あらすじ
「芥川賞を私に下さい」と選考委員の佐藤春夫に手紙を出した太宰治。中原中也と小林秀雄のある女性をめぐる三角関係。谷崎潤一郎の「細君譲渡事件」……教科書に載るような文豪たちも、実生活ではワイドショー顔負けの様々な事件を起こしていた。それらを文藝春秋創業者・菊池寛がこっそり教える漫画版文壇事件簿。漫画に描くのは、『有名すぎる文学作品をだいたい10ページぐらいのマンガで読む。』シリーズで知られるドリヤス工場さん。同シリーズは、又吉直樹氏が日本テレビ系「世界一受けたい授業」で二度にわたって取り上げ、累計40万部以上になっている。今回の本には、又吉直樹氏が以下のような推薦コメントを寄せている。
「面白かった!常識を超えた変態性を知ると、その作家の作品に触れたくなるのが不思議。楽しみながら、読書欲を掻き立ててくれる漫画です」
(登場する文豪たち)
太宰治 中原中也 川端康成 檀一雄 坂口安吾 谷崎潤一郎 宇野千代 国木田独歩 永井荷風 岡本かの子 夏目漱石 直木三十五 石川啄木 山本周五郎 志賀直哉 向田邦子 若山牧水 須賀敦子 樋口一葉 久米正雄 泉鏡花 江戸川乱歩 第島崎藤村 林芙美子 中島敦 与謝野晶子 澁澤龍彥 吉屋信子 菊池寛 芥川龍之介
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Posted by ブクログ
漫画です。
文学作家の生き様、エピソードを各2〜3
ページで紹介します。
ファスト何とか、ということで最近問題に
なっていますが、もともと作家の生涯なん
て一冊の本になっていないことの方が多い
ので、良しとしましょう。
明治大正の文豪と言われる人は、奇人変人
だらけです。それが水木しげるタッチで描
かれと、むしろ過激さが倍増します。
これらの半生を知りながら、その作家の作
品を読むと、また違った味わいがありそう
です。
そう。文学作品回帰を促す一冊なのです。
Posted by ブクログ
▼普通の本だと思って衝動買いしたら、マンガでした(笑)。オモシロかったです。
▼「文学界」だったか、いわゆる「ザ・文芸誌」に連載されたものらしく。夏目漱石やら太宰治やら、いわゆる<近代日本文学の有名作家たち>の人生トリビアを紹介する内容です。
▼話の作りは、現代(2020年代なのかな)が舞台で、とある出版社に勤めている女子がいます。いわゆるオタク的な趣味の女子なのか、でもそんなに特段、近代日本文学大好き女子ではない設定。その女子さんが、毎回、<菊池寛さん>から文豪たちの人生について、教えを受ける、という舞台設定。
▼菊池寛さんは、<胸像>だったり<レリーフ>だったりします。それがしゃべり出します。(だからこの女子が勤務している出版社は文芸春秋社なんですね。そういう胸像なんかが置いてあるのですから)
作者のタッチが、絵柄が、明確に <水木しげる風> とでも言うべきおとぼけ感があって、僕はなんだか大好きでした。中身は、知っている話も知らなかった話もありました(私は結構年期の入った、かつ好みの偏った、近代日本文学好きなので‥‥)。でもなんだか、勘所は良く抑えられているなあと思います。
あと、文学作品の価値や好みや批評には、決して入っていかない。そこンとこの確信犯的な距離感も絶妙。
それにしても文豪さんたちは、あまり友人や家族には居て欲しくない我儘勝手な人が、なんと多いことよ(笑)。
Posted by ブクログ
「大体10ページくらいで〜」のシリーズついでにこちらも読んでみる。文豪たちのエピソードを紹介と作品の引用で一人当たり約4ページとコンパクトに収まっている。背景が分かるとまた作品の味わいも違うと聞くので有名作品を聞く前に読み返すのに良いと思う。
Posted by ブクログ
面白かった。菊池寛が創立した文X春秋に勤める社員が、社内のあらゆるところに置かれている菊池寛の銅像や絵画、レリーフなどに、当時の文豪たちの小ネタを教えてもらう、という内容。よく知られたゴシップばかりではあるが、抽出ポイントがとても良いのと、うまくまとまっている上に、社員キャラが良い感じのヌケ感があってよい。久しぶりに藤村の新生を読みたくなった。水木スタイルの絵が、どんな鬱な内容もドラグされずに読ませてくれるところが良いと思う。
Posted by ブクログ
文豪についての雑学というか裏話というかそういう感じの漫画。
文豪春秋というタイトル絡めもあり、そに文藝春秋に勤めるヲタク系女子社員に菊池寛(の銅像とか)が文豪のことを話して聞かせる体になっている。
まず、面白いことは面白い。
ただ、絵柄が好きじゃないので個人的に評価は低め。
「こんな人だったのかー」みたいな感じ。というか、それこそ個人的には文豪を知らなすぎてピンとこない部分も。
そんな人が「面白そうな人だから作品を読んでみよう」みたいな流れもあるかもしれないです。
Posted by ブクログ
当たり前だけど文字量が多い。
一気に読んでしまったけど、本来は一章読んだらしばらくその作家の著作を読んでみる、という楽しみかたをすべきだったな。
Posted by ブクログ
文藝春秋の若手社員に
創始者の銅像(とか肖像画)が
語りかける設定でまとめた
近代作家名鑑…か?
大人の学習漫画みたい。
日本文学を勉強する副読本に。