ねじめ正一のレビュー一覧

  • 落合博満論

    Posted by ブクログ

    それにしてもというか、あらためてというか、落合がドラゴンズ監督時代の8年間〈2004-2011年〉の成績はえげつない。全てAクラス。優勝4回・2位3回・3位1回。日本一1回。

    とにかく強かった。しぶとかった。守備だけで銭の取れるアライバ・屈指の盗塁阻止率を誇る谷繁・強肩堅守のセンターアレックスオチョアの鉄壁のセンターライン。エラー数、リーグ最少の45?! 3試合に1個しかエラーしないなんて、どこぞのチームとえらい違い。失点を少なく、相手より1点多く取る、言うは易し行いは難しの投手を中心にした守りの野球を徹底。〈名選手、名監督にあらず〉の言説を完全に覆す。

    現役時代の落合にフォーカスすれば、

    0
    2021年08月14日
  • 落合博満論

    ネタバレ 購入済み

    落合に捧ぐ

    著者の落合愛が伝わる一冊。落合を待望すればするほど、非現実的なその可能性を前に、ただただノスタルジアを募らせるばかり。残念ながら新情報はそこまで多くない。話のダブり(繰り返し)が気になるのもやや難点か。

    #カッコいい #ほのぼの

    0
    2021年07月03日
  • 認知の母にキッスされ

    Posted by ブクログ

    母親が認知症になり、最後まで書かれてる
    著者の母に対する愛に溢れている作品だった。
    うちの両親もいずれこういう時がくるのかな
    自分の時には面会に来る人もいないし
    一体どうなるんだろうか。

    0
    2020年10月19日
  • むーさんの自転車

    Posted by ブクログ

    後半はかなりハイペースに飛ばした感でした。
    ラストは主人公が長年恨んだ両親を店に呼んで嫁さんと一緒に写真を取るみたいなラスト予想してたのに。

    0
    2017年12月19日
  • むーさんの自転車

    Posted by ブクログ

    高円寺で和菓子屋を営む松野屋のひとり息子、高校1年生の正雄は入ったばかりなのに、高校生活が面白くない。そんな時、むーさんに誘われて、銭湯に一緒に行くことになる。松野屋はむーさんから米を仕入れている。むーさんは自転車で米を運んくるおじさんだ。

    正雄がむーさんと親しくなり始めた頃、父が借金を作ったせいで松野屋が人手に渡り、夜逃げすることに。その時、むーさんの提案で正雄はむーさんの長野の実家で、むーさんとむーさんのお母さんと暮らし始めることに。

    終始、長野出身の俳人、小林一茶の句が出てくる。

    登場人物はほぼ全ていい人なので、展開に少し物足りない時もあるが、むーさんに出会ったことで、正雄の人生が

    0
    2017年12月08日
  • 荒地の恋

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なんだか癖になるかも。
    これは実話?
    詩の引用が多いし、環境もそれっぽい。
    理解できない世界だけど、静かに、でもエキセントリックな印象。
    ーーー
    五十三歳の男が親友の妻と恋に落ちた時、彼らの地獄は始まった。詩神と酒神に愛された男・田村隆一。感受性の強いその妻・明子。そして、北村太郎は明子に出会って家庭も職場も捨て、「言葉」を得るーー。宿命で結ばれた「荒地派」の詩人たちの軌跡を直木賞作家が描く傑作長篇小説。第三回中央公論文芸賞受賞。

    0
    2017年06月14日
  • 長嶋少年

    Posted by ブクログ

    芸人の又吉さんが勧めていたので購入。

    長嶋茂雄が大好きな野球少年ノブオ。
    父親が崖から落ちて死んでしまい、母親は息子に無関心。
    さらに左目に大怪我を負ったり、好きな女の子に失恋したりと、不幸の連続が続く。
    その中で、葛藤を繰り返し、もがき苦しみながらも、長嶋茂雄に自分を投影し、なんとか前向きに生きようとする姿に勇気付けられます。

    昭和の香りがする人間臭い雰囲気も、なにか吸い込まれるような気がしました。

    0
    2016年04月03日
  • 荒地の恋

    Posted by ブクログ

    初老の詩人が親友の妻に恋をすると言う
    一見激しそうな内容なのだけれど、意外と淡々と物語は進んでいきます。
    私は北村太郎という詩人が居たことすら知らず、
    フィクションだと思って読んでいたのですが
    実在していた方なのですね。
    どこまでが事実なんだろう。

    身勝手に思えるけれど、どこか愛おしい男性。
    こんな風に自由に生きるってどんな感じがするのだろう。
    自由だけれど孤独を物凄く私は感じました。

    最後の数行で、ぎょっとさせられました。

    0
    2016年02月17日
  • そらとぶこくばん

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    使わないことに不満な黒板が家出します。
    本来の黒板として大人気となる様子に温かい気持ちになりました。

    0
    2014年12月14日
  • 万引き天女

    Posted by ブクログ

    中編小説と他二つの短編が収められた文庫。
    表題作の「万引き天女」は商店街で民芸店を営む男性が増え続ける万引きの対策に躍起になりながらも第一の容疑者である女性に心惹かれていくという話。帽子のよく似合うその女性は皮肉なことに店側が舌を巻くほどに物を見る目がある。次第にこの人になら万引きされても仕方ないかなとか、この万引きはあの人には似合わないなど妙な思考に陥ってしまう。いまいち正体の掴めない謎の女性と万引きの間でゆらゆら揺れる主人公と読者、それが、面白い。

    商店の万引きに対する苦悩がとてもよく分かる。こんなにも嫌な気分になるものなのか。
    商店街のあり方や他人との距離の変化が万引きという犯罪を通し

    0
    2015年05月12日
  • 荒地の恋

    Posted by ブクログ

    田村隆一、明子、北村太郎一が自分に素直でそれでいて、
    ひたむきに生きたいきざまを描いている。
    良質な映画とはよく言ったものだ。

    北村の弟が阿子へ言った言葉
    「北村太郎を幸せにしてくれて、ありがとうね」
    心の中に残っています。

    《文中より》
    たしかに、それは、
    スイートな、スイートな、終わりのな
    い始まりでした。

    朝の水が一滴、ほそい剃刀の
    刃のうえに光って、落ちるーそれが
    一生というものなのか。残酷だ。

    あなたは偏狭になりながら次第に
    魅惑を増してゆくふしぎな人だ

    男は大きなため息をつく
    「地獄へだってなかなか行けやしない」

    ことしはフヨウの花は遅く咲いた
    キンモクセイがもう追いつ

    0
    2013年06月04日
  • 荒地の恋

    Posted by ブクログ

    初老の詩人が親友の奥さんと不倫してって話。展開で色々つっこみところあって、最後の一文でぞわっとした。解説読むと、実話だったのかーってのでビックリ。時代なのか、男性がここまでどっぷり女性の毒にはまってしまうってのは最近の小説では出会わないなー。三島とかはあるけれど。

    0
    2013年02月25日
  • 万引き天女

    Posted by ブクログ

    登場人物がみんな等身大で好感がもてた。

    でも、万引き犯が最後までわからずじまいだったのには、未練がのこる。

    0
    2010年06月07日