうが、京極堂シリーズやS&Mシリーズより理解しづらいです。
それとも単純に空間認識能力に欠けているだけなのかな…?
きっと私は成長途中の古屋君以下なんだろう、と思い知らされて凹んだ第2巻。
1巻では感じなかったけど、古屋君を貶して阿呆の子扱いするのは、呉さんじゃなくてやっぱり一法師さんが適任!
だから次はちゃんとその場で叱ってやってくれることを希望!! -
Posted by ブクログ
探偵物ということに惹かれて購入。
シリーズ一作目だからか、
考古探偵、一法師全(いっぽうし・ぜん)とは何者か、
所属する千装(ちぎら)文化財研究所とは、
といった詳細は不明のまま次作へ持ち越し。
探偵役としての一法師全については、
当初の冷たい印象とは裏腹に結構熱い人でした。
博学なのは正統派(?)ですが、
老成したというか完成された感じではなく、
人間的に若く振れ幅がある(?)というか。
う〜ん、説明しようとすると難しい・・・。
ミステリーとしては、
考古学が絡められていて面白かったです。
ただし、
一部だけ時系列がいじられていたり、
後半になって準主役(?)が新事実を告白したり、
主人公