ねじめ正一のレビュー一覧

  • むーさんの自転車

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    映画化出来そうな風景が浮かぶ。
    要所に一茶の俳句が織り交ぜられ、たいへん興味深い。
    人物のかかわりや場面展開が非常に良く、涙したり、悔やんだり、安堵したり、楽しませていただいた。

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    2020年10月29日
  • ナックルな三人

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    詩人兼絵本作家の笹原は小学校5年生の同級生で絵本画家としては先輩の石黒と絵本を作ることになる。若年性認知症を患う石黒は、絵を描くこともやめ「ナックルボール」を投げることに執着するが・・・男女三人の「ナックル」で結ばれた絆が痛々しくも優しく描かれている。
    限りなく回転が抑えられ不規則に変化して予測のつかない軌道を描いて落下する変化球は、高齢化社会が醸し出す現代社会の不安定な行方を暗示しているようにも思える。

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    2018年04月08日
  • 荒地の恋

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    ねじめ正一さん、初めて読みました。
    好きな内容、好きな文章でした。

    詩人だから奔放なのか、奔放だからこそ詩人なのか。
    詩の良さは正直良くわかりませんが、あの時代に、これほど自由人がいらっしゃったのね〜と、驚きとともに感動。
    年をとってもオトコとオンナ、何があるかわからない。どうせなら、正直に生きた者勝ち。
    周りを気にしない、強いココロが必要ではありますが。

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    2016年10月20日
  • 長嶋少年

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    野球選手長嶋を慕う小学生のぼる。

    ネグレクトでお金に執着する母や
    野球友達、父の友人やおばさん、
    などの登場人物と関わりながら
    小学生としての様々な困難を
    『僕は長嶋です』と心で唱え
    ひたむきに乗り越えていく彼を
    応援しながら読み進めると
    最後はとても泣けてしまった。

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    2016年05月20日
  • 長嶋少年

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    長嶋が好きすぎる小学生が主人公。
    少年目線で話は進むので、簡単な言葉で読みやすくさらさら読んでいける。
    いろいろ悩んだりして、辛い思いもするけど周りにはいい大人や友達に囲まれていて幸せだと思った。自分の思いをしっかり口にできる彼は立派だと思った。

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    2015年10月29日
  • 長嶋少年

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    今よりもっと貧しい時代を生きる、今よりもっと心の強い子どもたちの話。

    大人の都合で逆境に立たされ続ける彼らにとって、プロ野球選手「長嶋茂雄」はいつもヒーローだった。

    自分たちの中にある「長嶋」を信じて生きていく。

    長嶋という大きな心の支えが、子どもたちを真っ直ぐに成長させる。それはまさに、当時野球がエンターテインメントではなく、彼らの人生そのものであったということなのだ。

    豊かな心と厚い友情はこのように形成されるのかと、当時の環境に驚き、また羨ましくも感じた。

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    2015年08月22日
  • 長嶋少年

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    今の時代にも長嶋少年はいるんだろうか。こんなにも何かに憧れる子は。
    というよりも、長嶋のように時代を象徴する存在が、子供たちからの憧れの対象となる存在が少なくなったのかもしれない。
    何かに憧れることで子供は成長できるのだ。その憧れの対象を目指すことで。子供は何にでもなれる、その意味が分かった気がした。

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    2015年07月05日
  • おふくろ八十六、おれ還暦

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    還暦を迎えきりりと鉢巻きを締め直すかのような著者と、いよいよ介護が必要になった老母のことなど。

    これまで、老母と中年の娘といった関係の物ばかり読んできて、切羽詰まり、ある時は母を憎み、自分も体調を崩し、やっと見送ってホッとする…という本が多かったので、男性はやはり少し違うなと思ったのだった。

    まずは、前向きなご自身の還暦生活だが…
    (やっぱり団塊の世代はたくましいですね)
    初タカラヅカで大いにはまったり、還暦のジュリーのコンサートを2回にわたってエッセイに物したり、俳句を始めて夫婦共通の楽しみを見つけ、娘さんから深夜のカラオケに誘われて、親子ながらお互いに気を使い合って絆を深めあったり。

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    2015年07月04日
  • そらとぶこくばん

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    ふらいぱんじいさんに似た話し。
    お役ごめんになった黒板が異国で幸せに…。
    泳げたいやきくんにも通じる?
    あつかいやすいテーマなのかな。
    低学年でも読めるし、絵もかわいい。

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    2014年12月14日
  • 荒地の恋

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    朝日新聞読書欄で女優の富士真奈美さんが紹介していた。好きなんだよね、富士真奈美さん。華やかで、でもどこか土着的で、そして知的で。その富士さんが勧めてるんだから、これは読まなくちゃ。

    いや参った。圧倒された。息を詰めて一息に読んでしまった。この内容からして話題になったはずなのに、まったく引っかからなかったのはなんでだろ?戦後詩史に名を刻んだ人たちが実名で描かれるモデル小説で、北村太郎(あまり知らない…)を主人公に、詩誌「荒地」同人で友人の田村隆一(好きだー)や鮎川信夫、そして、彼らをめぐる女性たちや家族の姿が描かれている。

