ドリヤス工場のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
▼普通の本だと思って衝動買いしたら、マンガでした(笑)。オモシロかったです。
▼「文学界」だったか、いわゆる「ザ・文芸誌」に連載されたものらしく。夏目漱石やら太宰治やら、いわゆる<近代日本文学の有名作家たち>の人生トリビアを紹介する内容です。
▼話の作りは、現代(2020年代なのかな)が舞台で、とある出版社に勤めている女子がいます。いわゆるオタク的な趣味の女子なのか、でもそんなに特段、近代日本文学大好き女子ではない設定。その女子さんが、毎回、<菊池寛さん>から文豪たちの人生について、教えを受ける、という舞台設定。
▼菊池寛さんは、<胸像>だったり<レリーフ>だったりします。それがしゃべり出します。(だからこの女子が勤務している出版社は文芸春秋社なんですね。そういう胸像なんかが置いてあるのですから)
作者のタッチが、絵柄が、明確に <水木しげる風> とでも言うべきおとぼけ感があって、僕はなんだか大好きでした。中身は、知っている話も知らなかった話もありました(私は結構年期の入った、かつ好みの偏った、近代日本文学好きなので‥‥)。でもなんだか、勘所は良く抑えられているなあと思います。
あと、文学作品の価値や好みや批評には、決して入っていかない。そこンとこの確信犯的な距離感も絶妙。
それにしても文豪さんたちは、あまり友人や家族には居て欲しくない我儘勝手な人が、なんと多いことよ(笑)。 -
Posted by ブクログ
「タイパ」重視と言われる時代に文学作品までこうなるとは思っていませんでしたが、中々に面白かったです。
最近よく隣の席になる新しく出来た友人が大の水木しげるファンであり(渋い…)、私が読書好きだと知って貸してくれました。
と言ってもこれを書かれたのは水木さんご本人ではなく、自称「パチモノ同人作家」のドリヤス工場さんが水木さんの作風で書かれたものです。
水木しげるさんは鬼太郎位しか見た事ないのですが、そんな私でも驚きのクオリティ。
シリーズ四冊目の本作は『痴人の愛』『ヴィヨンの妻』『外科室』等、割と有名な所が収録されていて他にも江戸川乱歩、エドガーアランポー、宮沢賢治、小川未明、など錚々たるメンバーです。
読んだ事の無い作品もあり大変興味深かったのですが、『痴人の愛』を10ページでしかも漫画で読むと身も蓋もない変愛物語になっていて、こんな話だっけ?!と困惑。ドーンと裸のナオミが四つん這いになった譲治に跨り「あたしが要るだけいくらでも金を出すか」と言いやるシーンは爆笑してしまいました。
『赤い蝋燭と人魚』は元が童話なので漫画で読むと雰囲気が出て凄く良かったり、特に『インスマスを覆う影』はホラーみが強いので水木しげるさんそっくりの作風が非常にマッチしていました。
10ページに纏めるのが大変だったとドリヤス工場さんも仰ってましたが、文学作品は文章の流れの美しさを楽しむものでもあると思うのでそれはそれは大変だったろうなあと、素直に読みつつ感心しておりました。
あとがきにもあるように、要約要点のみを読むのが勿体ない作品もあるので本当は原本を読むのが良いのでしょうが、文体も癖があったり現代人の我々は時間に追われていたりするのでハードルが高いのかも知れません。
なのでこのシリーズが累計70万部突破しているのも頷けます。
何故か本作を読み終えて思ったのですが、この時代の時間の流れと今の時代の時間の流れがどうしてこうも違うように感じるのかなと考えてしまった時に、人間はAIに既に支配されているのじゃ…と傍らのスマホを見て少しゾッとしました。
上手く付き合って行きたいものですね。
まあ私の妄想癖はさて置き、知っている文学作品も漫画になる事により新たな発見がありましたし、気になりつつも知らなかった作品も読んでみようと思えましたし、良質な時短作品でした。
さてさて、お次は「タイパ」とは真逆の『犯罪者』『Q』を同時進行で読んで行こうと思います。 -
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異世界ものが苦手な人も楽しめます。トホホ感満載で、化学繊維の服を大量生産して大儲けすることを思い付くものの、作り方知らないしと一瞬で諦める感じがリアルです。異世界に行ったところで急に活躍するわけでもない、現実感のある作品です。
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Posted by ブクログ
ネタバレ過去の国内外有名文学作品を、水木しげるタッチのマンガで10ページ程度に無理やりまとめたシリーズ、第三弾。
「蜘蛛の糸」、「山椒大夫」、「春琴抄」、「父帰る」、等誰もが名前くらいは知っている作品から、「学問のすすめ」、「共産党宣言」等文学作品ではないものや、「海底軍艦」という全然「必修すぎる」とは思えない作品まで、収録内容は多岐にわたっているところが本書の特徴。
そして、何といっても著者の水木しげるのイタコ漫画家っぷりはすばらしく、どうみても水木しげる本人が書いたとしか思えないレベル。これで、「若草物語」や「春琴抄」、「初恋」などを描かれた日には原作の切なさみが全てぶち壊しである(誉め言葉)。
なお、少々横道にそれるが、上記「海底軍艦」はもしや、と思って調べてみたら、東宝映画の「海底軍艦」の原作との事。ただ、原作には映画で出てくる怪獣「マンタ」は出てこず、映画はほぼ別物。ただ、著者が本書で描く海底軍艦「電光艇」のビジュアルは映画の轟天号に寄せているので、そこはちょっとうれしかった。 -
Posted by ブクログ
タイトル通り、マンガで読む文学名作劇場。ただし、マンガのタッチは水木しげる完コピで、内容も「10ページくらい」なので大幅に端折っている。
古今東西の作品が満遍なく取り上げられていているが、なにせ内容が大幅に端折っているか、部分的に紹介されているだけで、おまけに全部が水木タッチなので作品によっては違和感ありまくりで、原作のイメージを損なっている(笑)。
その最たるものがチェーホフ「桜の園」。チェーホフが見たら激怒するレベルではないか?(笑)。
一方、小林多喜二「蟹工船」や江戸川乱歩「人間椅子」などは違和感なく読めた。
本書以外に、同著者で同じシリーズがあと2冊ほどあるようだが、個人的には、著者のようなイタコ漫画家を集めてそれぞれに名作劇場を描いてもらったほうがより面白いシリーズになったんじゃないかと思った。
特に田中圭一が描く手塚風、永井豪風、本宮ひろし風、宮崎駿風や、北村ヂンの藤子F風、すべてぬげの高橋留美子風等々はすごく読みたい!