茨乃のレビュー一覧
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魔界最強の姫が、人間文化に勝利するために何故か孤独のグルメする話(で、タイトル通り毎回負ける)。
魔界パートはシリアスながら魔法や官職の名前で笑わせに来る。人間界パートでは普通のグルメ小説のようになるのでそこのギャップも楽しい。しかしたまに、狂人のような料理人が出てきたり、カレーの辛さのあまり店員を爆殺させてしまったり(その後あわてて蘇生)、突拍子もない描写が入ってきて読者を油断させない。しかしキワモノめいていて、根底を人情的な要素が支えていて妙な安定感もある。
カクヨムで連載を読んでいた時は「ヴァルアリスの一人相撲感、敗北を続けている後ろめたさ」のようなものが強い感があったけど、書籍版で -
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死という誰もが避けて通れない終焉。必ず訪れるが故にそのときをどう迎えるのが幸せなのかは三者三様の考え方があることでしょう。
しかし、死ぬことがなくなった世界になったら人はどうなるのでしょうか?
心臓が止まっても意識を保ち生前と変わらず動くことができたら、たとえ体が腐敗しても生に固執するのでしょうか?
それとも死ねないことを嘆き永遠の眠りに就くことを願うでしょうか?
そんな世界で、死者に永遠の眠りを与えることができる「墓守」の能力を持ったアイ。
村の住民みんなに愛されていると思っているアイが、村の実情を知ることとなりましたが、この世界を旅することで、何を感じ、どんな答えを出すのか?
この先、どの -
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地球が死に、それを補うために星のシステム全てを時計仕掛けに置き換えた世界でのファンタジSF
中々ぶっ飛んだ設定で、うまく料理すれば、本格SFにもできそうな題材。ラノベとしてかいてしまうには勿体無いくらい。シリーズとして書くからには、世界設定を小出しにしてそれに絡めてストーリーを進めてくんだろうけど、圧倒的な世界観で押しつぶされるような感じのSFで読んで見たいという気持ちもあります。
この設定以外は綺麗に纏まったラノベ。中盤から主人公の才能が生かされる場面が続き、読んでて痛快でした。
主人公のビジュアルが可愛らしすぎで男に見えないのが玉に瑕ですが、まあよしでしょう。 -
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今回は妙なメッセージを受信したマリーたちが、その発信元を追っていったらとんでもないものを見つけて・・・という話。
相変わらずナオト&リューズのバカップルぶりは痛快だし、それに巻き込まれたり呆れたりするマリーには同情しちゃうし、一歩引いた視点から見守るハルターには大人の魅力を感じる。
1巻が高評価だった人なら引き続き楽しめるでしょう。
一つだけ難点を挙げるなら、クライマックスの導入が
”マリーが無力さを痛感して凹む→そこにナオトが現れ彼の閃き等により事件収束に向かう”
という1巻と同じパターンだったことか。
この手の王道パターンは好きなので別にいいんですが、さすがに何度も使われると -
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Posted by ブクログ
原作1巻分を、全3巻で過不足なく消化。
密度構成、コミカライズとしては極上の部類だと思う。
原作は、そもそも感情移入するべき余裕がなかったんですよね。
死者と起き上がりの死者と不死者と生者と正常な墓守と壊れかけの墓守と壊れた墓守とハーフと、と、そもそもメインキャラの人数に比して「人種」が多すぎる上に、(あえてだろうけど)誰かが指摘発言するまでそれらの差異がロクに描写されないから、わっかりにくくてイマイチピンとこなかったから余計に。
コミカライズできっちりビジュアル化したことでそのへんがボカされて、ようやく普通に物語として楽しめるようになった感。ラストは素晴らしい。
原作2巻以降は、肝心のキ -
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ネタバレ死者の100万都市オルタスを出たアイたちが最初に向かうことになったのは学校でした。といっても普通に転入したわけじゃありません。15歳未満の子供がいない世界なので、15歳の子供がいる今しか学校に行くチャンスがない等と説得され、行ったことのない学校に連れてこられ不安を感じる12歳のアイでした。もっとも、いきなり授業で穴掘りをさせられることになり(普通は変に思うはずですが)逆にアイは自信を取り戻したりして、ほんとに変な子です。もちろん穴掘りが得意だからなんですけど。
この学園、学生に穴掘りさせるくらいなのでまともじゃなく、また、通ってる学生たちも変な力を持つ者ばかり。結局この学園を脱走するまでの -
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