    ここにあるのは事実そのままではないだろうが、かなりそれに近いと思われ

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    2014年04月14日
  • 商人

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    江戸中期の「あきんど」を通して、当時の家族模様や隣保とのかかわり、流通事情、身分制度、風俗風習などを伝えてくれる。誠実でありながら、御用達の看板を掲げるにはそれなりの裏事情もある。そうした艱難辛苦を乗り越える上で、外からの血、すなわち嫁いできた女の支えの大きさも教える。妬みや裏切りはあってもそうした描写は薄く、三郎や油五たちの支援や友情が厚く描かれるのも好ましい。鰹風味のいいダシが効いた一冊。

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    2014年03月26日
  • 荒地の恋

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    ネタバレ

    才能あふれる、放蕩三昧の詩人、田村と、
    田村を愛し、愛を得ようとする妻、あきこ。
    あきこを愛した詩人、北村。

    田村は、女性にとってなんと魅惑的で、危険な男性だろうと感じた。
    詩人は、女性を愛さない。だから女性から愛されるのだ。

    愛に生きた、詩人たちを近くに感じることができた。

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    2013年12月27日
  • 荒地の恋

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    老いてなお引越と恋愛を繰り返す詩人の半生物語、行動心理の洞察は素晴らしいが、モテモテの詩人は作者の妄想か?

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    2025年02月28日
  • 荒地の恋

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    詩人の不倫の話。
    途中からフィクションなのか、そうでないのかよく解らなくなった。
    置き去りにされた人達を思えば、身勝手さに腹がたつ。
    だけどこんな風に、自由に生きてしまう人達が放つ熱量に、ちょっと圧倒されてしまうことがある。

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    2025年02月15日
  • 荒地の恋

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     ねじめさん、こんなこと書いちゃっていいんですか?そんな感想が最初に浮かびましたが、それを読みたかったのはおまえだろという声も聞こえてきます。
     それにしても、書かれている人たちは、もう、みなさん、この世の人ではないのかもしれないですね。
     懐かしい昭和の話でした。

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    2022年11月07日
  • 落合博満論

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    今、野球解説者の中でもっとも実況解説を聞きたいと思わせるのが落合博満。ぶっきらぼうな物言いだが、深い意味がある。当たり前のことではなく、誰も気づかないことに注目する。とにかく解説内容が為になる、聞いてよかったと思わせる稀有な存在。
    ねじめ正一「落合さんはやっぱり敵の中に入って光る人。だから、自分は嫌われているという思いがあると思う。」
    もしかして、むしろ嫌われる様に喋っているのでは、という気さえする、群れを嫌う孤高の野球職人。
    彼は小さい頃から野球の才能に恵まれるも、上下関係や練習嫌いでなかなか才能が開花するチャンスが来ない。高校の野球部監督の口利で受けた東芝府中の野球部も臨時工という身分。そ

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    2022年10月31日
  • 落合博満論

    購入済み

    落合ファンということだけ伝わっ

    内容は濃くないです
    落合が好きなんだとだけ感じる内容でした。
    同じ落合ファンとして一読したかったので読んでみました

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    2021年12月23日
  • 落合博満論

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    ラブ落合の本。監督当時は、強いけど、面白くない。との評判が弱いと待望論がでてくる。素の落合は、いい人なんだろう。

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    2021年10月10日
  • 落合博満論

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    「凄い人」は沢山いて「尊敬する人」と「なりたい人」がいる。

    落合博満氏は自分が持っていないものを持っている「尊敬する人」の一人だ。

    「凄い人」だと思うが「尊敬する人」でもなく「なりたくない人」もいる。ホリエモンなどがその代表例だ。
    落合博満氏は「なりたくない人」ではないが、なりたくても「なれない人」だと感じる。
    「落合氏ならどう考えるか?」がほぼ分からない。
    どういう人なのか理解できないのだから、落合氏のようには絶対になれない。

    本書は、
    「サンデースポーツ」での落合博満と山川穂高の対談。
    および、ねじめ正一と川相昌弘、女優:冨士真奈美、絵本作家:武田美穂との落合博満に関する対談。
    をざ

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    2021年10月01日
  • 長嶋少年

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    ネタバレ

    長嶋茂雄に憧れて、自分を重ね合わせるノブオ。
    「僕は長嶋です」の気持ちで、野球もうまくなるし、勇気をもって行動できる。
    昭和、今以上に自分の気持ちを親に伝えるなんて難しかっただろうし、理不尽もたくさんあったんじゃないかなと想像します。今だったら児童相談所のお世話になっている案件がたくさん。母親よ…。

    思春期のモヤモヤと、そこから這い出ていく様がよく分かります。はじめはなかなか入り込めませんでしたが、気付いたら夢中でした。

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    2021年09月26日