天藤真のレビュー一覧

  • 大誘拐
    刑務所を出た3人組が紀州の大富豪柳川家の当主とし子を誘拐する話。
    なんだこれめちゃくちゃ面白い優勝!何がってさ、誘拐された刀自が主導権を握り主犯となってるのが最高すぎる。家との連絡方法や交渉、もうぜーんぶ刀自!黒幕じゃん!って楽しい。身代金5,000万ね、って誘拐犯に言われ私の命はそんなに安くない舐...続きを読む
  • 大誘拐
    再読。随分前の作品なので背景や金銭価値が今とズレているが、それをも覆い包む発想とユーモア。でも一番今と違うのは年配者に対する慈しみかも。
  • 大誘拐
    誘拐されたおばあちゃん、とってもいい人だから村人とか捜査に協力的でみんなに愛されてて良いなーって泣けてきちゃった…
    でも最後はおばあちゃんは聖人君子ではなくて、ちゃんと人間らしく人間くさい終わり方だった
  • 大誘拐
    愉快&痛快の笑えるクライムノベル。
    大富豪である老女を誘拐し身代金5千万円を要求しようとしたところ「私はそない安うないわ」と老女激昂。
    「きりよく百億や。それより下で取引きされたら、末代までの恥さらしや。ええな。百億やで。ビタ一文負からんで」
    人質であるはずの老女が誘拐犯をも翻弄し、世界を巻き込む大...続きを読む
  • 大誘拐
    天藤真の長篇ミステリ作品『大誘拐―天藤真推理小説全集〈9〉(英題:RAINBOW KIDS)』を読みました。
    連城三紀彦の『小さな異邦人』を読んで、誘拐モノが読みたくなったんですよね。

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    ●倉知淳氏推薦――「身代金は100億(高)!! 面白さも額に見合...続きを読む
  • 大誘拐
    お勧めいただき出会った一冊。
    誘拐犯たちも警察もどちらも応援したくなります。そして何より刀自のかっこよさに惚れ惚れ。
    100億円は手に入るのか?どうやって?とワクワクしながら読めました。
    今となっては古めかしく感じる文体もまた味があっていいなと思います。
  • 大誘拐
    久しぶりに安心して読める物語に出会えました。
    安心なのだけど、ハラハラドキドキは最後まで続きます。
    安直な表現ですが、子供からお年寄りまで楽しめると思います。

    まさに作中に出てくる獅子と狐とパンダの喩えのとおりの風格と抜け目なさと可愛らしさを持った物語です。
  • 大誘拐
    面白かったです。
    性根の悪い人がてでこないのが、すごくいい。
    お金がすべてではない。
    家族とか仲間とかを大切に想い、叱咤激励しながら進んでいく。
    全部、おばあちゃんのおかげ。
    こんな方が国のリーダーになってほしいものです。
    岡本喜八監督の映画版も大好きです。
  • 大誘拐
    物語が進むにつれてテンポが良くなり、楽しみながら読めた。言葉遣いが難しくて読めなかったり意味を理解できなかったりする部分もあったものの、物語の展開自体は分かりやすかった。終わり方も良い。
  • 大誘拐
    身代金百億円という大胆な誘拐ミステリ(本格ではない)。面白いなあ。一体どうやって難所を切り抜けるのか、刀自の知恵とスリルが楽しめる。そしてだんだんほだされていく三人組の描写も温かい。ラストも実に良かった。誰にでもおすすめできる傑作。
  • 大誘拐
    いやー、面白い。

    するする読み進められる小説で、分類はミステリーなんだけども大いにヒューマンドラマっ気も高い作品だ。

    スリやら空き巣やらの前科を持つ男3人組が、先立つものを得るために身代金誘拐を企てる。狙いをつけたのは莫大な財産と人徳を持つ柳川家の大奥様、トシコ刀自だ。
    身代金の金額は前代未聞の...続きを読む
  • 大誘拐
    言わずと知れた誘拐ミステリの名作。キャラがみんないいし、真面目な社会的テーマも内包しつつ、読み心地はユーモラスだし。お互いを尊重し信頼しあう誘拐犯と人質の関係にもほっこりさせられてしまいます。
    百億円という前代未聞の身代金をどうやって受け取るのか、という難題もさながら。何故この額になったのか、何故こ...続きを読む
  • 大誘拐
    映画化もされた誘拐コメディ(ミステリ?)。稚拙な誘拐グループが、誘拐した切れ者のおばあちゃんに振り回されて、逆に利用されてしまう。

    映画は一部分しか見ていなかったのだが、その一部分そのままの文章で、シナリオと勘違いしたが、原作は1978年で映画は1991年。おばあちゃんはともかく、誘拐犯は原作のほ...続きを読む
  • 大誘拐
    膨大な紀州の山々を所有する日本有数の大富豪、柳川家の女主人は齢82歳にして未だ矍鑠たるとし子刀自。
    身長140センチにも満たない可愛らしいおばあさんだが、所有する土地財産の目録はすべて頭に入り、一度会った人合った出来事は忘れず、常に公平で慈善事業を行い、彼女を知る人たちからは生神のように慕われている...続きを読む
  • 遠きに目ありて
    前読んだ「大誘拐」と違って、出てくる人達は普通の人達のはずなのに、ちょっと変わってて面白い。
    ユーモラスなのに人情味のある温かい雰囲気が好き。
    あとがきにも、そんな著者の人柄が出ている。

    発想の元になった仁木悦子さんの小説も読みたい。
  • 死角に消えた殺人者
    大どんでん返しに驚いた。どの作品もそうですが、人物描写が僕の好きな感じで、途中で止めることできずに一気に読んでしまった。
  • 大誘拐
    誘拐作戦の奇想天外さ、犯行(?)の動機、キャラクターの造形、読後の爽快感、そのすべてに於いて一級品。映画もすばらしかった。
  • 背が高くて東大出
    題名に惹かれて読んでみました。

    「父子像」は特によかったです。

    父親の職業を知らない僕(主人公)がそれを探ります。

    最後に明かされる父親の職業が良いですね。

    是非他の作品も読みたいです。
  • 大誘拐
    こら面白い。犯罪の話なんだけど、最後まで誰も悲しまず、エンディングも見事にきまってる。話のテンポもいいし、あっちゅう間に読んでもーた。お勧め。
  • 雲の中の証人
    笑いあり、涙ありの短編集。

    氏のウィットに富んだユーモアな筆致は有名だが、こんな作品も?!と驚かされる物もあり・・・。

    裁判員制度の始まる中、冤罪で18年の時を奪われた者の新たな闘いが始まる中、タイトルの作品と「或る殺人」は是非読んでほしいかも。


    喜怒哀楽、全て体験出来ますよ。