別宮貞徳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昔から、病気と向き合うみたいなノンフィクションが苦手だった。
読み終わったあとの感情の持っていき方がわからなかったから。完全に読まず嫌い。
恥ずかしげもなく「愛」を語るモリー先生。
かつて「ILoveYou」を「月が綺麗ですね。とでも訳しておきなさい」と言った夏目漱石を、なんかよくわからんけどTHE 日本人!な感じがいいなぁと思ってたけど、ダイレクトに「愛」を伝えるモリー先生も、それはそれは素晴らしいと感じた。
「いかに死ぬかを学ぶことは、いかに生きるかを学ぶことだ」
人間誰しも遅かれ早かれ必ず死ぬ。
「死」を”諦め”じゃなく”目標”にできたら、人生はより良くなるかもしれないなぁ。 -
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Posted by ブクログ
人生において何が大切なことなのか、何が人生を価値あるものにしてくれるのかを教えてくれる本。お金や仕事やキャリアではなく、自分の大切なひとたちと過ごす何気ない当たり前の日常が価値あるものなのだ、ということを教えてくれる本。そのとおりだと思います。時に、自分のキャリアや仕事で頭がいっぱいになってしまうときがあります。もちろんそれも重要だと思うし、お金がなければ日常をふつうに送ることもできませんが、何よりも家族との時間を豊かにすることが重要なことで、仕事やお金はその手段に過ぎないのだ、ということを忘れないようにしたいと思いました。私もモリー先生のような温かいひとに出会えたらいいな、と思いました。
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Posted by ブクログ
生きるということは与えるということ。
モリー先生の言葉を通して、日々の生き方について見直そうと思った。私は人に与えることより、自分の得を優先してしまいがちである。損得勘定ばかり。
モリー先生は違う。自分が病に侵され、余命いくばくもない状態でも訪ねてくる人々の話を聞き、心を寄せる。そんな先生の周りには人が集まり、先生の言葉を周りに伝え、いつまでもいつまでも語り継がれていく。肉体は死んでも、先生の言葉は皆の心の中で生きているのだ。自分もそんな人物になれるだろうか。モリー先生の生き方を少しでも真似したい、私も死んだら誰かに思い出してもらえるようなそんな人になりたい。図々しくもそう思った。
死は誰に -
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Posted by ブクログ
効率性や目に見えるものに心も奪われ、満たされない気持ちの中で如何に生きていけば分からなくなる中、読みながら何度も何度も心が揺さぶられた本。20世紀を代表する本の一つとして後世まで読まれると確信するし、もっと広く読まれるべき本の一つ。
与えられることを与えること(それは物でもなく、経験や知識、人の話を丁寧に聞くことも)の大切さを深く考えた。
そして死を学ぶこと、それが生きることを学ぶことであること。
「死を目の前に控えてここに座っている私に言えることは、かねや権力をいくら持っていても、そんなものはさがし求めている感情を与えてくれはしないっていうこと。
それをいちばん必要としているときにね」
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社会心理学の教授だったモリーは筋萎縮性側索硬化症(ALS)という治療法のない神経疾患にかかります。
そして元教え子のスポーツライターでこの本の著者であるミッチが、毎週火曜日にモリー先生の経験をもとに語られる最後の講義を記録したノンフィクションです。
テーマは「人生の意味」。
題目はさまざまで、愛、仕事、社会、家族、老い、許し、死に及びます。
生前葬儀では、モリー先生も一緒に泣き笑いし、心から感謝の言葉を口にします。
モリー先生は病気で体を動かせなくなるのだと言い、予言通り、自分で自分のお尻が拭けなくなります。
モリー先生と闘病をしながらミッチは学びます。
モリー先生は言います。
「も -
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読書の効能の最たるものは、今の自分とは違う環境、状況を代理体験できることだと思う。この本は病で肉体的に死に近づく教授と元生徒の人生についての対話の記録である。
人生の終わりが見えたときに、大切なのは、お金でも名誉でも、自分の経験や思い出でもなく、「人との繋がり」。これを愛というのかは、まだ自分には判断できないけれど、
誰かのために与えてあげることで自分が元気になる
そのことでお互いの記憶に残り繋がりは続く
誰かが喜ぶとうれしいと、以前から感じていたけど、それも目的は相手ではなく、自分を元気にしているんだと改めて感じさせられる。
自分が死に向かうとき、何を大切に思うのだろう。
この本は頂 -
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Posted by ブクログ
2週間かけてじっくり読み進めた本。
きっかけは何だったか覚えていない。
あとから、ベストセラーで映画化もされていることを知った。
ノンフィクションで、結末は分かっていて、病気を患う恩師との対談とだけ知識はあったものの、読みやすく、過去の記憶をたどったり筆者の思いもよく伝わってきた。
名言はたくさんある。
いかに生きることとはいかに死ぬこと
子どもをもつことは、それと同じ経験はどこにもない
愛 愛 愛 溢れています。
うまく伝えられないけど、どの年齢においても読みやすくいいと思う。説かれている感じ。人生の師。
当たり前のことに深く感謝すると同時に、人生は有限であることを思い知らせ、短くも長い人 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一読目。私はいつも、読んでいる途中でメモなどを取りながら読みます。
読みたい本は無限にあるし、メモを取らないと忘れるからです。
ですがこの本は、大事な人の話を目をそらさず聞くように、真剣に、真摯な姿勢で読むべきだと感じましたのでまず一読、読む以外のことをせずに致しました。
モリー先生のあたたかな人柄に涙が自然に溢れてきます。
これから再読してきます。
再読してのメモ。
ミッチの記憶に残る、とても素敵なモリー先生の描写。
「式のあと、大好きなモリー・シュワルツ教授をさがし出してて両親に紹介する。小柄でちょこちょこ歩く先生は、強い風が吹けばたちまち雲の上まで持っていかれそう。卒業式用ローブをまと